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実用化に向けたソフトアクチュエータの開発と応用・制御技術

Development of Soft Actuators and Application, Control Technologies for Practical Application

★ソフトアクチュエータの研究開発と応用の解説!
★実用化にあたって重要となるモデリング・制御技術の最新研究も紹介!
★ソフトアクチュエータに関係する全研究者の必読書!

商品コード:
T1038
編集:
シーエムシー出版編集部
発行日:
2017年3月1日
体裁:
B5判・238頁
ISBNコード:
978-4-7813-1234-7
価格(税込):
81,400
ポイント: 740 Pt
関連カテゴリ:
新材料・新素材
エレクトロニクス > その他の電子機器・材料
新材料・新素材 > 高分子・プラスチック

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キーワード:

ソフトアクチュエータ/人工筋肉/磁場駆動/熱駆動/電磁波駆動/光駆動/磁性ゲル/ 誘電性ポリマー/圧電ポリマー/誘電エラストマー/カーボンナノチューブ/イオン液体/炭素ナノ粒子/モデリング/制御モデル/医療/バイオアクチュエータ/組織工学

刊行にあたって

 ソフトアクチュエータは伸縮性のある柔らかい素材から作られた作動装置であり、従来のアクチュエータと比較してエネルギー効率の高さや様々な環境で動作するなどの利点が注目されている。空気圧アクチュエータなど実用化されているものもあるが、誘電エラストマアクチュエータなど未だに研究段階のものもあり、現在実用化に向けて研究が進められている。
 近年、その小ささや柔軟性、エネルギー効率の高さからウェアラブル機器や携帯端末、小型ロボットへの応用や、介護・福祉などの重労働の軽減などが期待されている。特に最近の技術革新により、様々な原理/材料で駆動するソフトアクチュエータが研究開発されていることで、極限環境でも駆動可能な原子力災害や人命救助用ロボットといった用途でも応用への研究が進められている。
 一方、制御やモデリングなど実用化に向けて多くの課題が残されており、また出力をより大きくし、耐久性と安定性を向上させる必要があるなど、これからの研究が期待されている。
 そこで本書では、実用化に向けたソフトアクチュエータの最新開発動向についてまとめた。
 【基礎研究編】では、高分子アクチュエータや他のソフトアクチュエータについて材料/動力別に各々のアクチュエータ開発の最前線で活躍されている専門家の方々に解説をお願いした。【開発研究編】では、様々な種類のソフトアクチュエータについて、モデリングや制御技術の研究開発など、応用に向けた研究の最新の動向を取り上げている。【応用研究編】では、実際にどのような利用に向けて研究が進められているのか、応用研究をされている研究者の方々に紹介いただいた。医療・福祉関連メーカー、ロボットメーカー、などソフトアクチュエータに関心をお持ちの方々の情報収集の一助となれば幸いである。

2017年2月   シーエムシー出版 編集部

著者一覧


千葉正毅   千葉科学研究所
杉野卓司   (国研)産業技術総合研究所
岩曽一恭   大阪大学
高島義徳   大阪大学
原田 明   大阪大学
三俣 哲   新潟大学
梅原康宏   (公財)鉄道総合技術研究所
白須圭一   東北大学
山本 剛   東北大学
橋田俊之   東北大学
高木賢太郎  名古屋大学
荒川武士   名古屋大学
釜道紀浩   東京電機大学
舛屋 賢   九州大学
田原健二   九州大学

安積欣志   (国研)産業技術総合研究所
今井郷充   日本大学
嵯峨宣彦   関西学院大学
上杉 薫   大阪大学
森島圭祐   大阪大学
都井 裕   東京大学
中村太郎   中央大学
戸森央貴   山形大学
田實佳郎   関西大学
和氣美紀夫  ㈲Wits
脇元修一   岡山大学
谷口浩成   大阪工業大学
李 毅    信州大学
橋本 稔   信州大学
山内 健   新潟大学

目次 +   クリックで目次を表示

【総論編】
第1章 ソフトアクチュエータの開発状況
1 概要
2 研究開発の状況
 2.1 高分子材料を利用するアクチュエータ
 2.2 形状記憶材料を利用するアクチュエータ
 2.3 空気圧を利用するアクチュエータ
 2.4 静電力を利用するアクチュエータ
3 企業動向

