著者一覧
懸橋理枝 (地独)大阪市立工業研究所
橋本雅司 城西大学
中島範行 富山県立大学
濱田昌弘 富山県立大学
青木健一 東京理科大学
佐貫 淳 第一工業製薬(株)
中村志穂 第一工業製薬(株)
高崎幹大 関東化学(株)
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【特集】高機能ゲル化剤の最前線
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ジカルボン酸アミド型オイルゲル化剤
Synthesis and Gel Properties of Dicarboxamide Type Oil Gelators
ジカルボン酸アミド型オイルゲル化剤は, 単純な分子構造で簡単に合成可能であり, 様々な油を低濃度でゲル化できる。これらのゲル化剤は炭化水素鎖長によってゲル化能が変化する。また炭化水素鎖長の異なる2 種のゲル化剤を混合することによって, 2種類の分子が混合した会合体が形成される。
【目次】
1.はじめに
2.ジカルボン酸アミド型オイルゲル化剤の合成とゲル化
3.ジカルボン酸アミド型オイルゲル化剤の分子構造とオイルゲルの温度特性
4.ジカルボン酸アミド型オイルゲル化剤の混合によるゲルの温度特性の効果
5.おわりに
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ナトリウムアルコキシドとフラノン類からなる2 成分オイルゲル化剤の開発
Investigation of Self-Assembly of Two-Component Organogel System Based on Sodium Alkoxides and Cyclohepta[b]fran-2-one Derivatives
筆者らは, 8-位にヒドロキシル基をもつシクロヘプタ[b]フラン-2-オン類とナトリウムアルコキシドの組み合わせが, 加熱工程の必要がなく様々な有機溶媒をゲル化できる2成分系のゲル化剤として機能することを見出した。本稿では, そのゲル化機構の解明と2成分系ゲル化剤のゲル化能について述べる。
【目次】
1.はじめに
2.低分子オイルゲル化剤
3.加熱工程を必要としないゲル化剤
4.イオン添加をトリガーとする2成分ゲル化剤
4.1 ゲル化機構の解明
4.2 金属アルコキシドの影響
4.3 2成分ゲル化剤のゲル化能
5.おわりに
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ポリグリセリン脂肪酸エステルのゲル化剤への応用
Synthesis of Polyglycerol Fatty Acid Esters as Gelatinizing Agent
ポリグリセリン脂肪酸エステルは, グリセリンを縮合したポリグリセリンと脂肪酸をエステル結合させた食品用乳化剤であり, 食品添加物として, HLBの幅が広いことから他の乳化剤に比べより広い範囲で利用されている。筆者らは, 精密有機合成の手法を用いて, 単一の重合度を持つ高純度な直鎖状および環状ポリグリセリンとその脂肪酸エステルの合成検討を行ってきた。ここでは直鎖状脂肪酸エステルの物性とゲル化剤への応用をまとめて報告する。
【目次】
1.はじめに
2.重合度や立体化学を制御したポリグリセリンおよび各種脂肪酸エステルの合成
3.ポリグリセリン脂肪酸エステルの物性と油脂ゲル化作用
3.1 臨界ミセル濃度と表面張力低下能
3.2 発色現象
3.3 油脂ゲル化剤
3.4 トリグリセリンステアリン酸エステル類の油脂ゲル化能試験
3.5 トリグリセリンジ脂肪酸エステル類の油脂ゲル化能試験
3.6 トリグリセリンジ脂肪酸エステルの植物油凝集挙動の解析
4.トリグリセリンジ脂肪酸エステルの経皮吸収促進作用への検討
5.まとめ
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光重合性オルガノゲルの特性と展望
Properties and Outlook on Photopolymerizable Organogels
本稿では, 有機溶媒中で分子集積により物理ゲルを形成し, その後の光照射により重合反応を起こす「光重合性オルガノゲル化剤」について概観する。ジアセチレン系オルガノゲル化剤はその代表例であり, 生じたゲルへの紫外光照射により1,4-付加重合を起こし, ゲル中にπ共役ポリマーであるポリジアセチレンが形成する。ここでは, ジアセチレンゲル化剤に関する研究の歴史的背景から出発し, 筆者らにより近年見出された新しいジアセチレンゲル化剤の特性や応用展開に向けた可能性について述べる。また, メタクリル系光重合性ゲル化剤についても触れ, これらゲル化剤を用いた分子配列状態の固定化や新しいデバイスの構築など, 興味深い事例についても紹介する。
【目次】
1.はじめに
2.ジアセチレン型オルガノゲル化剤
2.1 ジアセチレンの固相光重合
2.2 ジアセチレン系オルガノゲル
