著者一覧
前田優 東京学芸大学
高尻雅之 東海大学
髙口豊 富山大学
行本万里子 富山大学
西野雄大 大阪ガスケミカル(株)
岩見健太郎 東京農工大学
山口眞和 東京農工大学
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【特集】カーボンナノチューブの研究開発動向
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長尺カーボンナノチューブフォレストの成長
Growth of Ultra Long Carbon Nanotube Forest
カーボンナノチューブ(Carbon nanotube, CNT)はその優れた特性から様々な分野での応用が期待されている。一方で,性能を引き出す構造制御や大量生産などに課題があり実用化されている例は少ない。本研究で着目している,センチメートルスケールの垂直配向CNTフォレストの成長は,長さや数密度制御などの観点から重要な技術である。成長の自発的停止の制御による新たな成長方法の開発と長尺CNTフォレスト成長技術について解説する。
【目次】
1 はじめに
2 CNTフォレストの自発的な成長停止とガドリニウム添加触媒の開発
3 センチメートルスケールの長尺CNTフォレスト成長
4 結言
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化学修飾によるカーボンナノチューブ近赤外蛍光材料の創製
Creation of Near infrared Photoluminescent Materials Based on Carbon Nanotubes by Chemical Functionalization
ナノ炭素物質であるカーボンナノチューブ(SWCNT)は,一次元に拡張したπ電子共役系に起因する近赤外発光を示す。近年,側面π電子共役系に化学修飾を行うと局所的にバンド構造が減少し,効率が化学修飾率に依存する近赤外発光が長波長域に発現することが明らかにされた。本稿では,筆者らが開発したSWCNTの近赤外発光の波長と効率を化学修飾によって制御する方法について紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 化学修飾したSWCNTの主要な分析方法
3 化学修飾によるSWCNTの発光スペクトル制御
4 おわりに
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新しい発電機構を持つPN接合型カーボンナノチューブ熱電発電デバイス
PN Junction Carbon Nanotube Thermoelectric Generation Device with Novel Power Generation Mechanism
熱電発電技術は熱を電気に直接変換できる環境発電技術の1つである。従来の熱電発電デバイスでは熱電変換材料に重金属を使用することが多く,環境への負荷が大きい。そこで最近注目されているのがカーボンナノチューブ(carbon nanotube : CNT)を使った熱電発電デバイスである。本稿では,新しい発電機構を持つCNT熱電発電デバイスについて解説する。
【目次】
1 はじめに
2 熱電発電技術の現状と課題
3 熱電変換材料の現状と課題
4 N型単層CNT膜の長期安定化
5 PN接合型単層CNT熱電発電デバイス
5.1 デバイスの作製プロセス
5.2 デバイスの性能評価
5.3 デバイスの出力電圧の発生メカニズム
6 おわりに
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カーボンナノチューブ光触媒を用いた人工光合成
Catalyzing Artificial Photosynthesis with Carbon Nanotubes
半導体性カーボンナノチューブ(CNT)光触媒は,一般的な光触媒が活性を示さない近赤外光照射下で高い水分解水素生成活性を示し,植物の光合成を超える人工光合成系の構築に利用できる。高活性化の鍵は,ヘテロ接合界面の構造を制御し,電子抽出効率を上げるとともに活性波長の広帯域化を可能とすることである。
【目次】
1 はじめに
2 カーボンナノチューブ(CNT)光触媒
3 CNT光触媒を用いる水の完全分解
4 CNT光触媒の活性向上にむけた取り組み
4.1 CNTのカイラリティーの組み合わせの最適化
4.2 有機色素の利用
4.3 ホットエレクトロンの活用
5 おわりに
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大阪ガスケミカルのカーボンナノチューブ造粒品およびコンパウンド
Osaka Gas Chemical’s Carbon Nanotube Granules and Compounds
カーボンナノチューブの課題である飛散性と分散性を解決のため開発した,従来の粉末品と比べ微粉化しにくく取り扱いに優れたカーボンナノチューブ造粒品,および機械特性や各機能性を安定的に発現できるカーボンナノチューブコンパウンドについて,カーボンナノチューブの性質や分散等のメカニズムを交えて紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 カーボンナノチューブの課題
3 カーボンナノチューブ造粒品
4 カーボンナノチューブコンパウンド
5 さいごに
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[Material Report R&D]
メタサーフェスホログラフィによるフルカラー動画投影
Full color Movie Projection Based on Metasurface Holography
光波長以下の微細構造の配列からなるメタサーフェスを用いたホログラフィでは,広い視域角が実現できるが,製作時に光学特性が固定されるため,動画を投影できない問題があった。本研究では,超高速電子線描画装置を用いて3波長×30コマのメタサーフェスを作成し,順次照明することで,再生速度 55.9 Frames per secondの投影に成功した。
【目次】
1 はじめに
2 メタサーフェスホログラフィの原理と設計
2.1 メタサーフェスとは
2.2 CGHとメタサーフェスホログラフィ
2.3 メタ原子の設計
3 製作と評価
3.1 製作プロセスと結果
3.2 ホログラフィ投影試験
3.3 投影像の評価
4 おわりに
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[Market Data]
触媒工業の市場動向
2022年度の国内の触媒工業市場は,新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受けた2020年度から回復基調が続いているが,工業用の生産量は前年比97.5%と減少したのに対して環境保全用は同109.5%と増加した。触媒全体の生産量は前年とほぼ変わらず9万7,620トン,出荷量は同4.5%増の9万7,632トンであった。出荷金額は同15.6%増の8,869億4,300万円に増加した。工業用触媒の最大用途である石油精製用触媒の生産量は前年比6.2%減の3万9,512トンに減少した。低燃費車や電気自動車の普及,自動運転技術の開発などにより,国内需要は今後,減少傾向が続くと予想されるが,中国やインドをはじめアジア圏の新興国における石化産業の発展と,自動車保有台数の増加は今後も続き,グローバル需要は堅調に推移すると予想される。それに伴い,環境保全用触媒の主力である自動車排気ガス浄化用触媒は,排ガス規制の世界的な厳格化の影響を受けて需要の増加が見込まれるが,国内では自動車生産台数が減少しているため触媒の生産量・出荷量ともに減少傾向にある。
【目次】
1 業界概要
2 市場動向
2.1 石油精製用
2.2 石油化学製品製造用
2.3 高分子重合用
2.4 油脂加工・医薬・食品製造用
2.5 自動車排気ガス浄化用
2.6 その他の環境保全用
3 輸出入動向
4 需要
5 企業・技術動向
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積層セラミックコンデンサの概要と部材の動向
【目次】
1 積層セラミックコンデンサ(MLCC)とは
2 MLCCの歴史
2.1 セラミックスとファインセラミックス
2.2 セラミックコンデンサの発明
2.3 飛躍的に発展させたチタン酸バリウム
3 MLCCの大容量化と用途拡大
4 小型化や高密度実装化に貢献するチップ型
5 サイズ別市場推移
6 MLCC部材の動向
6.1 酸化チタン(TiO2)の市場動向
6.2 炭酸バリウム(BaCO3)の市場動向
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[Material Profile]
アセチレンブラック
エピクロロヒドリン
ポリプロピレン
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