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無機ナノシートの科学と応用

Science and applications of inorganic nanosheets

★様々な用途展開が期待される無機ナノシートに関する初の包括的書物!
★第一線で活躍する産学官の研究者50名による分担執筆!

商品コード:
T0439
監修:
黒田一幸、佐々木高義
発行日:
2005年4月
体裁:
B5判・416頁
ISBNコード:
978-4-88231-497-4
価格(税込):
77,000
ポイント: 700 Pt
関連カテゴリ:
新材料・新素材
新材料・新素材 > 無機・金属材料
新材料・新素材 > 複合材料・ハイブリッド材料
新材料・新素材 > 微粒子・ナノマテリアル

Review

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キーワード:

<物質編(多彩な物質群と手法)>層状物質とインターカレーション/剥離とナノシート(はがす・重ねる)/次元の変換/<分析編>/<機能編>

刊行にあたって

 無機ナノシートに関する初の包括的書物が発刊されることとなった。約20年前に発行された「層間化合物の開発と応用」(加藤忠蔵・黒田一幸編,シーエムシー社)の改訂版をとの話がシーエムシー社からあったことが本書企画の契機となった。当時,層間化合物に関する日本語のまとまった書物はなく,この書はその後の層間化合物研究・開発にある程度貢献したものと思う。しかし,その後の層状物質とその周辺領域の学問研究の展開は目覚しく,層間化合物の進展とその応用を増補改訂するだけでは,社会の要望に応えた意義ある出版にはならないと考えた。最近の層状物質研究の展開は,層状構造の物理的性質や層間化合物の着実な発展に加え,層状物質の剥離現象と生成するナノシートに関する研究が増大しており,その展望なくしては無機層状物質を扱う本書の意義は無いものと考えた。
 日本はこの分野で優位を誇っており,今後もこの位置を維持発展させる必要があると考える。幸いにも,この分野で世界を先導する佐々木高義博士((独)物質・材料研究機構物質研究所ディレクター)に共同での監修をお願いし,本書の刊行が可能となった。
 本書は,様々な層状物質の基本的な構造・性質やインターカレーションの基本的情報はもとより,層状物質自体や剥離ナノシートをどのようにキャラクタライズするか,についてページを割いている点に特徴がある。さらには応用面についての多岐にわたる情報を包括し,新しい応用可能性についても触れ,企画・研究・材料開発に携わる多くの方々に最新の情報を提供し,役立つ内容となることを監修者としては目指した。この目的実現に向けて,この分野でご活躍中の第一線の研究者にご執筆をお願いした。その結果,本書は最近動向の単なる集成にとどまらず,研究現場で長く使われる価値ある一冊になったものと思う。
 本書の性格上,すべてを尽くすことは難しく,一方で内容の重なりが一部出てくることもやむを得ないと考えている。物質選択,カバーする範囲など不完全なところはすべて監修者の責任である。本書が無機ナノシートに関する研究のよきガイドとなり,新たな研究を刺激し,新しい応用・開発の一助となれば幸いである。
 当初の発行予定通りに本書を迅速・タイムリーに出版できることになった。これもひとえに執筆者の方々の並々ならぬご協力の賜物であり,厚く御礼を申し上げる。最後に本書の刊行にあたり,ご努力頂いた(株)シーエムシー出版編集部の井口誠氏に厚く御礼を申し上げる。

