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薄膜シリコン系太陽電池の最新技術 《普及版》

Recent Status of Thin Silicon Film Solar Cell technologies(Popular Edition)

2009年刊「薄膜シリコン系太陽電池の最新技術」の普及版!
★アモルファスシリコン、微結晶シリコン、タンデム・多接合型薄膜シリコン太陽電池など薄膜シリコン系太陽電池の全てをまとめた一冊。

商品コード:
B1140
監修:
太和田善久・岡本博明
発行日:
2015年9月8日
体裁:
B5判・271頁
ISBNコード:
978-4-7813-1033-6
価格(税込):
4,840
ポイント: 44 Pt
関連カテゴリ:
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)

Review

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キーワード:

アモルファスシリコン太陽電池/微結晶シリコン太陽電池/有機系太陽電池/CIS系太陽電池/タンデム化/多接合化/高品質化/高効率化/大面積化/低コスト化/光閉じ込め効果/集光/発電システム/高速製膜/ターンキー方式/CVD装置/スパッタ装置/加工装置/モノシランガス/透明導電膜/テクスチャ構造/バックシート/封止材/BIPV(建物一体型太陽光発電)/性能評価/長期信頼性/認証制度/メガソーラー/市場動向/海外動向/グリッドパリティ

刊行にあたって

 低炭素化社会に向けて積極的な取り組みが始まり,中でもドイツで始まったフィード・イン・タリフという長期の買取制度は太陽電池を産業として育成する契機となった。特に2004年以降は結晶系Si太陽電池の原料問題が顕在化したことで,普及が遅れていた薄膜太陽電池の採用が急速に進み薄膜Si太陽電池の生産が大きく伸びた。また,ターンキーメーカーの登場で,世界中で多くの新規参入メーカーが登場しつつある。(中略)
 この間薄膜多結晶Siが低温で形成できる技術が開発されて,アモルファスSiの上に薄膜多結晶Siが形成できるようになり高効率のタンデム型薄膜Si太陽電池が開発され生産も始まった。薄膜太陽電池の大半を薄膜Si太陽電池が占めるとみられるが,研究開発の冬の時代が長く続いたために薄膜Si太陽電池の研究者,技術者の育成が遅れている。このような中で,薄膜Si太陽電池の研究,技術,生産,装置に係わる専門家が結集して最新の技術を出版することができた。本書が,日本の薄膜Si太陽電池産業の発展に寄与することを期待している。

(「はじめに」より抜粋)

2009年7月  監修者 太和田善久


 本書は2009年に『薄膜シリコン系太陽電池の最新技術』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり、加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

著者一覧

太和田善久  (株)カネカ;大阪大学
一木修   (株)資源総合システム
岡本博明   大阪大学大学院
高野章弘   富士電機アドバンストテクノロジー(株)
野々村修一  岐阜大学
種田直樹   旭硝子(株)
松村英樹   北陸先端科学技術大学院大学
大平圭介   北陸先端科学技術大学院大学
松井卓矢   (独)産業技術総合研究所
近藤道雄   (独)産業技術総合研究所
山本憲治   (株)カネカ
外山利彦   大阪大学大学院
碇哲雄    宮崎大学
福山敦彦   宮崎大学
小長井誠   東京工業大学
野元克彦   シャープ(株)
中崎城太郎  東京大学
瀬川浩司   東京大学
坂井久    京セラ(株)
菱川善博   (独)産業技術総合研究所
中島昭彦   (株)カネカ
水上誠志郎  (財)電気安全環境研究所
菊池正志   (株)アルバック
Tak Tanaka   Applied Materials,Inc.
佐藤辰哉   アプライド マテリアルズ ジャパン(株)
美濃越昌二  西進商事(株)
下斗米光博  日清紡メカトロニクス(株)
瀬川正志   サンビック(株)
多田裕志   東洋アルミニウム(株)
北森義信   東洋アルミニウム(株)
谷山昌    東洋アルミニウム(株)
石田淳    オーナンバ(株)
高倉秀行   立命館大学
新田佳照   (株)カネカ
Arnulf Jager-Waldau   European Commission, Joint Research Center; Renewable Energy Unit