【基礎研究編 ソフトアクチュエータの材料・動力別分類】
第1章 誘電エラストマーアクチュエータ
1 はじめに
2 誘電エラストマーの原理
 2.1 DEアクチュエータの素材,性能および開発動向
 2.2 DE素材の性能
  2.2.1 ヒステリシスおよびクリープ
  2.2.2 漏れ電流と抵抗値
3 DEアクチューターの開発状況
4 DEセンサー
5 DE発電
 5.1 DEの発電理論
 5.2 DE発電の数式モデル
6 おわりに

第2章 ナノカーボン高分子アクチュエータ
1 はじめに
2 ナノカーボン高分子アクチュエータの構成
3 ナノカーボン高分子アクチュエータの特性評価法
4 ナノカーボン高分子アクチュエータの変形メカニズム
5 ナノカーボン高分子アクチュエータの応答特性の改善
 5.1 添加物による電極の改良
 5.2 耐久性の改善
6 ナノカーボン高分子アクチュエータの実用化に向けた取組み
7 おわりに

第3章 超分子アクチュエータ
1 はじめに
2 分子マシン
3 超分子マシンエレメント
4 分子シャトル
5 分子ローター
6 カテナン
7 刺し違い2量体(Daisy Chain)
8 超分子マシン
9 分子マシンから巨視的なアクチュエータの設計
 9.1 クラウンエーテルを含むDaisy Chainポリマー
 9.2 分子モーターの回転により収縮するポリマー
 9.3 超分子錯体の形成,解離を駆動力とするアクチュエータ
 9.4 分子マシンのスライドを駆動力とするアクチュエータ
10 まとめ

第4章 磁場で駆動するソフトアクチュエータ
1 はじめに
2 磁性ソフトアクチュエータ
3 磁性ゲルの可変粘弾性
4 磁性エラストマーの可変粘弾性
5 鉄道車両への応用
6 おわりに

第5章 CNT/エポキシ複合材料を用いた熱バイモルフ
1 はじめに
2 配向CNT/エポキシ複合材料の作製と線膨張係数の評価
3 アクチュエータのたわみ量と発生力
4 熱バイモルフのたわみ量と発生力の評価
5 おわりに

第6章 釣糸人工筋アクチュエータ
1 はじめに
2 コイル形状の釣糸人工筋アクチュエータ(TCPA)の物理原理
 2.1 温度変化に基づく応答の原理
 2.2 釣糸人工筋アクチュエータの形状と作製方法
3 TCPAの作製とジュール加熱による電場駆動
 3.1 コイル形状の釣糸人工筋アクチュエータの作製
 3.2 ニクロム線によるジュール加熱
4 電圧駆動される釣糸人工筋アクチュエータのモデル化
 4.1 モデル化
 4.2 実験データを用いたシステム同定
5 おわりに

第7章 形状記憶ポリマーアクチュエータ
1 形状記憶ポリマーの概要
 1.1 形状記憶ポリマーの特徴
 1.2 形状記憶のメカニズム
 1.3 形状記憶ポリマーの種類と応用例
2 形状記憶ポリマーのアクチュエータへの応用
 2.1 設計のための検討項目
 2.2 形状記憶ポリマーのみによる2方向動作
  2.2.1 方向動作のメカニズム
  2.2.2 ポリウレタン系形状記憶ポリマーの温度特性
  2.2.3 アクチュエータの構造
  2.2.4 アクチュエータの特性

第8章 低圧駆動型空気圧人工筋アクチュエータ
1 はじめに
2 軸方向強化型空気圧人工筋アクチュエータ
 2.1 実験概要
 2.2 基礎特性
 2.3 空気圧人工筋アクチュエータの生物学的特性
  2.3.1 等張性収縮特性
  2.3.2 等尺性収縮特性
3 空気圧バルーンを用いた腱駆動アクチュエータ
 3.1 基本構造と駆動原理
 3.2 基礎特性
 3.3 腱駆動アクチュエータの生物学的特性
  3.3.1 等張性収縮特性
  3.3.2 等尺性収縮特性
4 まとめ

第9章 マイクロナノマシンとソフトマテリアルが拓く生命機械融合ソフト&ウェットロボティクス
1 はじめに
2 筋細胞を用いたバイオアクチュエータ
3 耐環境性に優れたバイオアクチュエータ
4 筋細胞の3次元組織構築によるバイオアクチュエータとその応用
 4.1 心筋ゲルアクチュエータ
 4.2 培養神経ネットワークによる筋組織の運動制御
5 筋細胞バイオアクチュエータの光制御
6 力学刺激を用いたバイオアクチュエータの高性能化
7 バイオアクチュエータの力学的特性評価
8 今後の展開