2005年4月 早稲田大学理工学術院 黒田一幸

著者一覧

黒田一幸  早稲田大学 理工学部 応用化学科 教授
小川誠  早稲田大学 教育学部 地球科学教室 教授
望月大  早稲田大学大学院 理工学研究科
阿久沢昇  東京工業高等専門学校 物質工学科 教授
成田榮一  岩手大学大学院 工学研究科 フロンティア材料機能工学専攻 教授
中山尋量  神戸薬科大学 機能性分子化学研究室 助教授
津波古充朝  神戸薬科大学 機能性分子化学研究室 学長 教授
中戸晃之  東京農工大学 大学院共生科学技術研究部 助教授
馮旗  香川大学 工学部 材料創造工学科 助教授
大井健太  (独)産業技術総合研究所 技術情報部門
高田和典  (独)物質・材料研究機構 物質研究所 主幹研究員
菅原義之  早稲田大学 理工学術院 応用化学科 教授
山内尚雄  東京工業大学 応用セラミックス研究所 教授
Maarit Karppinen  東京工業大学 応用セラミックス研究所 助教授
山中昭司  広島大学大学院 工学研究科 教授
中野秀之  (株)豊田中央研究所 フロンティア研究部門 主任研究員
大谷槻男  岡山理科大学 理学部 教授
植村卓史  京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 助手
北川進  京都大学大学院 工学研究科 合成・生物化学専攻 教授
佐々木高義  (独)物質・材料研究機構 物質研究所 ソフト化学グループ ディレクター
山岸晧彦  東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻 教授
森口勇  長崎大学大学院 生産科学研究科 助教授 (独)科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業 さきがけ研究員
下嶋敦  早稲田大学 理工学部 応用化学科 日本学術振興会特別研究員
馬仁志  (独)物質・材料研究機構 物質研究所 ソフト化学グループ 研究員
白井誠之  (独)産業技術総合研究所 東北センター チーム長
鳥居一雄  元(独)産業技術総合研究所 東北センター 総括研究員
木村辰雄  (独)産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門 研究員
熊田伸弘  山梨大学大学院 医学・工学総合研究部 教授
小暮敏博  東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻 助教授
林繁信  (独)産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門 ナノ移動解析研究グループ 主任研究員
福田勝利  東京理科大学 理学部 応用化学科 日本学術振興会特別研究員PD
中井泉  東京理科大学 理学部 応用化学科 教授
佐藤久子  東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻 CREST研究員
小野寛太  高エネルギー加速器機構 助教授
臼杵有光  (株)豊田中央研究所 有機材料研究室 室長
秦英夫  (株)資生堂 マテリアルサイエンス研究センター 物性研究所
木村朝  (株)資生堂 マテリアルサイエンス研究センター 物性研究所 所長
鬼形正伸  (株)ホージュン 応用粘土科学研究所 所長
坂井伸行  (独)物質・材料研究機構 物質研究所 特別研究員
高田剛  東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 助手
堂免一成  東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 教授
海老名保男  (独)物質・材料研究機構 物質研究所 研究員
高垣敦  東京工業大学 資源化学研究所 触媒化学部門
原亨和  東京工業大学 資源化学研究所 触媒化学部門 助教授
由井樹人  名古屋大学大学院 工学研究科 結晶材料工学専攻 助手
高木克彦  名古屋大学大学院 工学研究科 結晶材料工学専攻 教授
杉本渉  信州大学 繊維学部 精密素材工学科 助手
寺崎一郎  早稲田大学 理工学部 応用物理学科 教授
神崎愷  昭和薬科大学 薬品分析化学研究室 教授
近藤三二  (株)ホージュン 技術顧問

目次 +   クリックで目次を表示

総論

1 はじめに
2 層状物質,層間化合物,無機ナノシートの科学
2.1 層状物質
2.2 インターカレーションとデインターカレーション
2.3 剥離,ナノシート
2.4 次元・形態の変換
3 無機ナノシートの応用
3.1 層状構造の利用
3.2 層表面の利用
3.3 層間の利用
3.4 大表面積・「すべてが表面」の利用
4 結語

I 物質編(多彩な物質群と手法)

第1章 層状物質とインターカレーション

1 粘土鉱物
1.1 はじめに
1.2 粘土鉱物の種類と構造
1.3 粘土鉱物の合成
1.4 層間化合物の形成
1.4.1 イオン交換反応
1.4.2 極性分子の吸着
1.4.3 ピラー化
1.5 評価,機能,応用
1.6 まとめ

2 層状ケイ酸塩
2.1 はじめに
2.2 層状ケイ酸塩の種類
2.3 合成方法
2.4 構造
2.5 応用
2.5.1 インターカレーション反応
2.5.2 有機誘導体化
2.5.3 ナノパーツとしての利用
2.6 おわりに