執筆者の所属表記は、2009年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

第1章 薄膜シリコン系太陽電池の開発・市場動向(一木修)
1. はじめに
2. 太陽電池の生産動向
3. 薄膜太陽電池の生産推移
4. 主な薄膜太陽電池メーカーの動向
5. 半導体製造装置メーカーの参入
6. 薄膜太陽電池の今後

第2章 アモルファスシリコン太陽電池
1. アモルファスシリコン系薄膜の製膜と高品質化(岡本博明)
1.1 アモルファスシリコンの製膜速度と欠陥密度
1.2 定常プラズマ中の種濃度
1.3 アモルファスシリコンの高品質化と高安定化
1.4 アモルファスシリコン合金膜の高品質化
1.5 おわりに

2. アモルファスSi太陽電池(太和田善久)
2.1 実用化までの経過
2.2 アモルファスSiおよびa-SiC/a-Siヘテロ接合太陽電池
2.3 アモルファスSi太陽電池の集積技術の開発と大面積化技術の開発
2.4 アモルファスSi太陽電池の信頼性と発電性能
2.5 アモルファスSi太陽電池の量産技術

3. フレキシブルアモルファスシリコン太陽電池(髙野章弘)
3.1 フレキシブルアモルファスシリコン太陽電池メーカーとその特徴
3.2 富士電機システムズのフレキシブルアモルファスシリコン太陽電池
3.2.1 アモルファスシリコン高速製膜技術
3.2.2 低温・高速テクスチャー電極形成技術
3.2.3 ガルバノスキャン方式高速レーザパターニング技術

4. 薄膜シリコン系太陽電池用シリコンカーボン薄膜(野々村修一)
4.1 はじめに
4.2 アモルファスシリコンカーボン薄膜
4.2.1 アモルファスシリコンカーボン薄膜研究への道のり
4.2.2 水素化アモルファスシリコンカーボン薄膜のアモルファスシリコン太陽電池への応用
4.3 微結晶シリコンカーボン薄膜
4.3.1 微結晶シリコンカーボン薄膜の作製方法と物性
4.3.2 微結晶シリコンカーボン合金の薄膜太陽電池への応用
4.4 まとめ

5. アモルファスシリコン太陽電池用SnO2基板(種田直樹)
5.1 はじめに
5.2 SnO2基板の透過率向上
5.3 SnO2テクスチャ構造と光散乱性能
5.4 WテクスチャSnO2基板
5.5 今後の課題

6. Cat-CVD法(Hot Wire CVD法)を用いた薄膜シリコン系太陽電池の開発(松村英樹,大平圭介)
6.1 はじめに
6.2 PECVD法に較べたCat-CVD法の特徴
6.3 Cat-CVD法によるa-Si膜の特徴
6.4 Cat-CVD法によるa-Si膜を用いた太陽電池の報告例
6.5 Cat-CVD法による薄膜Si系太陽電池の問題点
6.6 Cat-CVD法による薄膜Si系太陽電池製造装置
6.7 まとめ

第3章 微結晶シリコン太陽電池
1. 微結晶シリコン薄膜の成膜と高品質化(松井卓矢)
1.1 はじめに
1.2 微結晶シリコンの特徴と成膜技術
1.3 微結晶シリコンの構造制御による高品質化
1.3.1 結晶化率
1.3.2 結晶配向性と結晶粒径
1.3.3 結晶粒界と不純物の影響
1.4 太陽電池として高品質な微結晶シリコンとは?
1.5 まとめ

2. 微結晶シリコン高速製膜技術(近藤道雄)
2.1 序文
2.2 微結晶シリコン太陽電池の課題
2.3 製膜プロセスと機構
2.4 高速化への処方箋
2.5 今後の方向性

3. 微結晶シリコン薄膜太陽電池(山本憲治)
3.1 はじめに
3.2 薄膜多結晶(微結晶)シリコン太陽電池
3.2.1 低温形成微結晶シリコン薄膜太陽電池
3.2.2 微結晶シリコンの大面積・高速製膜
3.2.3 微結晶シリコンセルの光閉じ込め効果
3.3 微結晶シリコン太陽電池の今後

4. 微結晶シリコン薄膜の表面ナノ構造解析とその応用(外山利彦)
4.1 はじめに
4.2 表面ナノ構造
4.3 フラクタル構造のスケーリング解析
4.4 成長表面のフラクタル構造
4.5 成長モデル
4.6 光キャリア輸送評価への応用
4.7 TCO膜の表面構造評価への応用
4.8 まとめ

