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代替食/フェイクミート/代替肉/食料危機/ダイエット/環境問題/動物愛護/ベジタリアン/ヴィーガン/大豆
刊行にあたって
この数年、フェイクミート(代替肉)と呼ばれる人工の肉がシェアを伸ばしています。豆類などを加工して天然の肉の味や食感を再現する植物由来の代替肉と、動物の細胞の一部を取ってきて培養する細胞培養肉と、代替肉には二種類あります。シェアを拡大しているのは前者ですが、後者の研究開発に注力する研究機関やスタートアップも世界中で増加しています(培養肉はまだ市場に出ていません)。
ベジタリアンやヴィーガンなど、以前は一部の消費者を対象にしていた植物由来の代替肉ですが、今では需要の動向も変化し、健康や栄養の観点、ダイエット、環境問題、動物愛護、世界の人口増に伴う食糧難への対応など、さまざまな理由からこの市場への期待は高まっています。
2019年5月にニューヨークで新規株式公開(IPO)を果たしたフェイクミートの代表的なスタートアップ、米ビヨンド・ミートは、初日の終値が163%高、時価総額は約38億ドル(約4200億円)となり、米株式市場の昨年の取引初日のパフォーマンスとしては最高のものとなりました。マクドナルド、KFC、ダンキンドーナツなどのレストランチェーンから、ケロッグ、ネスレ、タイソンなどの食品会社まで、大手各社がフェイクミート商品の拡充に力を入れています。日本でも同様に、マルコメ、森永製菓、大塚食品など、大手食品会社を始め、日本ハムや伊藤ハムといった大手食肉加工食品会社さえも独自の植物由来の代替肉(日本では主に大豆ミートと呼ばれる)商品を次々と打ち出し、この分野の競争は激化の一途をたどっています。
細胞培養肉の研究開発では、東京大学が日清食品と組んで培養肉のサイコロステーキの研究開発を進め、東京女子医科大学は早稲田大学との共同研究で細胞を培養してハム様の組織を作りました。日本初の培養肉ベンチャーであるインテグリカルチャーも、昨年に培養フォアグラを開発したと発表、来年にも試験的にレストランへの提供を始める予定です。さらに海外では、シーフードを含め多様かつユニークな培養肉の研究開発が進み、いったいどこが最初に培養肉を世に出すのかと世界が注目しています。
本レポートでは、植物由来の代替肉の市場の動向、代替肉を扱う企業のリスト、それぞれの商品や海外の市場との比較、培養肉を扱う研究機関へのヒアリング、世界の研究の紹介、一般消費者への意識調査アンケートなどを軸に、フェイクミート(代替肉)の市場の現状と将来を分析します。
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はじめに
代替肉の定義
代替肉の効果と利点
I. 総括
II. 植物由来の代替肉
1. スタートアップから大手まで次々新規参入
2. 日本の代替肉市場は微増
3. どのような大豆ミートが求められているのか
4. 新しい植物肉
5. ターゲット層
6. マーケティング
7. どうすればもっと売れるか
8. 大豆と健康
9. 斬新な商品
10. 大豆ミートの新しい技術
11. 海外の植物由来の代替肉
12. 植物由来の代替肉は肉なのか?
13. ベジタリアン・ヴィーガン
III. 細胞培養肉
1. 組織工学を活かしてステーキ肉づくり
2. 藻類と培養肉の共培養
3. 宇宙で培養肉づくり
4. 2021 年には培養フォアグラをレストランから
5. どんな培養肉に勝機があるのか
6. 身近なもので培地づくりから革命的なコストダウン
7. 細胞農業とは
8. 世界の培養肉開発への投資
9. 世界の培養肉のスタートアップ
10. 世界の培養肉開発
11. レストランからテスト
12. 培養肉に関する規制
13. 培養肉に関する消費者の意識調査
IV. 個票
伊藤ハム株式会社
グリーンカルチャー株式会社
株式会社かるなぁ
不二製油グループ本社株式会社
株式会社アジテック
一般社団法人 日本植物蛋白食品協会
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所
東京大学 生産技術研究所
日清食品ホールディングス株式会社
Shojinmeat Project
インテグリカルチャー株式会社
特定非営利活動法人 日本細胞農業協会
Lever VC
NPO 法人ベジプロジェクトジャパン
NPO 法人 日本ベジタリアン協会
V. 事例研究
ケンコーマヨネーズ株式会社
ひかり味噌株式会社
マルコメ株式会社
株式会社 エヌ・ディ・シー
丸大食品株式会社
三育フーズ株式会社
大塚食品株式会社
日本ハム株式会社
株式会社アサヒコ
株式会社マイセン
DAIZ 株式会社
Beyond Meat
Gathered Foods Corporation
Impossible Foods
JUST
MorningStar Farms
Nestlé
Ruegenwalder Muehle
Seamore Holding BV
The Meatless Farm Company
Tyson Foods
V2 Food
珍肉(Zhenmeat)
VI. 事例研究
Aleph Farms
Appleton Meats
Avant Meats
Because Animals
BioTech Foods
BlueNalu
Bond Pets LLC
Clear Meat
Cubiq Foods
Finless Foods Inc
Future Fields
Future Meat Technologies
Gourmey
HigherSteaks
Meatable
MeaTech
Memphis Meats
Mission Barns
Mosa Meat
New Age Meats
Peace of Meat
Seafuture
Shiok Meats
SuperMeat
Suprême
VOW
Wild Type
VII. 消費者アンケート
1. アンケート概要
2. 調査票
3. アンケート結果
(1) 都道府県
(2) 大豆ミートを食べる頻度
(3) 大豆ミートを食べ始めた時期
(4) 大豆ミートを知った場所
(5) ベジタリアンもしくはヴィーガンか
(6) 大豆ミートの購買意欲を引き出すメリット
(7) 食べたことがある大豆ミート商品
(8) 大豆ミート商品の評価
(9) 大豆ミート商品の購入場所
(10) スーパーでの大豆ミート商品の売り場はどこなら売れるか
(11) 大豆ミートが爆発的に伸びない要因
(12) 大豆ミートの課題
(13) だんだん大豆ミートを使わなくなるという意見について
(14) 植物肉は天然の肉とは異なる植物らしさを活かした新しい肉になる方が需要が見込めるか
(15) 大豆ミートの認知度
(16) 大豆ミートを食べてみたいか
(17) 大豆ミートを食べなかった理由
(18) 大豆ミートへ切り替える可能性
(19) ベジタリアン/ヴィーガン対応であることを表示したときの受容性
(20) 日常的に大豆を食べるのでわざわざ大豆ミートを取り入れる必要はないという意見について
(21) 培養肉の認知度
(22) 培養肉を食べてみたいか
(23) 培養肉の悪い印象
(24) 培養肉に期待すること
(25) 培養肉へ切り替える可能性
(26) 天然の肉と異なる培養肉を食べてみたいか
(27) 食べたい培養肉を使った料理
(28) 培養肉について国の調査や安全基準の取り決めの必要性
(29) 培養肉を食べてみようと考える状況
(30) エシカル消費の培養肉への影響
■調査方法
ヒアリング調査、オープンデータ収集、アンケート調査
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