3 グラファイト系材料
3.1 はじめに
3.2 グラファイトと炭素・黒鉛材料
3.3 グラファイト層間化合物
3.3.1 グラファイト層間化合物の構造
3.3.2 グラファイト層間化合物の合成
3.3.3 グラファイト層間化合物の化学的性質
3.3.4 グラファイト層間化合物の電子輸送特性
3.4 グラファイト層間化合物の利用
3.4.1 膨張化グラファイト
3.4.2 電気化学デバイス
3.4.3 分子吸蔵
3.5 おわりに

4 層状複水酸化物
4.1 はじめに
4.2 層状複水酸化物の構造と合成
4.3 層状複水酸化物への陰イオンのインターカレーション
4.4 層状複水酸化物のデラミネーション
4.5 高分子材料への層状複水酸化物の複合化
4.6 おわりに

5 層状リン酸塩

6 遷移金属酸素酸塩
6.1 はじめに
6.2 インターカレーション反応性を示す層状遷移金属酸素酸塩
6.3 インターカレーションの手法
6.3.1 イオン交換と酸塩基反応
6.3.2 ゲスト交換
6.3.3 大環状配位子の利用
6.3.4 層間有機修飾による非イオン性化合物の吸着
6.3.5 レドックスインターカレーション
6.4 代表的な遷移金属酸素酸塩のインターカレーション化学
6.4.1 チタン・ニオブ酸塩
6.4.2 六ニオブ酸塩K4Nb6O17
6.4.3 バナジン酸(V2O5ゾル)
6.4.4 モリブデン酸塩(モリブデンブロンズ)
6.5 おわりに

7 層状マンガン酸化物
7.1 はじめに
7.2 層状マンガン酸化物の結晶構造
7.3 層状マンガン酸化物の合成
7.4 層状マンガン酸化物のホストーゲスト反応
7.5 ホストーゲスト反応を利用したソフト化学合成
7.5.1 トンネル構造マンガン酸化物の合成
7.5.2 サンドイッチ層状化合物の合成
7.5.3 層状マンガン酸化物のシリカピラー化多孔体の合成
7.6 マンガン酸化物ナノシートを利用したソフト化学合成
7.6.1 層状マンガン酸化物の剥離反応
7.6.2 サンドイッチ層状化合物の合成
7.6.3 層状マンガン酸化物のピラー化
7.6.4 層状マンガン酸化物への有機ポリマーイオンの挿入
7.6.5 ナノファイバーとナノチューブの合成
7.7 おわりに

8 層状コバルト酸化物

9 層状ペロブスカイトの化学
9.1 はじめに
9.2 層状ペロブスカイト
9.3 酸との反応
9.4 3次元ペロブスカイトへの変換
9.5 金属,金属イオン,金属塩,有機金属試薬との反応
9.6 有機化合物との反応
9.7 まとめ

10 層状銅酸化物
10.1 はじめに
10.2 ホモロガスシリーズ(カテゴリA)
10.3 ホモロガスシリーズ(カテゴリB)
10.4 まとめ

11 層状窒化物
11.1 はじめに
11.2 層状窒化物の結晶化学
11.3 合成
11.4 アルカリ金属のインターカレーション
11.5 電子ドープβ-ZrNClおよびβ-HfNClの超伝導
11.6 デインターカレーションによる電子ドープ
11.7 層状窒化物超伝導体の特徴
11.8 まとめ

12 CaSi2と関連物質
12.1 はじめに
12.2 層状シリコン化合物の結晶構造
12.3 CaSi2の化学修飾
12.4 層状ポリシランからシリカナノシートの合成
12.5 おわりに

13 カルコゲナイドを中心とする非酸化物系層状物質
13.1 遷移金属ダイカルコゲナイドMCh2
13.2 金属リン三カルコゲン化物MPCh3(M=Mg, Ga, Fe, Co, Nietc., Ch=S, Se)
13.3 層状オキシカルコゲナイドABOCh(A=Ln, Bi; B=Cu, Ag)
13.4 層状複合結晶構造カルコゲナイド(MS)nTS2(M=Sn, Pb, etc.; T=Nb, Ta etc.)