2.3 ジアセチレン系オルガノゲルの応用展開例
3.その他の光重合ゲルと応用展開例
4.おわりに
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セルロース系増粘剤の電池への応用展開
Applied Development to the Battery of the Cellulose-based Thickener
カルボキシメチルセルロース(CMC)は水溶性のセルロース誘導体であり, その優れた分散増粘特性によりこれまで多くの分野に応用されてきた。近年では, モバイル機器や電気自動車などの普及により市場の成長が著しい, リチウムイオン二次電池(LiB)にも使用されるようになっている。LiBにおけるCMCの役割と性能への寄与についてまとめた。
【目次】
1.CMCの基礎的性質
1.1 CMCの構造
1.2 CMCの粘性と水溶液のレオロジー
2.CMCとLiB
2.1 LiBの市場
2.2 LiBの概略とCMCの役割
3.LiB用CMCに求められる性能
4.電極の作製
4.1 スラリー作製方法
4.2 CMCの性能とスラリー
5.LiB用高粘度CMC の性能
5.1 LiB用高粘度CMC のろ過性評価
5.2 耐溶剤性
5.3 電極評価
5.4 電池の性能評価
6.おわりに
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イオン性高分子ゲル化剤の開発
Development of Ionic Polymer Gelator
電気化学デバイスへの応用を目指し, イオン性高分子ゲル化剤を開発した。このゲル化剤はアミノ基を持つ高分子と架橋剤(多価のTFSA化合物, TFSA:(ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド))から構成される。両者を溶媒中で混合すると, 高分子と架橋剤が反応し, 架橋部がTFSAを対イオンとするオニウム塩を形成しゲル化する。このゲル化剤で得られる電解液ゲルは, 電解液本来の導電率を維持し, かつ高温時でもゲルを維持可能な特徴を示す。
【目次】
1.はじめに
2.ゲル化剤の設計
2.1 ゲル化剤開発に向けての方針
2.2 高分子架橋型ゲル化剤
2.3 イオン性高分子ゲル化剤
2.4 ゲル化に要する時間と使用量
3.電気化学デバイスへの応用に向けての評価
3.1 電解液のゲル化
3.2 イオン液体のゲル化
3.3 ゲル化時の導電率
3.4 ゲルの電気化学的安定性
3.5 ゲルの耐熱性
3.6 電気化学デバイスに向けて
4.種々の溶媒への適用
5.おわりに
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市場情報 Market Report
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電池用材料・ケミカルスの市場 2015
2015年の一次電池・二次電池の合計出荷数量は, 前年比1.4%増の43億400万個となった。二次電池は, 2010年に民生需要の回復, 車載用リチウムイオン電池の市場の立ち上がりなどから, 高い成長を達成したが, 2011年は東日本大震災の影響により, 前年と比べ生産量が減少した。2012年はエコカー補助金の追い風を受け自動車生産は増加し, 2013年は反動でやや減少した。しかしながら, 環境負荷軽減の要請は高く, 2013年を底に増加に転じた。一次電池についても下げ止まりが見られた。電池用構成材料は, 使用される電池の出荷数量にほぼ比例した推移となっており, 様々な携帯機器に使用されているリチウムイオン電池向けの構成材料やハイブリッド自動車向けの需要拡大に加え, 電気自動車向けの需要に大きな期待が寄せられている。
【目次】
1.電池市場の概要
1.1 一次電池
1.2 二次電池
2.開発動向と構成材料
2.1 一次電池
2.2 二次電池
2.2.1 正極材
2.2.2 負極材
3.二次電池構成材料の市場
3.1 リチウムイオン電池構成材料の市場
3.1.1 正極材
3.1.2 負極材
3.1.3 電解液
3.1.4 セパレータ
3.2 ニッケル水素電池構成材料の市場
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[ケミカルプロフィル]
・2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(2-Acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid)
・アセトニトリル(Acetonitrile)
・パルミチン酸(Palmitic acid)
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[ニュースダイジェスト]
・海外編
・国内編
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