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工業排水・廃材からの資源回収技術 《普及版》

Resource Recovery Technology from Industrial Wastewater and Solid Wastes(Popular Edition)

2010年刊「工業排水・廃材からの資源回収技術」の普及版!
★資源の枯渇・高騰への懸念から、注目を集めるリサイクル技術!
★製造業の製造プロセスからの排水・廃材に含まれる有価物を、排出原位置で回収・資源化する技術を解説!

商品コード:
B1180
監修:
伊藤秀章
発行日:
2016年10月4日
体裁:
B5判・258頁
ISBNコード:
978-4-7813-1122-7
価格(税込):
4,620
ポイント: 42 Pt
関連カテゴリ:
地球環境
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)
地球環境 > 未利用資源活用・リサイクル
地球環境 > 環境浄化・修復

Review

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キーワード:

希土類廃材/リユース/リサイクル/ホウ素回収リサイクルシステム/フッ素・リンの回収技術/液晶・半導体工場廃液/レジスト剥離剤回収/シリコン/回収・再資源化/液晶パネル工場向け現像液リサイクルシステム

刊行にあたって

 地下資源に乏しく国土の狭いわが国において,資源の国内における循環利用は,各種製造業における資源の安定供給と製品の低コスト化に直結する緊急課題である。
 廃棄物の発生抑制,減量化,再利用の三原則のもとに,安全,低コスト,かつ高効率な資源回収技術とその有効利用技術の開発が必須である。一般廃棄物の適正処理と再利用の促進はもちろん,各種製造業からの排水及び廃材を焼却処分や埋立処理に頼ることなく,個々の排出原位置で高効率な資源回収法を開発し有効利用を果たすことは,処理コストの低減化のみならず二次的環境負荷を出さないためにも必要な措置である。
 本書では,各種産業の製造プロセスから排出する有害/有価な軽元素及び重金属を含有する無機系の工業排水及び廃材からの資源回収技術に焦点を絞り,当該分野の第一線でご活躍の専門家に執筆をお願いした。
(「はじめに」より一部抜粋)
2010年7月  名古屋大学 伊藤秀章

本書は2010年に『工業排水・廃材からの資源回収技術』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

著者一覧


伊藤秀章   名古屋大学
中村 崇   東北大学
前田浩孝   東北大学
石田秀輝   東北大学
安達 毅   東京大学
横山徹    オルガノ㈱
芝田隼次   関西大学
板倉 剛   名古屋大学
笹井 亮   島根大学
平沢 泉   早稲田大学
原 一広   九州大学
西田哲明   近畿大学
桑原智之   島根大学
佐藤利夫   島根大学
野瀬勝弘   東京大学
岡部 徹   東京大学
町田憲一   大阪大学

佐野浩行   名古屋大学
藤澤敏治   名古屋大学
袋布昌幹   富山高等専門学校
三宅通博   岡山大学
石川貴司   日本電工㈱
福田 正   ㈱三進製作所
小林典昭   日本パーカライジング㈱
内田正喜   日本フイルター㈱
知福博行   ㈱神鋼環境ソリューション
前背戸智晴  ㈱神鋼環境ソリューション
太田裕充   野村マイクロ・サイエンス㈱
米原崇広   野村マイクロ・サイエンス㈱
板東嘉文   三菱化学エンジニアリング㈱
松岡庄五   中部リサイクル㈱
玉重宇幹   太平洋セメント㈱
横山昌夫   ㈲ESアドバイザー

執筆者の所属表記は、2010年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

【総論編】
第1章 資源循環型社会における資源回収と廃棄物の有効利用
1 はじめに
2 持続可能な資源循環型社会の創成
 2.1 資源問題をどうとらえるか
 2.2 資源生産効率から資源循環効率へ
 2.3 持続可能な資源循環経済
3 廃棄物処理と資源の循環利用
 3.1 廃棄物処理のレスキュー・ナンバーによる評価
 3.2 低環境負荷な廃棄物処理
 3.3 廃棄物のリサイクル・ルートの設計
4 排水・廃材からの資源回収技術
 4.1 産業廃棄物の存在状態と処理方法
 4.2 排水・廃材からの無機・金属資源の回収
 4.3 希少金属の資源回収と再利用
5 まとめ

