キーワード:
資源として竹を理解する/建築部材としての利用/竹繊維を用いたFRP/竹繊維を用いたスタンパブルシート/竹繊維強化TPペレット/竹の生理機能と応用/畜産分野における竹の利用/竹エキスの抗菌性と歯科への応用/竹炭を利用した水質浄化技術
刊行にあたって
<普及版の刊行にあたって>
本書は2008年に『竹の基礎科学と高度利用技術』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。
シーエムシー出版 編集部
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1 はじめに
2 生育環境要因
2.1 気温
2.2 降水量
2.3 土壌
2.4 地形
3 分布地域と生育型
3.1 温帯性タケ類
3.2 熱帯性タケ類
4 タケ科植物の種類
4.1 日本のタケ・ササの種類
4.2 世界のタケ・ササの種類
5 稈と地下茎の成長
5.1 稈の成長
5.2 地下茎の成長
6 開花と実生苗
6.1 開花の経過
6.2 実生苗の生育
6.3 温帯性タケと熱帯
7 タケ類の物質生産量
8 タケのバイオマス
8.1 タケがバイオマスとして有利なこと
8.2 年生産量の評価
8.3 バイオマス利用の問題点
第2章 資源として竹を理解する
1 はじめに
2 竹はすべて地下茎を持っている?
3 竹とはどのような植物なのか?
4 竹の花が咲くと凶兆?
5 竹は世界のどの地域に分布しているのか
6 世界の竹資源の現状
7 竹の資源としての有用性
8 竹資源の循環的利用とそのための管理方法
9 地球温暖化も含めた地球環境問題における竹の位置づけ
第3章 タケをタケたらしめるもの
—遺伝子から見たタケの特徴—
1 はじめに
2 タケの出自を探る
3 タケの開花現象のナゾにせまる
3.1 開花を司るフロリゲン
3.2 エネルギー生産の観点からみた開花現象
4 タケノコの成長に関わる遺伝子
4.1 マイクロアレイ解析
4.2 ショ糖合成酵素
4.3 GRF遺伝子
5 おわりに
第4章 竹と文化—住宅・生活—
1 はじめに
2 里山,竹林と生活文化
3 新環境宣言から見た竹文化のポテンシャル
4 竹製品から建築へ
5 イサム・ノグチが照明で見せたモダンな感性
6 国宝「如庵」を通じて,竹が育んだ文化を垣間見る
7 日本の庭文化における竹の存在感
8 大名庭園と竹林
9 欧米の庭と竹
10 最近の現代建築作品と竹
10.1 高知県立牧野植物園
10.2 京都迎賓館
10.3 首相官邸(中庭)
10.4 中部国際空港
10.5 新国際美術館
11 アートになった竹
12 「もてなし」と竹
13 住宅と竹
14 神事,結界でのバージン材としての竹の意味と役割
15 エイジング材の価値と役割
16 市民に受け入れられた竹文化
17 高度資源利用への期待—サスティナブルな材料としての竹
第5章 竹資源利用に向けた産地形成の可能性と課題
1 世界の竹産地
2 竹の利用
3 竹利用の問題点と産地形成
第6章 竹材の建築部材としての利用
1 竹は木か草か?
2 竹の利用と地球環境保全
3 竹の引張強度は驚異的
4 竹の利用上の問題と解決すべき課題
5 竹材によるスギ材の補強
6 竹筋コンクリートの復活
7 丸竹の接合技術
8 竹材で木材を接合する技術
9 竹材利用技術が随所に活かされた<愛・地球博>長久手日本館
9.1 建物概要
9.2 構造形式及び木材接合法
9.3 竹ケージの耐久性
9.4 エコ建築としての仕掛け
9.5 建設中の状況
9.6 万博開催中の状況
9.7 長久手日本館の閉幕後
10 竹材の圧密技術
11 竹利用のこれから—厄介者を表舞台へ—
第7章 天然のガラス繊維—竹繊維の取り出しとその特性—
1 はじめに
2 竹繊維の取り出し
2.1 竹繊維の化学処理による取り出し
2.2 竹繊維の機械加工による取り出し
2.3 爆砕による竹繊維の取り出し
3 竹繊維の特性
3.1 竹繊維の構造と成分
3.2 竹繊維の引張試験方法と機械的性質
3.2.1 強度・剛性の定義と試験方法
3.2.2 機械的性質
4 おわりに
第8章 竹繊維の有効利用
1 竹繊維を用いたFRP
1.1 BFRPの有用性
1.1.1 FRP廃棄物の現状
1.1.2 ガラス繊維代替材料
1.1.3 竹繊維のガラス代替性
1.2 BFRP用竹繊維強化材
1.2.1 BFRP用竹繊維に要求される条件
1.2.2 竹繊維アットの製造
1.3 BFRPの成形
1.3.1 インフュージョン成形法
1.3.2 樹脂