14 金属錯体による層状および多孔性化合物とその機能
14.1 はじめに
14.2 二次元層構造による機能
14.2.1 配位高分子による柔軟層構造
14.2.2 磁性体
14.3 層間架橋による多孔性構造
14.3.1 ピラードレイヤー型多孔性配位高分子
14.3.2 非共有結合型ピラードレイヤー型多孔性配位高分子
14.3.3 配位高分子によるナノサイズ反応場
14.4 おわりに

第2章 剥離とナノシート(はがす・重ねる)

1 剥離の科学と応用
1.1 剥離現象とナノシート
1.2 剥離反応技術
1.3 剥離反応プロセス
1.4 ナノシートの構造と特性
1.5 ナノシートの材料合成への応用
1.6 まとめ

2 粘土コロイドとLB膜
2.1 粘土コロイドの薄膜化
2.2 粘土有機ハイブリッド薄膜の製造
2.3 粘土有機物ハイブリッド薄膜の応用
2.3.1 SHG(第2次高周波発生)膜の製造
2.3.2 電極修飾膜としての応用
2.4 まとめ

3 剥離ナノシートのコロイド科学
3.1 はじめに
3.2 異方性粒子コロイドとしての剥離ナノシート分散系
3.2.1 異方性粒子コロイドの特徴
3.2.2 液晶相転移とOnsager理論
3.2.3 ゾル-ゲル転移
3.3 ナノシートコロイド各論
3.3.1 粘土鉱物
3.3.2 V2O5ゾル
3.3.3 層状リン酸H3Sb3P2O14
3.3.4 層状ニオブ酸塩
3.4 おわりに

4 ナノシートの積層法
4.1 はじめに
4.2 交互吸着法の原理
4.3 ナノシートのLBL積層による多層ナノ薄膜の構築
4.4 コア・シェル構造体および中空シェルの合成

5 二次元界面での酸化物ナノシートのソフト化学合成と機能
5.1 はじめに
5.2 二次元ゾル-ゲル法による酸化物超薄膜の作製
5.3 気水単分子膜界面での結晶析出を利用した酸化物ナノ薄膜の作製
5.4 TiO2超薄膜の光電変換特性
5.5 おわりに

6 有機シロキサン系ハイブリッド
6.1 はじめに
6.2 層状シロキサンー有機ハイブリッド
6.3 フィロケイ酸塩型層状ハイブリッド
6.4 おわりに

第3章 次元の変換

1 ナノシートのナノチューブへの変換
1.1 はじめに
1.2 非中心対称ナノシートからナノチューブへの自発的な転移
1.3 中心対称ナノシートからナノチューブへの変換
1.4 おわりに

2 層状物質の層間架橋(ピラーリング)
2.1 はじめに
2.2 層間架橋(ピラーリング)
2.2.1 インターカレーションと層間架橋
2.2.2 カチオン交換による層間架橋
2.2.3 アニオン交換による層間架橋
2.2.4 ゾル粒子による層間架橋
2.2.5 半導体層状結晶の層間架橋
2.2.6 複酸化物架橋の形成
2.2.7 架橋の再配列
2.3 まとめ

3 層間架橋メソ多孔体
3.1 はじめに
3.2 マイクロ・メソ二元多孔体としての合成スメクタイト
3.3 層間架橋メソ多孔体への変換
3.4 有機界面活性剤を必要としない層間架橋メソ多孔体の製造
3.5 層間架橋メソ多孔体の触媒特性

4 層状ケイ酸塩のメソポーラスシリカへの変換
4.1 はじめに
4.2 カネマイトのシリカメソ構造体への変換反応
4.3 カネマイトから誘導されるメソポーラスシリカの特徴
4.4 他の層状ケイ酸塩から誘導されるメソポーラスシリカ
4.5 おわりに