第2章 金属資源のマテリアルフローとリサイクル技術
1 はじめに
2 金属のマテリアルフロー
 2.1 マテリアルフローの意味
 2.2 白金の需要と供給
3 金属資源のリサイクル技術
 3.1 リサイクル技術の考え方
 3.2 物理選別
 3.3 化学反応処理
4 まとめ

第3章 環境にやさしいセラミックス系資源の循環利用
1 はじめに
2 循環利用を考えた高機能性材料の合成
3 低環境負荷プロセスによる資源を循環利用した高機能性材料の合成
4 おわりに

第4章 鉱物資源の消費と供給の現状
1 はじめに
2 金属の大量消費と新興国の台頭
3 鉱山からの供給と市場規模
4 埋蔵量と可採年数
5 埋蔵量の偏在性
6 まとめ

第5章 製造プロセスにおける有価物の回収・再利用の現状と技術動向
1 概要
2 電子産業・太陽電池産業における有価物回収
 2.1 フッ素・リンの回収
 2.2 アンモニアの回収
 2.3 シリコンの回収
 2.4 水回収
3 化学・めっき産業
 3.1 金属資源の耐用年数
 3.2 金属イオンの回収
 3.3 ニッケルの回収
4 塗装・印刷産業
 4.1 VOC回収
5 おわりに

【基礎技術編】
第6章 産業排水からの資源回収
1 希少金属イオンの湿式分離回収技術
 1.1 はじめに
 1.2 溶媒抽出法
 1.3 イオン交換樹脂法
 1.4 沈殿分離法
 1.5 吸着法
2 水熱鉱化処理による有価・有害元素含有排水の無害化と再資源化
 2.1 はじめに
 2.2 水熱鉱化法による排水処理
 2.3 種々のオキソアニオン含有溶液への水熱鉱化法の適用
 2.4 おわりに
3 排水中の陰イオンの回収と資源化
 3.1 なぜ晶析工学か―その特徴と原理―
 3.2 晶析の基礎現象と品質
 3.3 排水中の陰イオンの晶析化するための戦略
 3.4 排水中の陰イオンの回収・資源化プロセス
 3.5 今後の展開
4 重金属吸着ゲルによる廃液からの資源回収
 4.1 重金属と環境問題
 4.2 重金属に関わる環境問題と資源枯渇の問題
 4.3 ゲルについて
 4.4 ゲルを用いた重金属回収
 4.5 高分子ゲルの重金属吸着について
 4.6 高分子ゲルの重金属吸脱着特性
 4.7 高分子ゲルを用いた吸脱着サイクルによる重金属リサイクル
5 機能性無機材料による排水からの有害元素の除去と再資源化技術
 5.1 無機材料を用いた吸着剤の開発
 5.2 機能性無機材料による有害イオンの吸着除去
 5.3 機能性無機材料を用いた有害元素の再資源化

第7章 工業廃材からの資源回収
1 冶金学的手法による貴金属の回収
 1.1 はじめに
 1.2 貴金属の用途
 1.3 貴金属のリサイクル
 1.4 おわりに
2 セラミックス廃材からの高効率・低環境負荷型の資源回収技術
 2.1 はじめに
 2.2 セラミックス廃材リサイクルの現状
 2.3 構造セラミックス
 2.4 電子セラミックス
 2.5 機能性ガラス
 2.6 おわりに
3 希土類廃材のリユース/リサイクル技術
 3.1 はじめに
 3.2 リサイクルの現状
 3.3 鉄成分の有効利用
 3.4 新規リユース/リサイクルの試み
 3.5 おわりに

第8章 固体廃棄物のリサイクルと有効利用
1 無機系固体廃棄物の再利用と有害物質の安定化技術
 1.1 はじめに
 1.2 都市ごみ焼却飛灰の成分
 1.3 塩化揮発法の原理
 1.4 塩化揮発法による飛灰中重金属の分離・除去
 1.5 安定鉱物化によるクロムの安定化原理
 1.6 安定鉱物化の評価
 1.7 おわりに
2 廃石こうボードなどの建設廃棄物のリサイクルと有効利用
 2.1 はじめに
 2.2 廃石こうボードの現状
 2.3 廃石こうボードのリサイクル技術
 2.4 おわりに
3 セラミックス廃材の有効利用技術
 3.1 はじめに
 3.2 ごみ焼却灰
 3.3 石炭灰
 3.4 鋳造廃棄物
 3.5 おわりに

