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LTCCの開発技術

Exploitation Technology of Low Temperature Cofired Ceramics (LTCC)(Popular Edition)

★2005年刊「LTCCの技術と応用」の普及版!
★高機能デバイスに欠かせないLTCCの開発技術を網羅!
★第一線で活躍する研究者による分担執筆!

商品コード:
B0926
監修:
山本 孝
発行日:
2010年06月
体裁:
A5判・263頁
ISBNコード:
978-4-7813-0219-5
価格(税込):
4,400
ポイント: 40 Pt
関連カテゴリ:
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)
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Review

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刊行にあたって

LTCCの歴史は,ICチップや抵抗,容量素子を搭載,あるいはその上にこれらの素子を結ぶ回路を形成したアルミナセラミックス基板に始まる。半導体と同じ歴史をたどり,抵抗(R),容量(C),コイル(L)素子を内部に取り込み,高集積化していくであろう。本書は,現在のLTCC技術を幅広く紹介することを主な目的として,まずその基礎となるLTCC用材料,LTCC設計法,LTCCデバイス作製装置を述べる。そして次に,各種先端のLTCCの開発事例について,開発経緯,LTCC材料,デバイスの特徴,応用等を紹介する。
 ここで説明するLTCC技術,種々の開発事例が,今後,LTCCの研究・開発に携わる方々に少しでもお役に立てば幸いである。

著者一覧

山本孝   防衛大学校 通信工学科 教授
馬屋原芳夫 日本電気硝子(株) 技術部 第4グループ 主任研究員
小林吉伸  日本電気真空硝子(株) 第1事業部 CP技術部 部長
富田秀幸  ノリタケ機材(株) 技術部 グループリーダー
長井淳   (株)ノリタケカンパニーリミテド 開発・技術本部 研究開発センター チームリーダー  
馬場則弘  昭栄化学工業(株) 開発部
加藤正利  大研化学工業(株) 執行役員
梁守謹   デュポン(株) 電子材料部 グローバルLTCCマネージャー
門田和博  アンソフト・ジャパン(株) 新横浜オフィス シニアスタッフエンジニア
河野成克  平井精密工業(株) 大垣工場 製造部 7課 リーダー
西垣進   Robert Bosch GmbH AE/ETS-1 技術顧問
福田順三  (株)大垣村田製作所 製造部 担当部長
仲勝彦   (株)村田製作所 モジュール事業本部 機能基板商品部 企画販推課 係長
長坂崇   (株)デンソー 電子機器開発部 技術開発室 室長
今中佳彦  (株)富士通研究所 基盤技術研究所 主任研究員
小田勉   京セラ(株) セラミックパッケージ2事業部 設計技術1課 副責任者
案浦雅徳  京セラ(株) セラミックパッケージ2事業部 設計技術1課
小田切正  双信電機(株) 新製品開発プロジェクト 担当部長
川村敬三  太陽誘電(株) 総合研究所 材料開発部
井上真   太陽誘電(株) 商品開発本部 高周波技術部
加賀田博司 パナソニック エレクトロニックデバイス(株) 開発技術センター 材料プロセス研究所 積層デバイスチーム チームリーダー
奥田敏雄  三菱電機(株) 高周波・光デバイス製作所 高周波素子部 システム通信デバイス課 専任
高橋毅   TDK(株) テクノロジーGrp. 技術企画グループ グループリーダー
中井信也  TDK(株) 電子部品営業Grp. 戦略営業統括部 主幹
林克彦   セイコーエプソン(株) 研究開発本部 デバイス創生開発部 主任研究員
越地耕ニ  東京理科大学 理工学部 電気電子情報工学科 教授

執筆者の所属表記は、注記以外は2005年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

第Ⅰ編 材料供給

第1章 LTCC用ガラスセラミックス
1. LTCCとは

2. LTCC用ガラスの種類
2.1 ボロシリケートガラス+アルミナ
2.2 長石系結晶性ガラス+アルミナ
2.3 コージエライト系ガラスセラミックス
2.4 ディオプサイド系ガラスセラミックス
2.5 チタン酸ランタノイド系ガラスセラミックス

