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バイオミメティクス・エコミメティクス -持続可能な循環型社会へ導く技術革新のヒント-

Biomimetics & Ecomimetics: Towards Innovative Transformative Change for Circular Economy and Sustainable Society

★持続可能な社会の実現の切り札として、世界各国で研究・応用が進む「バイオミメティクス」!
★生物に学ぶ「バイオミメティクス」から,生態系(エコシステム)に学ぶ「エコミメティクス」へ!
★アフターコロナにおけるあらゆる産業・経済活動の在り方について、示唆に富む必読の一書!

商品コード:
T1164
監修:
下村政嗣
編集:
高分子学会バイオミメティクス研究会, NPO法人バイオミメティクス推進協議会
発行日:
2021年1月29日
体裁:
B5判・367頁
ISBNコード:
978-4-7813-1563-8
価格(税込):
72,600
ポイント: 660 Pt
関連カテゴリ:
バイオテクノロジー
地球環境
バイオテクノロジー > バイオマテリアル・バイオミメティクス
地球環境 > 低環境負荷製品・製造プロセス

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キーワード:

バイオミメティクス/バイオミミクリー/生物模倣/エコミメティクス/SDGs/サステナビリティ/持続可能性/循環型社会/リサイクル/再資源化/環境問題/地球温暖化/海洋汚染/農薬/生物多様性/材料設計/プラスチック/高分子/表面工学/生産システム/物流システム/建築/都市設計/インフォマティクス/AI/ビッグデータ/生産性向上/省プロセス/省エネルギー

刊行にあたって

 今,人間が生物と生態系から学ばねばならないものは何なのでしょうか?自然界に働きかけ利用して生き残る“術”を技術とするならば,“生物の技術体系”は,生態系に存在する“炭素を中心とするユビキタス元素(CHOPiNS,iは無機物を総称するinorganicの意味)からなる物質”を用い,“太陽光エネルギーとそれを植物が化学変換した再生可能エネルギー”を使い,“常温常圧における自己組織化プロセスによって分子・原子を積み上げた階層性”を特徴とするモノづくりをし,自分自身を含め“不要となった物質を生態系に戻す”,完全なる炭素循環型システムを構築しています。古くから知られていたバイオミメティクスのアフターコロナにおける意義は,単に生物の構造や機能を模倣して新しい材料やシステムを開発することではなく,分子レベルからマクロな景観にいたる階層的レイヤーにおいて物理・化学の法則・原理がどのように組み合わされ使われているのかを生物と生態系の観察から明らかにすることで,どのようにすれば食糧生産や工業生産などの人間活動が持続可能な循環型社会をもたらし得るのか,という人類存亡の喫緊の課題に答えることにあります。
 生態系の一員である“人間の技術体系”の根本的な健全化を目指すためには,自然は“人間”と“人間ならざるもの”から成り立っていることに改めて思いを馳せる必要があります。これまでの人間中心主義(ヒューマンセントリック)の“技術体系”が,完全なる炭素循環系である地球生態系本来のあり方と矛盾することは,AnthropoceneやPlanetary Boundariesの指摘からも明らかです。ヒューマンセントリックな“人間の技術体系”は,ヒトではなく,人間として生存すること(生産活動,経済活動)そもそもがジレンマの始まりであったことを意味しています。一方で,人間は科学や哲学などの叡智を獲得してきました。弁証法は矛盾からの解放の手段です。本書では,ノンヒューマンセントリックな“人間の技術体系”としてのバイオミメティクスを実現するために,“人間存在のジレンマ”を解決するパラダイム変換を提唱したいと思います。
(本書「はじめに」より抜粋)

