著者一覧
立川貴士 神戸大学
南祐輔 大阪市立大学
天尾豊 大阪市立大学
小林大祐 東京電機大学
亀川厚則 室蘭工業大学
田村元紀 電気通信大学
市川貴之 広島大学
中村暢伴 大阪大学
荒井創 東京工業大学
池澤篤憲 東京工業大学
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【創刊39周年特集】水素社会の実現へ向けて―水素の製造と貯蔵技術展開―
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二酸化炭素削減とエネルギー自給率向上を目指して
Aiming for CO2 Reduction and Improvement of Energy Self-Sufficiency Rate
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ヘマタイトメソ結晶光電極を用いた太陽光水素製造
Solar Hydrogen Generation Using Hematite Mesocrystal Photoanodes
次世代エネルギーのひとつである水素を太陽光と水からつくり出すことができる光触媒が注目されている。一方,エネルギー変換効率は未だ数%程度であり,実用化に向け大幅な効率向上が望まれる。本研究では,独自のメソ結晶技術を応用し,高効率なヘマタイトメソ結晶光電極を開発し,太陽光水素を製造することに成功した。
【目次】
1 はじめに
2 メソ結晶
3 ヘマタイトメソ結晶光電極の作製と光水分解性能
4 効率向上のメカニズム
5 おわりに
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高分子分散型金属微粒子によるギ酸分解に基づく水素生成
Hydrogen Production Based on Formate Decomposition with Polymer-Dispersed Platinum Nanoparticles
近年,クリーンで持続可能なエネルギーとして水素が注目されているが,水素を安全かつ効率的に輸送・保管するためにアンモニア等のエネルギーキャリアが注目されている。本稿では,二酸化炭素から合成できるギ酸を水素エネルギーキャリアとして着目し,室温・大気圧条件下でギ酸を水素と二酸化炭素に選択的に分解し,水素を取り出すことのできる白金微粒子触媒について紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 白金微粒子を用いたギ酸分解反応
2.1 白金微粒子
2.2 ギ酸分解反応条件
2.3 Pt-PVPが触媒するギ酸分解に基づく水素生成速度のpH依存性
2.4 赤外分光法を用いたギ酸と白金微粒子の結合状態の特定
2.5 エタノール及び酢酸に対するPt-PVPの触媒活性の評価
2.6 反応機構
2.7 律速段階の検討
2.8 副反応の検討
3 まとめ
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メタノール水溶液改質水素発生装置の開発
Development of Hydrogen Generation Reactor Using Methanol Reforming Reaction
メタノールは有機ハイドライドなどと比べて200℃程度と比較的低温条件下にて改質反応により水素を発生させることができ,二酸化炭素から合成する手法が提案されておりCCUの観点からも着目されている。本稿では,二重円筒型水素発生装置を用い,過熱液膜状態を活用したメタノール水溶液改質反応について紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 再生可能エネルギーキャリア
3 過熱液膜状態
4 流通式反応器を用いた脱水素反応
5 二重円筒型水素発生装置の開発
6 おわりに
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高性能V系水素吸蔵合金の開発
Development of V-based Hydrogen Absorbing Alloys with High Performance and Their Multi-Hydrogen Functions
V系水素吸蔵合金は,常温常圧で水素を吸放出する最も高容量な水素吸蔵合金として知られ,適応するシステムの作動条件に対して,合金設計によって広範囲に水素吸蔵特性を制御できることに特徴がある。本稿ではV-Ti-Cr合金に着目し,水素貯蔵材料としての合金元素と高容量化の指針について述べ,更にV系合金の水素との多様な機能や応用例についても概説する。
【目次】
1 はじめに~水素吸蔵合金~
2 バナジウム(V)の水素化特性
3 V系水素吸蔵合金
4 V-Ti-Cr合金の高性能化
5 その他のV系水素吸蔵合金の高機能
5.1 水素透過能
5.2 同位体効果
5.3 水素昇圧への応用
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ステンレス基材への多層硬質膜生成による水素バリア機能向上
Hydrogen Barrier Properties of Multi-Layered Coatings on Stainless Steels
水素用材料として使われるSUS316L鋼を基材として,多層硬質膜を被覆した試料の水素バリア特性を評価した。水素透過率を1/100以下に少なくする効果が確認できた。皮膜の結晶粒界や,多層膜の各皮膜間の界面は,水素のトラップサイトになりえて,微細結晶構造が水素バリア性発現に有効であると考えられた。
【目次】
1 序言
2 実験方法
2.1 皮膜の特性
2.2 水素透過試験
3 実験結果と考察
3.1 水素透過挙動
3.2 皮膜の微細結晶構造と水素透過挙動
4 結言
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ナトリウムを用いた熱化学水素製造
Thermochemical Hydrogen Production by Using Sodium
2050年における温室効果ガスの排出量を80%以上削減するために,再生可能エネルギーの大量導入は避けて通ることはできない。そのために,水素をより低コストに製造可能と考えられる熱化学法の一つとして,我々が注力しているナトリウムを用いた熱化学水素製造技術の概略と課題,更にはコストに関する見通しについて紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 熱化学水素製造
3 酸化ナトリウムからのナトリウム分離反応
4 様々な材料と酸化ナトリウムの反応性
5 腐食を回避する反応器
6 大量製造時のコスト見積もり
7 おわりに
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低濃度水素ガスを検出するためのパラジウムナノ粒子の開発
Development of Palladium Nanoparticles for Detection of Low-concentration Hydrogen Gas
低濃度の水素ガスに対して高い検出能力を有するパラジウムナノ粒子の作製方法に関する研究成果を紹介する。圧電体の共振を利用した独自の手法を用いて,基板上に適切に分散されたパラジウムナノ粒子を作製し,低濃度(0.25ppm)の水素ガスを検出することに成功した。
【目次】
1 はじめに
2 パラジウムナノ粒子の体積変化を利用した水素センサ
3 抵抗スペクトロスコピー法を用いた粒子間隔の調整
4 ナノ粒子を使った水素検出実験
5 まとめ
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[連載 革新型蓄電池の開発に向けた取り組み 第4回]
亜鉛空気電池の特徴・課題と対策
Zinc Air Battery-Features, Issues and Solutions
亜鉛空気電池はエネルギー密度・コスト・安全性の面でリチウムイオン電池を凌ぐ可能性を有する蓄電池であるが,実用化に向けて可逆性や耐久性の向上が必要である。本稿では亜鉛極および空気極の反応機構とその解析事例,および特性改善に向けた取り組みを紹介し,その可能性を探る。
【目次】
1 はじめに
2 亜鉛空気電池の特徴と課題
3 亜鉛極の特性改善の取り組み
4 空気極の特性改善の取り組み
5 メカニカル充電式亜鉛空気電池
6 おわりに
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