3. ガラスの製造プロセス
3.1 溶融プロセス
3.2 粉砕プロセス

4. ガラス粉末および複合粉末の評価
4.1 粒度測定
4.2 示差熱分析測定
4.3 組成分析測定

5. 焼結体の評価
5.1 熱膨張係数測定
5.2 誘電率と誘電損失
5.3 曲げ強度

6. LTCC材料の開発事例
6.1 ホウケイ酸ガラスの低損失化
6.2 低τf 材料の開発

第2章 低温焼結ガラスセラミックグリーンシート
1. はじめに

2. 低温焼結多層セラミック基板

3. 低温焼結多層セラミック基板用グリーンシート
3.1 グリーンシートの製法
3.2 LTCC基板用グリーンシートの要求性能
3.3 グリーンシートの外観形状
3.3.1 グリーンシートの膜厚
3.3.2 グリーンシートの膜厚精度
3.3.3 グリーンシート引っ張り強度
3.3.4 グリーンシートの経時変化(寸法安定性)
3.3.5 グリーンシートの平坦性
3.3.6 収縮率
3.3.7 結晶化度

4. サプライヤー

5. おわりに

第3章 低温焼成多層基板用ペースト
1. はじめに

2. 収縮挙動調整の必要性

3. 開発の経緯

4. 各種手法による収縮挙動の調整

5. セラミックコーティング金属粉末の開発

6. セラミックコーティングAg粉末のLTCCへの応用
6.1 配線電極用ペースト
6.2 無収縮プロセス配線電極,ビア充填用ペースト
6.3 表層電極用ペースト
6.4 ファインパターン対応

7. 感光性ペースト
7.1 感光性ペースト概要
7.2 感光性ペースト組成
7.3 感光性ペースト使用方法

8 おわりに

第4章 LTCC用導電性ペースト
1. はじめに

2. 導電性金属材料
2.1 高融点金属材料
2.2 低抵抗金属材料
2.3 高周波回路用金属材料
2.4 金属材料の酸化挙動

3. 導電性ペースト
3.1 銀粉の種類と特性
3.2 銀ペーストの作成と粒度分布
3.3 銀ペースト乾燥膜のグリーン密度
3.4 銀ペーストの焼成収縮
3.5 銀ペースト焼成膜の導電性
3.6 銀の焼結挙動におよぼす添加剤の影響
3.7 LTCC用導電性ペースト

4. おわりに

第5章 LTCC技術,LTCCペースト
1. はじめに
2. LTCC材料
3. LTCC用ペースト
4. ファインライン印刷用ペースト
5. 配線パターニングへの新しい試み
6. グリーンシート(GT)材料とペーストの関係

第II編 LTCCの設計,及びLTCCの製造

第1章 低温焼成多層セラミック基板(LTCC),無収縮プロセスとその高機能化技術
1. はじめに

2. LTCC基板技術とその特徴

3. LTCC最新技術動向

4. 無収縮プロセス
4.1 無加圧焼成(PLAS)
4.2 加圧焼成(PAS)

5. 自己無収縮焼成プロセス

6. 高機能化を支える周辺技術
6.1 微細配線技術
6.2 内蔵受動素子
6.3 高周波特性
6.4 熱特性
6.5 高信頼性低温接続技術

7. まとめ

第2章 回路と電磁界シミュレータの連携によるLTCC設計技術
1. はじめに
2. 現在の設計フロー
3. 等価回路設計からレイアウトへ
4. 回路と電磁界シミュレータの連携によるLTCC設計フロー
5. LTCCデザインキットを用いた設計
6. 3D電磁界シミュレータでの全体モデル解析
7. 回路シミュレータでの3Dモデルのチューニングと最適化
8. まとめ

第3章 LTCC基板製造設計
1. はじめに

2. LTCC基板製造設計
2.1 配線・Via
2.2 寸法精度
2.3 キャビティ
2.4 キャスタレ-ション(端面電極)
2.5 内装素子
2.5.1 インダクタ
2.5.2 キャパシタ
2.5.3 抵抗
2.5.4 異種材料(異なる誘電率)の複合
2.6 表層導体の表面処理

3. LTCC基板設計技術を用いた応用

4. 今後の展望

第III編 応用製品

第1章 LTCCとLFC材料の歴史-自動車用LTCC-ECU誕生の歴史とその応用-
1. はじめに

2. 類似技術LTCCの歴史(1975~90)
2.1 スーパーコンピューター用LTCCによる低温焼成化,多層化,高密度化技術
2.2 日の目を見なかった次世代ハイブリッドIC用LTCC(ドイツBoschでは開花)(1980~90)
2.3 LTCCによる高周波小型部品の日本的ビジネスの台頭(携帯電話等無線通信用)(1989~95)