著者一覧

下村政嗣   公立千歳科学技術大学
平坂雅男   (公社)高分子学会
今泉雅裕   日本化薬㈱
関谷瑞木   日本ゼオン㈱
阿多誠文   日本ゼオン㈱
内山愉太   名古屋大学大学院
香坂 玲   名古屋大学大学院
森 直樹   京都大学
高梨琢磨   (国研)森林研究・整備機構
中野 亮   (国研)農業・食品産業技術総合研究機構
谷口 守   筑波大学
土原和子   東北学院大学
久保智史   (国研)森林研究・整備機構
針山孝彦   浜松医科大学
石田秀輝   (一社)サステナブル経営推進機構
小林 透   長崎大学
長谷山美紀  北海道大学
小川貴弘   北海道大学
溝口理一郎  北陸先端科学技術大学院大学
古崎晃司   大阪電気通信大学
山内 健   新潟大学
大原昌宏   北海道大学
宮崎真理子  ㈱日立製作所
宮内昭浩   東京医科歯科大学
野村周平   国立科学博物館
松浦啓一   国立科学博物館
森本 元   (公財)山階鳥類研究所
海老原 淳  国立科学博物館
高取千佳   九州大学大学院
齋藤 彰   大阪大学大学院;(国研)理化学研究所
井口 智   ㈱島津製作所
枝廣雅美   ㈱島津製作所
高久康春   NanoSuit㈱
河崎秀陽   浜松医科大学
居城邦治   北海道大学
光野秀文   東京大学
櫻井健志   東京農業大学
弘中満太郎  石川県立大学
西野浩史   北海道大学
吉永直子   京都大学
村田未果   (国研)農業・食品産業技術総合研究機構
魚津吉弘   三菱ケミカル㈱
桑折道済   千葉大学
藤井秀司   大阪工業大学
秋元信一   北海道大学
三友秀之   北海道大学
浦田千尋   国研)産業技術総合研究所
平井悠司   公立千歳科学技術大学
不動寺 浩  (国研)物質・材料研究機構
轟 眞市   (国研)物質・材料研究機構
瀧見知久   ヤマトホールディングス㈱
穂積 篤   (国研)産業技術総合研究所
亀井信一   ㈱三菱総合研究所

目次 +   クリックで目次を表示

【第Ⅰ編 総論】
第1章 人新世とバイオミメティクス
1 はじめに
2 人新世におけるバイオミメティクスへの期待
3 バイオミメティクスからエコミメティクスへ
4 エコミメティクスを担う蟲瞰学

第2章 バイオミメティクスの国際動向・市場動向
1 国際動向
 1.1 米国
 1.2 ドイツ
 1.3 フランス
 1.4 日本
2 市場動向
 2.1 メディカル
 2.2 建築・都市設計
 2.3 農業

第3章 我が国産業界におけるバイオミメティクスの動向:ナノテクノロジービジネス推進協議会バイオミメティクス分科会の活動を中心に
1 はじめに
2 ナノテクノロジーとNBCIの設立
3 バイオミメティクス分科会
4 近年のバイオミメティクスとナノテクノロジー
5 バイオミメティクスの歴史と産業化
6 国際標準化と知的財産
7 まとめ

第4章 バイオミメティクスの国際標準化
1 はじめに
2 バイオミメティクス国際標準化の背景と特徴
3 バイオミメティクスの国際標準化の始まり
4 TC266 Biomimeticsの概要
5 WG3 Biomimetic structural optimizationの問題
6 コミュニケーションを促す試みを実施
7 TC 266 Biomimeticsでの今後の議論の進め方
8 持続可能な開発のための国際標準化
9 社会受容の活動を国際標準化に

第5章 生物多様性とバイオミメティクス
1 はじめに
2 これまでの調査研究概要
3 調査分析方法と結果
4 結論と今後の展望

第6章 農業とバイオミメティクス
1 はじめに
2 物理的防除
 2.1 物理的防除と他の防除法
 2.2 物理的防除とバイオミメティクス
3 超音波による物理的防除
 3.1 ガと超音波
 3.2 栽培施設におけるハスモンヨトウの防除効果
 3.3 露地圃場におけるシロイチモジヨトウの防除効果