5. 微結晶シリコン太陽電池の光学的性質(碇哲雄,福山敦彦)
5.1 はじめに
5.2 バンド構造
5.3 ラマン散乱
5.4 フォトルミネセンス
5.5 透過測定法による光吸収係数の測定
5.6 一定光電流測定法(CPM),光熱偏向分光法(PDS)による吸収係数の測定
5.7 光熱変換分光法による吸収係数の測定
5.8 まとめ

第4章 タンデム・多接合型薄膜シリコン太陽電池
1. 薄膜シリコンハイブリッド太陽電池(山本憲治)
1.1 多接合(積層型)薄膜シリコン太陽電池
1.2 大面積ハイブリッド
1.2.1 透明中間層の屈折率
1.2.2 新規透明中間層を用いた大面積モジュール
1.3 薄膜ハイブリッド太陽電池(薄膜シリコン太陽電池)の高効率化
1.4 薄膜ハイブリッド太陽電池(薄膜シリコン太陽電池)の今後

2. 薄膜太陽電池の超高効率化―薄膜太陽電池の変換効率の制限要素と多接合化(小長井誠)
2.1 はじめに
2.2 薄膜太陽電池の変換効率の現状
2.3 薄膜太陽電池の開放電圧,曲線因子
2.4 多接合化による高効率化
2.4.1 モノリシックタンデム
2.4.2 4端子タンデム
2.5 薄膜系フルスペクトル太陽電池
2.5.1 理論効率
2.5.2 薄膜太陽電池で集光動作
2.5.3 薄膜系5接合フルスペクトル太陽電池
2.6 むすび

3. 大面積・高効率薄膜シリコン太陽電池(野元克彦)
3.1 概要
3.2 薄膜シリコン太陽電池セル技術と電力用モジュール
3.3 薄膜シリコン太陽電池モジュールの特長
3.3.1 発電量
3.3.2 長期信頼性について
3.3.3 薄膜シリコン太陽電池モジュール

4. 有機系太陽電池とアモルファスシリコン太陽電池のタンデム化(中崎城太郎,瀬川浩司,坂井久)
4.1 有機系太陽電池について
4.2 色素増感太陽電池の歴史と現状
4.3 色素増感太陽電池の作製方法
4.4 タンデム化のメリットとそれに伴う課題
4.5 色素改良による色素増感太陽電池の長波長感度化
4.6 アモルファスシリコン太陽電池と色素増感太陽電池のタンデムセルの実施例

第5章 薄膜シリコン太陽電池の性能評価
1. 薄膜シリコン系太陽電池の性能測定技術(菱川善博)
1.1 はじめに
1.2 太陽電池性能評価技術の概要
1.3 測定結果に影響する主な要素
1.3.1 ソーラシミュレータ光の調整
1.3.2 基準太陽電池の選定
1.3.3 照度ムラ・サンプル形状
1.3.4 温度調節と温度測定
1.3.5 温度・照度依存性
1.3.6 IV測定
1.3.7 分光感度測定
1.3.8 太陽電池測定に関する標準化の現状
1.4 まとめと今後の課題

2. 薄膜シリコン太陽電池の発電性能評価(中島昭彦)
2.1 緒言
2.2 アモルファスSi太陽電池の屋外特性
2.3 薄膜Siハイブリッド太陽電池の屋外特性
2.4 結語

3. 薄膜シリコン太陽電池の国際認証(水上誠志郎)
3.1 はじめに
3.2 モジュール認証(JETPVm認証)
3.2.1 性能認証試験
3.2.2 安全性認証試験
3.2.3 工場調査
3.2.4 認証の流れ
3.3 薄膜シリコン太陽電池の認証試験
3.4 PVモジュールの国際認証
3.5 おわりに

第6章 薄膜シリコン太陽電池の製造技術
1. 薄膜シリコン太陽電池の製膜装置の最新動向(菊池正志)
1.1 機能膜を製膜する製造装置
1.2 プラズマCVDの種類
1.3 プラズマの概念
1.4 量産用プラズマCVDの種類
1.4.1 平行平板式製膜装置
1.5 In-situクリーニング技術
1.6 CVD製膜技術の将来技術