3. 自動車用“マイクロハイブリッド”LTCC-ECUの誕生の歴史(1985~2002)
3.1 Boschは厚膜ハイブリッドを大量に内製していた(1985~90)
3.2 Boschとの接点はISHMでの発表が縁(1987)
3.3 Bosch-鳴海製陶のグローバルな提携が実現(技術移転,共同開発,材料供給,Boschでの本格生産開始)(1990~95)

4. LFC材料(Ag多層同時焼成用ガラスセラミックス)の開発(1983~90)
4.1 幸運を呼んだLFCの初期目標の先見性
4.2 Ag多層同時焼成基板とは
4.3 LFCガラスセラミックスの焼成挙動について
4.3.1 ガラス(原料)の必須条件
4.3.2 ガラス組成の選定
4.3.3 ガラスの高温屈伏点化
4.3.4 アノーサイト結晶の析出効果
4.3.5 LFCガラスセラミックスの焼結反応
4.4 LFCの同時焼成時の焼成収縮と信頼性
4.4.1 同時焼成時の収縮
4.4.2 同時焼成時のAg導体の信頼性
4.5 同時焼成基板へのPost-fire(Ag-Pd,RuO2抵抗,Cu導体)信頼性,製法,最終基板特性
4.5.1 代表的なLFCの基板構造
4.5.2 後焼付けAg-Pd導体の信頼性
4.5.3 代表的なLFCの製法
4.5.4 LFC多層基板の代表的特性

5. 自動車用LTCC-ECU“Microhybrid”の革新的技術,特徴ならびにその応用(1990~95)
5.1 新プロセス技術,新材料技術
5.1.1 パワーIC用に機能する熱伝導性ビア
5.1.2 ゼロ収縮焼成法
5.1.3 高信頼性厚膜抵抗体(低TCE,低TCR,Pb Free)
5.2 自動車用ECUに使用されるLTCCの利点,特徴と応用
5.2.1 厳しい環境条件下でもSystem Integrationが可能
5.2.2 最小スペースに最大機能
5.2.3 短期間での試作開発
5.2.4 System Integrationによるコスト削減
5.3 Microhybridの応用

6. おわりに

第2章 LTCC基板の実用化
1. はじめに

2. LTCC基板動向

3. 無収縮焼成

4. LTCC基板実用例
4.1 LFCシステムの特徴
4.1.1 グリーンシートと主なペースト
4.1.2 無収縮焼成におけるキャビティー構造
4.1.3 無電解メッキ
4.1.4 微細高密度配線
4.1.5 微小ビアとスタッドバンプ
4.1.6 グリーンシートの薄厚化
4.1.7 Pb,Cdフリー抵抗システム
4.2 製品化例
4.2.1 通信用基板
4.2.2 車載用モジュール

5. おわりに

第3章 車載用セラミック基板およびベアチップ実装技術
1. はじめに

2. カーエレクトロニクスのニーズ

3. ハイブリッドECU用基板の種類

4. HTCC基板とLTCC基板の特性比較
4.1 製造方法から決定される特性
4.2 材料から決定される特性

5. HTCC基板を用いたベアチップ実装技術
5.1 ランドonスルーホール技術
5.2 W導体へのはんだ付技術
5.3 基板の平滑化技術
5.4 パワー素子実装技術

6. おわりに

第4章 LTCCの将来技術
1. はじめに
2. 将来へむけてのLTCCの技術開発
2.1 材料技術開発
2.2 プロセス技術
3. ポストLTCCの背景
4. ポストLTCCとしてのエアロゾルデポジション(AD)
5. ADセラミック膜の開発現状
6. おわりに

