キーワード:
核酸医薬の分子設計/核酸医薬のDDS技術/アプタマー/アトピー性皮膚炎/眼科疾患/核酸医薬の血管疾患治療への応用/核酸医薬による腎疾患の遺伝子治療/核酸医薬品の安全性評価/核酸医薬開発の動向
刊行にあたって
<普及版の刊行にあたって>
本書は2009年に『核酸医薬の最前線』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。
シーエムシー出版 編集部
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1 核酸医薬の分子設計
1.1 セントラルドグマに学ぶセントラルドグマの制御方法
1.1.1 はじめに
1.1.2 核酸の構造形成に重要な駆動力
1.1.3 最近接塩基対モデルを使った核酸構造の安定性予測
1.1.4 細胞内環境における核酸の分子設計
1.1.5 核酸医薬の合理的な分子設計
1.1.6 高機能で多機能な核酸医薬の開発に向けて
1.2 核酸アナログとsiRNAの配列設計
1.2.1 はじめに
1.2.2 核酸アナログの利用
1.2.3 siRNAの配列設計方法
1.3 人工核酸シャペロンの設計とナノバイオテクノロジーへの展開
1.3.1 はじめに
1.3.2 核酸シャペロン活性を有する高分子材料の設計
1.3.3 カチオン性くし型共重合体のシャペロン活性
1.3.4 より高い活性を持つシャペロン高分子の合理設計
1.3.5 共重合体の核酸解析への応用
1.3.6 共重合体を利用した核酸ナノマシーンの迅速化
1.3.7 おわりに
2 RNAサイレンシング経路の作用メカニズム
2.1 はじめに
2.2 Argonaute
2.3 siRNA経路
2.3.1 生合成
2.3.2 RISCの形成
2.3.3 RISCの働き
2.4 miRNA経路
2.4.1 miRNAの生合成
2.4.2 miRNA-RISCの形成
2.4.3 miRNA-RISCの働き
2.5 RISCの標的mRNA認識
3 核酸医薬の化学合成法
3.1 長鎖RNAの化学合成
3.1.1 はじめに
3.1.2 CEM法を用いたRNA合成例
3.2 糖部架橋型核酸医薬の合成とその性質
3.2.1 はじめに
3.2.2 核酸の糖部架橋化のねらい
3.2.3 糖部をN型に固定したBNAの合成と性質
3.2.4 糖部をS型に固定したBNAの合成と性質
3.2.5 おわりに
3.3 リン原子修飾核酸の化学的創製
3.3.1 はじめに
3.3.2 オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートDNAの立体選択的合成
3.3.3 オキサザホスホリジン法によるボラノホスフェートDNAの立体選択的合成
3.3.4 オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートRNAの立体選択的合成
3.3.5 オキサザホスホリジン法によるH-ホスホネートDNAの立体選択的合成
3.3.6 今後の展望
4 核酸医薬のDDS技術
4.1 体内動態・細胞内動態・核内動態制御を可能とする核酸送達システムの開発
4.1.1 序論
4.1.2 体内動態制御
4.1.3 細胞内動態制御
4.1.4 核内動態制御
4.1.5 結語
4.2 核酸医薬のDDS開発―核酸複合型β-グルカンによる免疫細胞特異的DDSと免疫制御
4.2.1 βグルカンとシゾフィラン(SPG)
4.2.2 核酸のSPGによる複合化と核酸分解酵素からの保護作用
4.2.3 βグルカンのパターン認識受容体:Dectin-1
4.2.4 ASODN/SPG複合体のin vitroおよびin vivo安定性
4.2.5 ASODN/SPG複合体による炎症実験モデル動物における評価
4.2.6 おわりに
4.3 核酸医薬封入PLGAナノ粒子の調製とそのDDS製剤,医療デバイスへの応用
4.3.1 はじめに
4.3.2 PLGAナノ粒子の調製とDDS実用のためのナノコンポジット化
4.3.3 PLGA粒子を基盤キャリアとした応用技術
4.3.4 PLGA粒子を用いたナノメディシンの開発
4.3.5 おわりに
5 ヒトゲノム解析とバイオインフォマティックス
5.1 要旨
5.2 はじめに
5.3 ゲノム配列決定と遺伝子予測
5.4 完全長cDNA計画とゲノムアノテーション
5.5 発現解析
5.6 新しいクラスの転写産物(ノンコーディングRNA・選択的スプライシング・選択的プロモーター)
5.6.1 ノンコーディングRNA
5.6.2 選択的スプライシング
5.6.3 転写開始点データと選択的プロモーター
5.6.4 ポストゲノム時代の問題提起へ
5.7 次世代シークエンサーを用いたゲノム解析
5.7.1 個人ゲノム配列から個別ガンの配列決定
5.7.2 アセンブルへの試み
5.7.3 cDNA解析と発現解析への応用
5.8 おわりに
第2章 核酸の機能性
1 アンチセンス核酸法
1.1 緒言 歴史から現状へ
1.2 アンチセンス核酸の開発
1.2.1 化学構造
1.2.2 アンチセンス核酸法の作用機構
1.2.3 アンチセンス研究の配列デザイン
1.2.4 ドラッグデリバリー
1.3 アンチセンス核酸法の応用と現状
1.4 おわりに
2 RNA
2.1 RNAサイレンシング機構とretrotransposon発現抑制