2. 薄膜シリコン太陽電池製造用CVD装置(Tak Tanaka)
2.1 はじめに
2.2 薄膜太陽電池の製造プロセス
2.3 SunFab PECVD 5.7装置概要
2.4 プロセス・チャンバーの概要
2.5 プロセス特性
2.6 今後の課題

3. 薄膜シリコン太陽電池製造用スパッタ装置(佐藤辰哉)
3.1 はじめに
3.2 薄膜太陽電池用のPVD装置
3.3 TCO透明導電膜のアプローチ
3.4 おわりに

4. 薄膜シリコン太陽電池集積加工装置の最新動向(美濃越昌二)
4.1 はじめに
4.2 製造プロセスと加工装置の種類
4.2.1 TCOパターニング装置
4.2.2 アモルファスシリコン(a-Si)膜パターニング装置
4.2.3 裏面電極膜パターニング装置
4.2.4 絶縁パターニング装置
4.2.5 外周トリミング装置
4.3 要求される装置の品質と技術
4.3.1 省スペース化
4.3.2 高スループット化
4.3.3 高精度化
4.4 まとめ

5. モジュールの製造装置(下斗米光博)
5.1 太陽電池モジュールの構造
5.1.1 スーパーストレート方式
5.1.2 ガラスパッケージ方式
5.1.3 サブストレート方式
5.2 薄膜シリコン太陽電池のモジュール製造工程
5.2.1 4辺エッジアイソレーション加工
5.2.2 集電部配線
5.2.3 レイアップ
5.2.4 ラミネート加工
5.2.5 エッジトリム加工
5.2.6 シール材塗布
5.2.7 フレーム取付
5.2.8 端子ボックス取付
5.2.9 絶縁耐圧試験
5.2.10 出力検査
5.3 ラミネート加工について
5.4 ラミネータのメンテナンスについて
5.5 架橋について
5.6 多段ラミネータについて
5.7 まとめ

6. モジュールの性能評価装置(下斗米光博)
6.1 太陽電池の特性
6.2 太陽電池の出力測定方法
6.3 ソーラシミュレータの分類
6.4 IVカーブと照度の場所むらの影響について
6.5 太陽電池の応答性について
6.6 多接合太陽電池の測定用2光源ソーラシミュレータについて
6.7 まとめ

7. 薄膜系太陽電池封止材としてのEVA(瀬川正志)
7.1 はじめに
7.2 EVA樹脂に関して
7.3 結晶シリコン系セルの封止向けEVA封止材について
7.4 アモルファスシリコン系太陽電池用EVA封止材について
7.5 まとめ

8. 薄膜太陽電池用バックシート(多田裕志,北森義信,谷山昌)
8.1 はじめに
8.2 シリコン系太陽電池の構成
8.3 バックシートの役割と要求特性
8.3.1 水蒸気バリヤー性
8.3.2 耐久性について
8.3.3 電気絶縁性について
8.3.4 難燃性について
8.3.5 EVA(封止材)との接着性について
8.3.6 その他
8.4 バックシートを構成する材料
8.4.1 フッ素樹脂フィルム
8.4.2 PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム
8.4.3 PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム
8.4.4 アルミニウム箔
8.5 まとめ

9. 外部接続用部材(石田淳)
9.1 はじめに
9.2 概要
9.3 外部接続用端子箱(ジャンクションボックス)
9.3.1 特性・構造・取り付け方法
9.3.2 形状・材質
9.3.3 バイパスダイオード
9.4 引き出しケーブル
9.4.1 日本
9.4.2 欧米
9.5 中継コネクター
9.5.1 特性
9.5.2 形状・材質
9.6 おわりに

第7章 薄膜シリコン太陽電池の発電システム
1. 発電システム(髙倉秀行)
1.1 はじめに
1.2 発電システム構成
1.3 発電電力量に影響を与えるファクター
1.4 おわりに

2. 薄膜シリコン太陽電池の発電システム(新田佳照)
2.1 瓦型モジュール
2.2 低角度設置陸屋根対応システム
2.3 採光型(シースルー)太陽電池モジュール
2.4 海外での設置事例

3. Recent status of Thin Film photovoltaic systems and the prospect for Thin Film photovoltaic modules in the European market
  (Arnulf Jager-Waldau 日本語概要:太和田善久)
3.1 Introduction
3.2 Thin Film production and future developments
3.3 Thin Films in the European market
3.4 Conclusions