第5章 高周波モジュール用素子内蔵LTCC
1. はじめに

2. 高周波モジュール用基板に求められるニーズ
2.1 内蔵素子の小型化
2.2 内蔵素子の高性能化
2.3 内蔵素子の性能安定化
2.4 二次実装信頼性

3. 高周波モジュール用LTCC
3.1 誘電特性に対するブレークスルー
3.2 物理特性に対するブレークスルー

4. 高周波モジュールへの応用例

5. まとめ

第6章 マイクロ波通信用LTCCの開発
1. はじめに

2. 積層誘電体セラミックスフィルター

3. 誘電体セラミックスの誘電特性
3.1 高誘電率と低誘電率
3.1.1 高誘電率
3.1.2 低誘電率
3.2 低損失化
3.3 温度安定性

4. 誘電体セラミックスの開発
4.1 導体の選定
4.2 誘電体セラミックス
4.3 異種材料接合
4.4 プロセス

5. 製品構成
5.1 フィルター
5.2 バランスフィルター
5.3 マッチングフリーアンテナ

6. おわりに

第7章 高周波用LTCC材料技術の進歩とその応用展開
1. はじめに

2. LTCC技術の歴史的背景と高周波への対応
2.1 LTCC技術の黎明期
2.2 樹脂系高密度配線基板の普及
2.3 高周波製品への展開

3. 高周波用LTCC材料に求められる材料特性
3.1 誘電率とその温度係数
3.2 材料Q
3.3 5GHz2段積層BPFの材料Qと挿入損失
3.4 高周波回路モジュール基板

4. 高周波積層部品用のLTCC材料
4.1 ガラスコンポジット材料
4.2 結晶化ガラス材料
4.3 セラミック系低温焼成材料

5. 高周波デバイスへの適用例
5.1 分布定数型積層フィルターへの適用
5.2 集中定数型積層フィルターへの適用

6. 今後の展開
6.1 異種材料の同時焼成
6.2 ミリ波帯アプリケーションへの展開

第8章 LTCC材料プロセスと高周波デバイスへの応用
1. LTCCの特徴と携帯電話への適用

2. パナソニック エレクトロニックデバイス(株)のLTCC材料技術
2.1 高誘電率系LTCC
2.2 低誘電率系LTCC

3. LTCCプロセス技術
3.1 通常のLTCC製造プロセス
3.2 無収縮焼成プロセス

4. LTCC応用商品
4.1 積層プレーナフィルタ
4.2 アンテナスイッチモジュール
4.3 フロントエンドモジュール

5. 高集積モジュールへの展開

第9章 携帯端末用Txモジュールの開発
1. はじめに

2. Txモジュールの構造

3. Txモジュールの動作

4. Txモジュールの構成
4.1 パワーアンプ部
4.1.1 HBTチップの構造
4.1.2 整合回路設計
4.1.3 バイアス回路
4.1.4 周波数バンド切替回路
4.2 アンテナスイッチ部
4.2.1 カップラ
4.2.2 送受切替スイッチ
4.2.3 フィルタ
4.2.4 アンテナスイッチ部の特性

5. Txモジュールの特性

6. APC-ICとの組み合わせ評価

7. おわりに

第10章 LTCC技術とその応用デバイス
1. 通信システムの発展による高周波誘電体材料へのインパクト

2. 高周波誘電体材料の基礎

2.1 共振周波数温度係数
2.2 高周波帯における誘電損失

3. LTCC材料プロセス技術の変遷
3.1 LTCC基板の作製フロー
3.2 LTCC基板作製の技術要素

4. 携帯電話に要求されるLTCC応用デバイス
4.1 共振器
4.2 ローパス・フィルタ(LPF)
4.3 バンドパス・フィルタ(BPF)
4.4 ダイプレクサ
4.5 カプラ
4.6 バラン(平衡不平衡インピーダンス変換器)
4.7 アンテナスイッチ共用器

5. 高集積化・小形化への取り組み-LTCCの携帯電話用無線モジュールへの展開-
5.1 集積化の例~フロントエンド・モジュール
5.2 アクティブ素子を実装した応用例~パワーアンプモジュール

6. 他の無線モジュールへの展開

第11章 LTCCデバイスにおける空芯コイルの電気特性
1. LTCCデバイスの開発

2. 空芯コイルの設計方法
2.1 LTCCデバイスの設計方法
2.2 L・C素子の構造

3. L素子の電気特性
3.1 コイルに対するGND電極の影響
3.2 高周波磁界分布
3.3 L素子の試作・評価
3.4 L素子の等価回路

4. L素子の隣接配置素子からの影響
4.1 L素子の解析モデル
4.2 素子間の距離の影響
4.3 素子の配置密度による影響

5. L素子の合成

6. まとめ  

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