II 分析編

1 層状物質・層間化合物の結晶構造解析
1.1 はじめに
1.2 結晶学の基礎
1.3 単結晶による結晶構造解析
1.4 粉末試料による結晶構造解析
1.5 一次元フーリエ合成
1.6 結晶構造のデータベース

2 層状物質の透過電子顕微鏡観察
2.1 緒言
2.2 層状物質の構造的特徴
2.3 層状物質のTEM用試料作製法
2.4 層状物質のHRTEM像
2.5 HRTEMによる層状物質の解析例
2.6 今後の展望

3 固体NMRによる層状物質及びその層間化合物の解析
3.1 緒言
3.2 固体NMR法
3.3 無機層の構造
3.4 層間の水酸基および陽イオン
3.5 層間の修飾
3.6 層間の有機化合物の配向およびダイナミクス
3.7 無機ナノシートの酸性質
3.8 おわりに

4 層剥離現象の確認
4.1 はじめに
4.2 透過型電子顕微鏡およびプローブ顕微鏡観察
4.3 X線回折法

5 剥離無機ナノシートの放射光を用いる新しい構造解析法の開発
5.1 はじめに
5.2 ナノシートの構造解析法
5.2.1 放射光と全反射の利用
5.2.2 in-plane回折法
5.2.3 XAFS法
5.3 レピドクロサイト型チタニアナノシートへの応用
5.3.1 測定法
5.3.2 放射光in-plane回折から求めた二次元周期構造
5.3.3 EXAFS解析から求めたシート法線方向の構造
5.3.4 ナノシート化に伴う構造変化
5.4 おわりに

6 ナノシートの第1原理計算
6.1 第1原理計算の方法
6.1.1 密度汎関数法(Density Functional Theory: DFT)
6.2 チタン酸ナノシートへの適用
6.2.1 ナノシートの計算方法
6.2.2 チタン酸ナノシートの計算結果
6.3 まとめ

III 機能編

1 ナノフィラー
1.1 はじめに
1.2 ナイロンクレイナノコンポジット
1.2.1 製造方法の改良
1.2.2 その他のナイロンへの展開
1.2.3 NCHの機能
1.3 ポリオレフィンクレイナノコンポジット
1.3.1 変性ポリプロピレンクレイナノコンポジットの作製
1.3.2 変性ポリプロピレンクレイナノコンポジットの物性
1.4 グリーンナノコンポジット
1.4.1 バイオ由来ポリマークレイナノコンポジット
1.4.2 植物油クレイナノコンポジット
1.5 おわりに

2 無機ナノシートの化粧品への応用
2.1 はじめに
2.2 スメクタイトを利用した油性ゲルとW/O型エマルションの生成
2.3 膨潤性粘土鉱物を利用した機能性粉末
2.3.1 保湿性粉末
2.3.2 難溶性薬剤包摂粉末
2.4 その他のナノシートの化粧品への応用
2.4.1 メソポーラスシリカ
2.4.2 チタニアナノシート
2.5 生分解性樹脂と有機変性粘土鉱物のナノコンポジット
2.6 おわりに

3 有機化粘土のレオロジー特性
3.1 まえがき
3.2 層状粘土鉱物モンモリロナイト
3.3 有機ベントナイト
3.4 シラン処理モンモリロナイト
3.5 プロピレンカーボネート/モンモリロナイト複合体
3.6 ホルムアミド/モンモリロナイト/無機電解質複合体
3.7 アニオン系ポリマー/モンモリロナイト複合体
3.8 ノニオン系界面活性剤/モンモリロナイト(有機ベントナイト)複合体

4 ナノシートの電気化学および光電気化学特性
4.1 はじめに
4.2 電気化学測定のための準備
4.3 酸化チタンナノシートの電気化学特性
4.4 酸化チタンナノシートの光電気化学特性
4.5 おわりに

5 層状複合酸化物の光触媒機能
5.1 はじめに
5.2 K4Nb6O17を用いる水の完全分解
5.3 ニオブ系層状ペロブスカイト型複合酸化物
5.4 チタン系層状ペロブスカイトによる水の完全分解
5.5 おわりに