1.4 BFRPの強度特性
1.4.1 引張強度特性
1.4.2 曲げ強度特性
1.5 BFRPボートの試作
1.5.1 小型ボートの成形と評価方法
1.5.2 成形工程
1.5.3 試作品
1.5.4 成形上の問題点
1.5.5 特性評価
1.6 BFRPの改良
1.6.1 繊維含有率の向上
1.6.2 竹繊維の乾燥
1.7 まとめ
2 竹繊維を用いたスタンパブルシート
2.1 はじめに
2.2 竹の強さの秘密
2.2.1 竹のマクロ構造
2.2.2 竹のミクロ構造
2.3 竹をどのように役立てるか
2.3.1 竹と竹繊維の特性
2.3.2 豊富な天然資源
2.3.3 竹繊維の製造
2.4 竹繊維を生かす
2.5 スタンパブルシート
2.6 竹繊維を用いたスタンパブルシート(BMT:Bamboo Mat sTampable sheets)
2.6.1 竹繊維強化スタンパブルマット製造方法と成形
2.7 おわりに
3 竹繊維強化TP(Thermo-Plastic)ペレット
3.1 概要
3.2 現状の天然繊維混練技術
3.3 竹繊維複合化と高含有率化の目的
3.4 高含有率を達成するための竹繊維の新混練押出法
3.4.1 基礎実験による混練造粒方法の検討
3.4.2 スクリュセグメント構成の検討
3.4.3 自動化供給装置の開発
3.5 今後の課題
4 生分解性樹脂との複合
4.1 はじめに
4.2 竹繊維の強度特性
4.3 竹繊維強化生分解性複合材料の開発状況
4.4 各種竹繊維で強化した複合材料
4.5 各種生分解性樹脂との複合
4.6 生分解性複合材料の成形技術
4.7 生分解性複合材料の特性評価
4.7.1 生分解性
4.7.2 制振性
4.7.3 断熱性
4.8 竹繊維強化生分解性複合材料の応用例
4.9 おわりに
5 竹とその他の繊維とのハイブリッド
5.1 はじめに
5.2 竹繊維とその他の天然繊維からなる混抄紙
5.3 竹繊維とその他の繊維からなるボード
5.4 おわりに
第9章 竹の生理機能と応用
1 はじめに
2 竹の民間薬としての利用成分
2.1 竹茄
2.2 竹瀝
2.3 竹塩
2.4 竹酢液
2.5 竹炭
2.6 竹パウダー
3 栄養機能
4 生理機能
4.1 生竹微粉末の食物繊維としての利用
4.2 生竹に含まれる香気成分の利用
5 今後の利用の可能性
第10章 畜産分野における竹の利用
1 はじめに
2 竹をそのまま使う
3 竹を資材・素材として使う
4 竹を炭にして使う
5 竹をチップ化して使う
6 竹を粉末にして使う
7 これからの取り組みについて
第11章 竹エキスの抗菌性と歯科への応用
1 竹エキスについて
2 竹エキスの安全性について
3 竹エキスの組成について
4 竹エキスの抗菌性について
5 竹エキスの歯科への応用について
5.1 ティッシュコンディショナー
5.2 義歯(入れ歯)
5.3 義歯裏装材
5.4 人工歯(硬質レジン歯)
5.5 歯科用セメント
5.6 コンポジットレジン
5.7 ガッタパーチャーポイント
5.8 副模型
5.9 歯磨剤と洗口液
6 小括
第12章 竹炭を利用した水質浄化技術
1 はじめに
2 吸着による水質浄化効果
2.1 濁度
2.2 有機汚濁物質
2.3 重金属の吸着
2.4 栄養塩類(窒素及びリン)などの吸着と放出
2.5 その他化学物質の吸着
3 生物の住みかとしての竹炭
3.1 有機汚濁物質
3.2 その他の項目
4 竹炭を利用した水質浄化試験の実証例
4.1 竹炭入りコンクリート
4.1.1 竹炭入りコンクリートの製造方法
4.1.2 浸漬試験
4.1.3 六価クロムの吸着
4.1.4 生物の付着
4.1.5 BOD除去効果
4.1.6 河川での実証試験
4.2 その他
4.2.1 生物を担持した竹炭を用いた排水処理装置
4.2.2 陶磁器屑と竹炭を混入したブロック
4.2.3 炭素含有被覆材
5 まとめ
第13章 竹の魚礁への応用
1 はじめに
2 水産動物の生活環
3 研究過程と基本構造
4 干潟の逆さ竹林魚礁の設置方法
4.1 設置場所の選定
4.2 魚礁のレイアウト
4.3 竹材の確保
4.4 設置作業—杭打ち
4.5 設置作業—金属杭への竹の固定
4.6 設置作業—建材ブロックの設置
4.7 その他
5 竹林魚礁のメンテナンス
6 竹林魚礁の生物増殖効果
6.1 昇温抑制
6.2 えさ場
6.3 ナマコ
6.4 その他
7 今後の展開
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