【実用技術編】
第9章 ホウ素,フッ素およびリンの無害化処理と資源回収技術
1 排水中のホウ素回収リサイクルシステム
 1.1 はじめに
 1.2 当社ホウ素回収リサイクルシステム
 1.3 ホウ素処理に使用するイオン交換樹脂・ホウ素キレート樹脂
 1.4 ホウ素排水の処理方法
 1.5 樹脂塔の方式とサイズ
 1.6 ホウ素排水の処理事例
 1.7 ホウ素分析計
 1.8 おわりに
2 めっき廃液中のホウ素及びフッ素の処理と回収
 2.1 はじめに
 2.2 ホウ素,フッ素の排出源と濃度
 2.3 ホウ素及びフッ素処理
 2.4 ホウ素,フッ素化合物の回収
 2.5 おわりに
3 工業排水からのフッ素・リンの回収技術
 3.1 はじめに
 3.2 工業排水の水処理システム
 3.3 フッ素の処理・回収技術
 3.4 リン回収技術
 3.5 おわりに
4 表面処理分野のりん酸塩処理と有効利用
 4.1 はじめに
 4.2 従来の塗装前処理工程
 4.3 塗装前処理工程から発生する廃棄物
 4.4 Reduce技術(発生源の観点から)
 4.5 Recycle,Re-use技術(発生した廃棄物に着目して)
 4.6 ジルコニウム化成処理
 4.7 今後の展開について

第10章 難処理排水からの資源回収
1 イオン交換樹脂を用いた節水型めっきプロセス
 1.1 はじめに
 1.2 イオン交換樹脂法によるめっき水洗排水系処理の特徴
 1.3 イオン交換装置
 1.4 水洗排水リサイクルイオン交換装置による処理事例
 1.5 まとめ
2 工業排水等の水処理と資源回収
 2.1 はじめに
 2.2 処理技術概要
 2.3 処理装置概要
 2.4 処理結果概要
 2.5 おわりに
3 液晶・半導体工場廃液からのレジスト剥離剤回収
 3.1 はじめに
 3.2 従来のレジスト剥離技術
 3.3 アミン系レジスト剥離の特長とリサイクル技術
 3.4 新しいレジスト剥離「炭酸エチレン」の技術
 3.5 新しいレジスト剥離剤「EC」のリサイクル技術
 3.6 ECのリサイクル技術を用いたレジスト剥離システム
 3.7 おわりに
4 シリコンの回収・再資源化
 4.1 はじめに
 4.2 排水中からのシリコンスラッジの分離
 4.3 回収したシリコンスラッジの問題点
 4.4 再資源化に向けた課題と対策(水およびシリコンスラッジの再資源化)
 4.5 おわりに
5 液晶パネル工場向け現像液リサイクルシステム
 5.1 はじめに
 5.2 液晶ディスプレイ
 5.3 液晶ディスプレイ生産工程
 5.4 現像液リサイクル
 5.5 おわりに

第11章 廃棄物処理と有効利用技術
1 焼却灰からの資源回収と有効利用
 1.1 はじめに
 1.2 処理フロー
 1.3 電気抵抗炉(サブマージドアーク炉)の特徴
 1.4 貴金属を含む金属回収実績
 1.5 「ごみ焼却灰に含まれるその他の希少金属(レアメタル)の回収」の共同スタデイ
 1.6 まとめ
2 焼却灰のセメント化による廃棄物の再資源化技術
 2.1 都市ごみ処理の現状
 2.2 都市ごみ焼却残さのセメント資源化への取り組み
 2.3 AKシステム(都市ごみそのもののセメント資源化)
 2.4 環境を守るセメント産業
3 工業無機廃液処理とリサイクル技術
 3.1 中間処理業者としての廃液処理
 3.2 リサイクルに視点を置いた廃水処理技術
 3.3 SSプロセス技術導入による金属回収
 3.4 プリント基板エッチング廃液から金属銅の回収
 3.5 金属水酸化物汚泥の活用
 3.6 電子部品からの貴金属・レアメタルの回収
 3.7 今後の課題