6 ナノシート再凝集体の光触媒能 海老名保男
6.1 はじめに
6.2 KCa2Nb3O10のナノシート化と光触媒能
6.3 ナノシートの凝集
6.4 凝集体の光触媒能
6.5 Ca2Nb3O10ナノシートを利用した水の全分解光触媒の合成
6.6 おわりに

7 ナノシートの固体酸触媒への応用
7.1 固体酸触媒と剥離したポリアニオンナノシート
7.2 剥離したナノシートとその凝集体
7.3 ナノシートの酸触媒活性
7.4 ナノシートの酸特性と酸点
7.4.1 指示薬法による酸強度
7.4.2 アンモニア昇温脱離法(NH3 TPD)による酸特性の評価
7.4.3 固体プロトンNMR(1H MAS NMR)測定による酸特性の評価

8 黒鉛層間白金ナノシートの構造と水素化触媒作用
8.1 はじめに
8.2 黒鉛層間白金ナノシートの調製と構造
8.2.1 塩化白金-黒鉛層間化合物(PtCl4-GIC)の調製と構造
8.2.2 黒鉛層間白金ナノシート(Pt-GIC)の調製と構造
8.3 黒鉛層間白金ナノシートの水素化触媒作用
8.4 金属ナノシートの調製,応用における今後の展開

9 層状無機有機ナノ材料の光機能
9.1 はじめに
9.2 光機能性層状無機有機ナノ材料の合成
9.3 分光プローブを用いた基礎研究
9.4 光化学反応の利用
9.5 光誘起電子移動反応
9.6 非線形光学効果
9.7 光吸収特性の利用
9.8 発光特性の利用
9.9 まとめ

10 層間有機光化学反応
10.1 はじめに
10.2 粘土/有機色素複合体
10.3 層状金属酸化物半導体/有機色素複合体
10.4 層間修飾型粘土複合体中の光反応
10.5 まとめ

11 無機ナノシートによるキラル識別
11.1 無機物質の不斉構造
11.2 マイカ鉱物面への金属錯体の吸着
11.3 膨潤性粘土(ナノシート)への吸着
11.4 粘土面上での金属錯体間の相互作用と不斉識別の可能性
11.5 粘土・金属錯体付加物を用いたクロマトグラフィーと不斉合成
11.6 他のナノシートによるキラル識別
11.7 結語

12 電極材料としての層状物質
12.1 はじめに
12.2 電極材料に求められる諸因子
12.3 電極材料の電極化
12.3.1 再積層法
12.3.2 キャスト法,スピン・コート法
12.3.3 静電的相互作用を利用した積層法
12.3.4 電気泳動法
12.4 電気化学デバイスへの応用
12.4.1 リチウムイオン二次電池の正極(カソード)材料
12.4.2 光電気化学材料
12.4.3 電気化学スーパーキャパシタ
12.4.4 その他(ホスト-ゲスト電荷移動)
12.5 おわりに

13 層状物質の熱電材料としての応用
13.1 熱電材料とは何か
13.2 層状構造と熱電材料
13.3 層状物質による熱電材料
13.4 層状コバルト酸化物
13.5 まとめ

14 生体機能物質と層状物質
14.1 はじめに
14.2 層状化合物の分類
14.3 直鎖アルキルアミンおよび脂質2分子層のインターカレーション
14.4 生体関連有機化合物のインターカレーション
14.5 酵素のインターカレーション
14.6 薬物のインターカレーション
14.6.1 インドメタシンと塩酸イミプラミン
14.6.2 紫外線吸収剤
14.6.3 ジクロフェナクナトリウム
14.7 まとめ

15 粘土の遮水材料への展開
15.1 緒言
15.2 粘土の透水性
15.3 締固め粘土ライナー(CCL)
15.4 ジオシンセティッククレイライナー(GCL)
15.5 廃棄物処分場の設計プロフィール
15.6 結語

月刊機能材料 2020年7月号

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