【開発研究編 実用化に向けたモデリング・理論】
第1章 高分子アクチュエータ/センサの計算モデリング
1 形状記憶ポリマーの概要
2 導電性高分子アクチュエータ
3 導電性高分子アクチュエータの電気化学・多孔質弾性応答の計算モデリング
 3.1 多孔質弾性体の剛性方程式
 3.2 圧力に対するポアソン方程式
 3.3 体積ひずみの発展方程式
 3.4 イオン輸送方程式
 3.5 計算手順
4 固体電解質ポリピロールアクチュエータの電気化学・多孔質弾性応答解析
5 導電性高分子センサ
6 導電性高分子を用いた力学センサの数値シミュレーション
7 まとめ

第2章 特性変動を考慮した高分子アクチュエータの制御
1 はじめに
2 IPMCアクチュエータの制御
3 セルフチューニング制御
 3.1 制御則
 3.2 逐次最小二乗法に基づくパラメータ更新
 3.3 適用結果
4 セルラーアクチュエータ制御
 4.1 制御則
 4.2 適用結果

第3章 高出力型空気圧人工筋肉と機能性流体デバイスを用いた可変粘弾性関節による瞬発力発生機構とその応用
1 はじめに
2 可変粘弾性マニピュレータ
 2.1 空気圧人工筋肉
  2.2.1 空気圧人工筋肉の特徴
  2.2.2 空気圧人工筋肉の種類
 2.2 MRブレーキ
 2.3 人工筋肉とMRブレーキを用いた可変粘弾性機構
  2.3.1 可変粘弾性関節機構の意味
  2.3.2 空気圧人工筋肉とMRブレーキを用いた可変粘弾性関節機構
3 応用例
 3.1 投てきロボット
 3.2 ジャンプロボット
4 おわりに

【応用研究編 ソフトアクチュエータの応用事例紹介】
第1章 圧電性高分子から圧電ファブリックへ
1 はじめに
2 圧電性
3 圧電ファブリック
 3.1 圧電ファブリックとは
 3.2 圧電ファブリックからの圧電信号とデバイス
 3.3 圧電ファブリックの特徴
4 おわりに

第2章 誘電エラストマ人工筋肉の応用
1 はじめに
2 アクチュエータへの応用例
 2.1 産業ロボットの開発
 2.2 DEモータの製作
 2.3 医療用への展開
 2.4 医療センサへの応用事例
 2.5 透明アクチュータの開発
3 発電デバイスへの応用
 3.1 波を利用した発電システム
 3.2 海流・水流による発電
 3.3 新しいアイデアを用いた風力発電へのチャレンジ
 3.4 床発電システム
4 おわりに

第3章 空気圧ソフトアクチュエータの医療応用
1 空気圧ソフトアクチュエータの医療応用について
2 2方向湾曲型空気圧アクチュエータの開発とイレウスチューブへの応用
 2.1 背景
 2.2 2方向湾曲アクチュエータ
 2.3 イレウスチューブへの適用
 2.4 まとめ
3 空気圧バックアクチュエータを用いた足関節拘縮予防装置の開発
 3.1 背景
 3.2 足関節の関節可動域運動
 3.3 空気圧バックアクチュエータ
 3.4 関節可動域運動試験
 3.5 まとめ

第4章 PVCゲル人工筋肉のウェアラブルロボットへの応用
1 はじめに
2 積層型PVCゲル人工筋肉
 2.1 PVCゲルと駆動原理
 2.2 PVCゲル人工筋肉の構造
 2.3 駆動特性
3 歩行アシストウェアへの応用
 3.1 引張り型モジュール構造
 3.2 アシストウェアの構造
 3.3 歩行アシスト
 3.4 設計と試作
4 アシスト効果の検証実験
 4.1 実験方法
 4.2 実験結果
5 おわりに

第5章 生物の問題解決法を活用したソフトアクチュエータの開発
1 はじめに
2 生物を模倣した材料の設計-TRIZというアイデア創出法-
3 多孔質構造を有するソフトアクチュエータの開発
4 おわりに

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