第7章 都市とバイオミメティックス
1 はじめに
2 生活習慣病におかされる都市
 2.1 メタボリック症候群(肥満)
 2.2 高血圧
 2.3 骨粗しょう症
 2.4 がん
3 アポトーシス(プログラムされた細胞死)を都市計画に活かす
 3.1 細胞死の2パターン
 3.2 アポトーシスに学ぶコンパクトなまちづくり
 3.3 減築ダイエットの必要性
4 多様性を取り入れる
5 おわりに:進歩的に安定な地域(ESR:Evolutionarily Stable Region)を考える

第8章 森林とバイオミメティクス
1 はじめに
2 松枯れ─森林の病虫害
 2.1 マツを枯らす線虫と媒介する害虫
 2.2 線虫の遺伝子と化学受容体
 2.3 害虫の振動感覚と害虫防除への応用
3 木材とその応用
 3.1 木材の形態的な特性
 3.2 木材の形態模倣材料

第9章 生物学とバイオミメティクス
1 歴史上の生物学のはじまりと,暗黒時代
2 自然の理解の再開
3 環世界という思想の出現
4 歴史の中の人の行動は変遷してきたが,生物としてのヒトは同一の種-哲環世界
5 宗教の違いに見られる日本の文化と哲環世界
6 人新世,COVID-19(新型コロナウイルスに象徴される現代世界の脆弱性)
7 バイオミメティクス-人新世の今,実は暗黒時代なのではないか

第10章 アフターコロナのライフスタイル,テクノロジーに求められるもの
1 持続可能な社会のテクノロジーは誰のものか?
2 心豊かな暮らし方のかたちとは?
 2.1 地球環境の限界
 2.2 資本主義の限界
 2.3 間を埋める暮らし方のかたち
3 コロナパンデミックは壮大な実験だった
4 今求められているテクノロジーのかたちBiomimetics

【第Ⅱ編 バイオミメティクス・インフォマティクス】
第1章 バイオミメティクス・インフォマティクスを支える情報技術

第2章 バイオミメティクス・インフォマティクス:画像情報検索
1 はじめに
2 発想支援型検索
3 バイオミメティクス画像検索基盤
 3.1 SEM画像データベースを俯瞰するインタフェース
 3.2 SEM画像のインベントリ情報の閲覧
 3.3 インベントリ情報による絞込み・キーワード検索
 3.4 SEM画像をクエリとする検索
4 むすび

第3章 発想支援型情報検索を促進するオントロジー強化型シソーラス
1 はじめに
2 オントロジーとは
 2.1 簡単な例
 2.2 概念のis-a階層
3 オントロジー工学の要素技術
 3.1 機能オントロジーと機能分解木
4 発想支援型情報検索
 4.1 オントロジーで強化されたシソーラス(Ontology-Enhanced Thesaurus)
 4.2 OETの支援
 4.3 基盤となる技術
 4.4 OETオントロジーの構造
 4.5 OETに基づくワークベンチ
5 むすび

第4章 バイオミメティクス・インフォマティクス:バイオTRIZ
1 はじめに
2 バイオTRIZ ウエアハウスの機能
 ① 既存技術・材料から問題を抽出
 ② 問題解決のための生物機能を探索
 ③ 探索した生物機能の原理を抽出・一般化
 ④ 材料を創製して最適化を検討
3 おわりに

第5章 バイオミメティクス・インフォマティクスの実際~SEM画像データベースがもたらす異分野連携~
1 経緯
2 SEM画像撮影
3 画像検討会
4 画像検討会の継続による成果
5 未研究の興味深いSEM画像

第6章 バイオミメティクス・インフォマティックスの応用事例~サメ肌を模倣した表面設計~
1 はじめに
2 サメ体表の微細構造に着目したBMD
 2.1 サメ体表の利用
 2.2 サメ体表の微細構造計測
 2.3 BMDによる表面構造設計
3 流体機器の高性能化への展開
 3.1 遠心ブロワ用ディフューザのバイオミメティックデザイン(BMD)
 3.2 バイオミメティックデザインの効果検証
4 おわりに

