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月刊機能材料 2019年8月号

【創刊38周年特集】環境への負荷低減へ向けたバイオベースポリマーの研究と利用の動向

商品コード:
M1908
発行日:
2019年8月5日
体裁:
B5判
ISSNコード:
0286-4835
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物
雑誌・定期刊行物 > 月刊機能材料
新材料・新素材 > 高分子・プラスチック
新材料・新素材 > バイオマス素材
新材料・新素材 > 複合材料・ハイブリッド材料

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著者一覧

阿部英喜  (国研)理化学研究所
西野孝  神戸大学
當山清彦  日本電気(株)
田中修吉  日本電気(株)
位地正年  筑波大学
坂口和久  (株)バイオマスレジン南魚沼
森良平  GSアライアンス(株)
丹羽紀人  東洋インキ(株)

目次 +   クリックで目次を表示

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【創刊38周年特集】環境への負荷低減へ向けたバイオベースポリマーの研究と利用の動向

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はじめに
Introduction

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バイオベースポリマーの結晶構造と材料展開
Crystal Structure and Properties of Bio Based Polymers

 バイオベースポリマーとして,ポリグリコール酸,ポリ乳酸とステレオコンプレックス,ポリトリメチレンテレフタラートに加えて,セルロースなどの天然高分子について,結晶中での分子鎖の骨格構造,分子鎖間の相互作用を結晶弾性率として定量的に評価し,巨視的な力学物性や熱物性との相関について解説を行った。

【目次】
1 はじめに
2 結晶弾性率
3 PGAの結晶構造と力学物性―高弾性率・高融点を示す理由―
4 PLAの結晶構造と力学物性―ステレオコンプレックス化で融点が高くなる理由―
5 ポリトリメチレンテレフタラート―最低の結晶弾性率を有する高分子―
6 おわりに

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漆ブラック調バイオプラスチックの開発
Development of “Urushi-black” Tone Bioplastic

 豊富な非食用の植物資源であるセルロースを原料とし,伝統工芸の高級漆器の美しい漆黒と優れた耐久性や量産性を初めて同時に実現した,漆ブラック調バイオプラスチックを開発した。漆器調の光学特性に加え,外観を保持する優れた耐傷性と,さらなる付加価値として蒔絵調印刷も実現した。

【目次】
1 はじめに
2 日本伝統の漆工芸・蒔絵
3 漆ブラック調の光学特性の達成
4 優れた耐傷性の実現
5 蒔絵調印刷の実現
6 今後の展開

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コメ由来のバイオマスプラスチック複合材料「ライスレジン」の特性と用途展開
The Characteristics and Application Development of Rice-Based Biomass Plastic Composite “Rice resin”

 バイオマスレジン南魚沼では,今後枯渇していく化石資源の代替素材として地域で発生する非食用米とオレフィン樹脂からなる混練複合材料「ライスレジン」の研究開発から製造,成形加工・販売までを一貫して行っている。サーキュラーエコノミーを目指した新しいビジネスモデルをバイオマスプラスチックで展開していく。

【目次】
1 はじめに
2 バイオマス原料としてのコメ
3 混練複合化技術
 3.1 バイオマス(=コメ)
 3.2 マトリックス樹脂
 3.3 添加剤(改良剤および相溶化剤)
 3.4 混練装置
4 物性および製品例
5 おわりに

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各種生分解性プラスチックとセルロースナノファイバー複合材料,及びデンプン,再生紙,木系生分解性プラスチックの特性と用途展開
Property and Application of Various Type of Biodegradable Plastic / Nano Cellulose Composite Material and Starch, Paper, Wood Based Biodegradable Plastic

 マイクロプラスチック汚染などの環境問題は世界的なレベルで深刻になってきており,リサイクルなどを含めた緊急の対策が必要とされている。本稿では,それらの対策としての様々なバイオマスプラスチックや生分解性プラスチック,およびそれらのプラスチックとセルロースナノファイバーとの複合体などの種々の材料を紹介する。

【目次】
1 序論
2 プラスチックの分類
3 その他の天然系プラスチック
4 当社においての種々のバイオマスプラスチック,生分解性プラスチックとセルロースナノファイバー複合体
5 超臨界発砲技術との組み合わせ

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バイオマスインキの取り組みと今後の展望
Efforts of “Bio Mass Ink” from Food Packaging Inks, and Future Prospects

 近年地球環境の保全,持続的発展社会の構築が課題となっている。パッケージ用インキにおいては,バイオマス由来の原料を使用することにより,環境調和に貢献する取り組みを行っている。本稿ではバイオマスインキのコンセプト,原料,処方設計について紹介し,バイオマスインキの今後の動向,課題について述べる。

【目次】
1 環境に対する課題
2 パッケージの役割
3 バイオマスインキ
 3.1 バイオマスインキのコンセプト
 3.2 バイオマス素材原料
 3.3 バイオマスインキの設計
  3.3.1 バイオマス比率の証明
  3.3.2 バイオマスインキの設計
  3.3.3 東洋インキのバイオマスインキのラインナップ
 3.4 バイオマスインキの動向及び課題
4 当社のインキの環境調和への取り組み
5 今後の展望

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[ 機能材料マーケットデータ ]

プリンター用ケミカルスの市場動向
Market Trends of Chemicals for Printer

 2017年のプリンターの世界市場は,3年連続のマイナス成長から一転し,1億558万台(前年比103%)となった。
 ドットインパクトプリンターは前年を割ったが,インクジェットプリンターと電子写真プリンターは増加した。インクジェットプリンター市場は436万3000台で,印刷用や産業用のインクジェットプリンターは堅調である。一方,電子写真プリンターは3504万台(対前年比105%)だった。

【目次】
1 世界のプリンター市場
2 国内プリンター市場
3 プリンター用ケミカルスの市場動向
 3.1 インクジェット用色素
 3.2 電子写真プリンター用材料
  3.2.1 電子写真用感光体
  3.2.2 電子写真用トナー
  3.2.3 トナー用レジン
  3.2.4 トナー用顔料
  3.2.5 トナー用電荷調整剤
  3.2.6 外添剤
 3.3 感熱記録用材料
  3.3.1 発色剤
  3.3.2 顕色剤
  3.3.3 増感剤
 3.4 感圧記録用材料
  3.4.1 発色剤
  3.4.2 顕色剤

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[ 機能材料マーケットデータ ]

石油製品添加剤工業の市場動向
Market Trends of Additives for Petroleum Products

 石油製品添加剤の需要は,その用途先となる燃料油や潤滑油などの需要に大きく左右される。2008年秋からの世界同時不況の影響で自動車,機械,電気機器などが大幅減産となり,その影響で石油製品,石油製品添加剤需要も落ち込みが続いた。2010年に回復の兆しが見られたものの,東日本大震災や景気低迷,エネルギー政策の迷走などにより,先行きは不透明なものとなり,需要は横ばい状態にある。

【目次】
1 概要
2 需給動向
 2.1 燃料油添加剤
 2.2 潤滑油添加剤
3 添加剤メーカーの動向