2.1.1 はじめに
2.1.2 RNAi
2.1.3 マウスpiRNAによるretrotransposon発現抑制
2.1.4 ショウジョウバエpiRNAによるretrotransposon発現抑制
2.1.5 マウス内在性siRNAによるretrotransposon発現抑制
2.1.6 ショウジョウバエ内在性siRNAによるretrotransposon発現抑制
2.1.7 おわりに
2.2 RNAi医薬とRNAi療法
2.2.1 はじめに
2.2.2 核酸医薬としてのsiRNAの特徴
2.2.3 RNAi医薬の開発とRNAi療法の現状
2.2.4 ncRNA医薬
2.2.5 克服すべき課題
2.2.6 おわりに
3 アプタマー
3.1 はじめに
3.2 アプタマーの取得方法
3.3 ターゲット分子検出系への応用
3.4 アフィニティクロマトグラフィへの応用
3.5 医薬品への応用
3.5.1 医薬品としてのアプタマーの改変と薬物体内動態
3.5.2 アプタマー医薬品の開発の現状
3.5.3 考慮すべき副作用
3.5.4 DDSへの応用
3.6 おわりに
4 RNA医薬としてのリボザイムの現状と展望
4.1 はじめに
4.2 Smallリボザイムの構造
4.3 抗HIV-1治療薬としてのsmallリボザイムーHIVのライフサイクル
4.4 ウイルスRNAを標的とした抗HIVリボザイム
4.5 ホスト細胞の因子を標的とした抗HIVリボザイム
4.6 siRNAとの比較
4.7 抗HIV-RNAを用いたHAARTの可能性
4.8 アロステリック・リボザイム
4.9 Largeリボザイムの医薬応用
4.10 グループIイントロンを用いた遺伝子治療
4.11 グループIIイントロンを用いた遺伝子治療
4.12 リボヌクレアーゼPの創薬応用
4.13 おわりに
第3章 応用(使用例)
1 アトピー性皮膚炎
1.1 アトピー性皮膚炎とは
1.2 病態生理
1.3 治療とその問題点
1.4 オリゴヌクレオチドを用いたデコイ療法
1.4.1 概念
1.4.2 ADモデルマウスを用いたNDON軟膏外用療法
1.4.3 重症ADを対象としたNDON軟膏臨床試験
1.4.4 ADに対するNDON軟膏療法の第I相および第II相臨床試験
1.5 まとめ
2 眼科疾患
2.1 はじめに
2.2 加齢黄斑変性および脈絡膜新生血管に対する薬物治療の開発
2.3 抗VEGF薬の登場とVEGFアプタマー
2.3.1 VEGFなどの血管新生関連因子の研究の進展
2.3.2 VEGFアプタマー
2.4 加齢黄斑変性および脈絡膜新生血管に対するsiRNA薬の開発
3 核酸医薬の血管疾患治療への応用
3.1 要旨
3.2 はじめに
3.3 血行再建後の再狭窄予防
3.3.1 細胞周期をコントロールするアンチセンス法
3.3.2 増殖因子を抑制するアプタマー法
3.3.3 デコイ療法
3.4 核酸医薬による動脈瘤治療
3.4.1 NFκB・etsの動脈瘤への関与
3.4.2 キメラデコイの動脈瘤治療効果
3.5 今後の核酸医薬を用いた治療法
4 核酸医薬による腎疾患の遺伝子治療
4.1 はじめに
4.2 腎臓への遺伝子導入方法
4.2.1 ウイルスベクター
4.2.2 リボソーム法
4.2.3 HVJ-リボソーム法
4.2.4 メサンギウムベクター法
4.2.5 エレクトロポレーション法
4.2.6 超音波導入方法
4.3 腎疾患モデル動物におけるデコイ核酸医薬による治療
4.3.1 メサンギウム細胞増殖性腎炎モデル
4.3.2 半月体形成を伴う腎炎モデル
4.3.3 腎移植後拒絶反応の軽減
4.4 改良型デコイとしてのリボン型デコイ
4.5 おわりに
第4章 核酸医薬品の安全性評価
1 はじめに
2 siRNA医薬品
2.1 RNAiの分子機構
2.2 RNAiによる遺伝子発現抑制
2.3 siRNAの配列選択
2.4 医薬品としてのsiRNA
2.5 siRNAの化学修飾およびデリバリーシステム(DDS: Drug Delivery System)
2.6 siRNAの安全性
2.7 siRNAの合成コスト
2.8 siRNAの特許
3 その他の核酸医薬品
3.1 アンチセンス医薬品
3.1.1 アンチセンス医薬品の遺伝子発現抑制
3.1.2 アンチセンス医薬品の臨床応用
3.1.3 アンチセンス医薬品の投与方法
3.1.4 Genasense(R)(一般名:oblimersen sodium)の開発
3.2 アプタマー医薬品
3.2.1 アプタマー医薬品の分子機能
3.2.2 Macugen(R)(一般名:pegaptanib sodium)の非臨床安全性試験
3.3 リボザイム医薬品
3.3.1 リボザイムの分子機能
3.4 デコイオリゴ医薬品
4 核酸医薬の研究開発動向
4.1 siRNA医薬品
4.1.1 開発状況
4.1.2 日本における開発状況
4.2 アンチセンス医薬品
4.3 アプタマー医薬品
4.4 リボザイム医薬品
4.5 デコイオリゴ医薬品
5 核酸医薬品開発における薬事規制から見た品質・安全性面の課題
6 核酸医薬品への期待
第5章 医薬品開発の新たなトレンド(核酸医薬の動向) ポストゲノム医薬品開発調査ワーキンググループ
1 はじめに
2 核酸医薬開発の動向
3 アンチセンス医薬
4 RNAi医薬
5 miRNA医薬
6 アプタマー医薬
7 デコイ医薬
8 リボザイム医薬