著者一覧
古川智宏 東京大学
飯村九林 東京大学
山本利義 東京大学
中野貴由 大阪大学
永瀬丈嗣 大阪大学
當代光陽 大阪大学
芝 健夫 山形大学
横澤晃二 山形大学
松井弘之 山形大学
時任静士 山形大学
岩井聡一 大阪大学
武岡真司 早稲田大学
柚木恵太 (株)サティス製薬
戒能智宏 島根大学
川向 誠 島根大学
十川佳奈子 (株)三井住友銀行
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BIO R&D
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食品添加物を用いたアフラトキシン汚染防除
Control of Afl atoxin Contamination with Food Additives
アフラトキシンはカビ毒(マイコトキシン)の中で最も深刻な農作物汚染被害を引起しているが,現在抜本的な汚染防除法は無い。アフラトキシンの汚染防除法として,アフラトキシン産生阻害物質の利用を考え,呼吸阻害剤が産生阻害活性を持つことを見出した。呼吸阻害活性を有する既存の食品添加物の汚染防除への応用が期待される。
【目次】
1 はじめに
2 アフラトキシンとその汚染対策
3 アフラトキシン産生阻害物質について
4 食品添加物のアフラトキシン汚染防除への利用
5 おわりに
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生体用高強度ハイエントロピー合金の開発
Development of High-strength High-entropy Alloys with Superior Biocompatibility
従来の合金とは,合金設計概念や,それに基づく合金組成が全く異なる新規な生体用金属材料である「生体用ハイエントロピー合金」の開発に成功した。ハイエントロピー合金は,5成分以上の元素の組み合わせからなる多成分系であり,混合のエントロピーを高めるため等原子組成に近い合金組成を持つように設計される。ハイエントロピー合金は,Severe lattice distortion 効果によって高強度であるが,High entropy 効果によって固溶体が得られるため基本的には脆くなく,鋳造状態でさえも優れた機械的強度発現が期待できることから新たなタイプの金属系構造部材として注目されている。新規開発の等原子組成比Ti20Nb20Ta20Zr20Mo20合金(数字は原子%)は,チタンと同程度の生体適合性を示す上,その機械的強度は使用頻度の高いTi-6Al-4V合金などに比べ圧倒的に高く,高い加工性を持ち合わせる。
鋳造状態でもその優れた生体適合性と機械的性質を示すことから,精密鋳造や三次元金属積層造形などへの応用も可能である大変優れた特性を兼ね備えた新材料である。
【目次】
1 ハイエントロピー合金とは
2 生体用ハイエントロピー合金の設計開発
3 生体用ハイエントロピー合金の特徴
4 生体用ハイエントロピー合金の可能性と今後の展開
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フレキシブルハイブリッド型常時計測体温センサの開発
Development of Flexible Hybrid Body-temperature Sensors for Real-time Monitoring
健康モニタリングによる質の高いQoL社会の実現に向けて,印刷製法で作製および実装する,有機集積回路とSi-LSIを融合したフレキシブルハイブリッドヘルスケアセンサの開発を行った。有機体温センサを例にとり,インクジェット印刷法を用いてハイブリッド型常時計測体温センサの試作と計測実験を行い,身体への装着状態での基本的な計測とデータ伝送に成功した。このハイブリッドセンサ技術は,将来のIoT社会におけるフレキシブルセンサとして応用展開が期待される。
【目次】
1 はじめに
1.1 健康モニタリングの重要性
1.2 フレキシブルハイブリッドデバイスの重要性
2 ハイブリッド化の開発動向
3 ヘルスケアセンサ応用
4 ハイブリッドセンサの構成
5 一体型ハイブリッドセンサの試作と計測実験
6 おわりに
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ハイドロキシアパタイトアガロースゲルを用いた骨再生医療
Bone Regenerative Medicine Using Hydroxyapatite Agarose Composite Gels
【目次】
1 はじめに
2 ハイドロキシアパタイトアガロースゲル
3 臨床研究の概要
4 結果
5 結論
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生体適合性高分子ナノシートの物性と医療応用
Physical Properties and Medical Applications of Biocompatible Polymer Nanosheets
【目次】
1 諸言
2 ナノシートの作製
2.1 交互積層法(LbL)
2.2 キャスト法
3 ナノシートの密着性
4 ナノシートの分子透過性
5 ナノシートの分解特性
6 多孔質ナノシートとマイクロディスク型ナノシートの構築
7 ナノシートの医療応用
7.1 創傷被覆材(ナノ絆創膏)として
7.2 薬物徐放材として
8 ナノ医療のプラットフォームとしての将来展望
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和栗の皮からの植物ヒト型セラミド高含有原料の開発
Development of Botanical Human-type Ceramide from Japanese Chestnut Shell
植物性グルコシルセラミドは,ヒト表皮角質層にある細胞間脂質のセラミドとは化学構造が大きく異なることが知られている。本稿では,和栗の加工廃棄物である栗皮に,化粧品原料として有効なヒト型セラミドAPが蓄積していること,さらにそのセラミドがC22からC28の超長鎖脂肪酸から構成されていることを明らかにしたので報告する。
【目次】
1 はじめに
2 植物スフィンゴ脂質の特徴
3 ヒト型セラミドの特徴
4 天然素材からのヒト型セラミド生産
5 和栗について
6 くりセラミドTMの特徴
7 超長鎖セラミドAPについて
8 おわりに
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《BIO ENGINEERING》
コエンザイムQ10増産技術の開発
Development of Technology for Higher Production of Coenzyme Q10
コエンザイムQ10(CoQ10)は食品サプリメントとして広く市場に出回っている脂溶性物質で,生体内でのATP生産に必要である。CoQ10は酸化型と還元型の2つの形をとることにより,抗酸化物質としても働く。CoQ10は主に微生物により生産されているが,CoQ10の生合成経路は完全には解明されていないのが現状である。
【目次】
1 コエンザイムQ(CoQ)とは
2 CoQの生合成
2.1 CoQの生合成研究の歴史
2.2 メバロン酸経路
2.3 イソプレノイド側鎖の合成
3 CoQの生産性向上の取り組み
3.1 Agrobacterium tumefaciensとRhodobacter sphaeroidesの育種
3.2 大腸菌を用いた遺伝子の高発現によるCoQ 生産性の向上
3.3 酵母を用いたCoQ生産性の向上
3.4 植物におけるCoQ10生産
3.5 さらなるCoQ10高生産に向けて
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《BIO BUSINESS》
再生医療ベンチャーの現況と課題
Trends and Issues of Regenerative Medicine Startups
【目次】
1 はじめに
2 再生医療分野の成長性
3 再生医療の実用化プロセスにおけるベンチャー企業の役割
4 再生医療分野における規制緩和とその影響
5 再生医療ベンチャーの課題
5.1 人材の確保
5.2 知財戦略
5.3 大企業との連携
6 三井住友銀行の取組
7 おわりに
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