第7章 バイオミメティック・データベースとしての昆虫インベントリー
1 科研費新学術領域「生物規範工学」でやったこと
2 データベースに格納する生物インベントリー情報
3 画像の類似性を利用する工夫
4 用語の壁を超える工夫
5 結語

第8章 魚類の多様性研究と魚類データベース
1 はじめに
2 自然史博物館における魚類データベース
3 魚類データベースの入力項目
4 画像データベース
5 生物多様性情報データベース
6 生物多様性情報データベースと人類

第9章 バイオミメティクスデータベースとしての鳥類インベントリー
1 はじめに~バイオミメティクスと鳥類学~
2 鳥類とバイオミメティクス
3 鳥類学とは
4 鳥類標本と博物館
5 音声や行動など無形データの蓄積と参照
6 最後に

第10章 植物標本データベース構築・公開の現状と,その活用の可能性
1 博物館を陰で支える厖大な植物コレクション
2 植物標本データベースの現状:どんなデータが利用可能か
3 植物標本データの公開と制約:特に採集地点情報に関して
4 基盤情報を着実に整備し,幅広い活用を目指す

第11章 バイオミメティック・データベースとしての生態系インベントリー:景観生態学の視点

第12章 バイオミメティクス・インフォマティクスを支える観察技術:放射光によるナノ構造分析
1 バイオミメティクスとX線,そして放射光
2 放射光
3 さまざまな生物種と機能・構造の多様性
4 バイオミメティクスへの効用:CT
5 CT以外のX線利用(回折,元素分析など)
6 さらなる展開:生態系と総合システムへ
7 まとめ

第13章 バイオミメティクス・インフォマティクスを支える観察技術:マイクロX線CTシステムによる測定評価技術
1 はじめに
2 X線CTによる観察の原理
 2.1 X線透視撮影
 2.2 拡大投影
 2.3 X線CT
3 観察事例
 3.1 ヨツコブツノゼミ
 3.2 魚類
 3.3 クリメコブズイフシ
 3.4 タールピットと昆虫化石
 3.5 昆虫の琥珀化石
4 3Dプリンタでのモデリング
5 まとめ

第14章 バイオミメティクス・インフォマティクスを支える観察技術:NanoSuit®法による生きたままの生物表面解析
1 はじめに
2 NanoSuitの発見と,超微細構造の観察・解析への応用
3 NanoSuit法を利用したパラフィン切片の光-電子相関顕微鏡法(CLEM)観察法
4 イムノクロマトグラフィへの応用
5 バイオミメティクス・インフォマティクスとNanoSuit法
6 おわりに

第15章 バイオミメティクス・インフォマティクスを支えるナノテクノロジー
1 21世紀の新しいテクノロジー
2 バイオミメティクスにもとづく分子ナノテクノロジー
3 バイオミメティクスを支えるナノファブリケーション
4 ナノ計測から5大材料系バイオミメティクス
5 バイオミメティクス・インフォマティックス

【第Ⅲ編 持続可能な循環型社会を目指すバイオミメティクス】
第1章 蟲瞰学:持続可能な農業を創生するバイオミメティクスにおける農学・生物学(自然史学)・工学連携
1 食料増産における農薬の歴史
2 食料増産における化学肥料の歴史
3 蟲瞰学とは何か?

第2章 生物の世界観:感覚生理とバイオミメティクス~化学受容
1 昆虫の化学感覚器官
2 昆虫の嗅覚受容機構
3 昆虫の嗅覚を活用したセンシング技術の現状
4 バイオミメティクスへの活用に注目すべき嗅覚機能

第3章 生物の世界観:視覚世界のバイオミメティクス
1 はじめに
2 光バイオミメティクスの成功例
3 生物の作り上げる世界の模倣
4 昆虫の環世界にある視覚的エッジ
5 エッジ式光捕虫器
6 おわりに

第4章 生物の世界観:昆虫の振動・音受容とバイオミメティクス
1 はじめに
2 弦音器官の基本構造
3 振動・聴覚の進化
4 振動受容器
 4.1 低周波振動受容器
 4.2 高周波振動受容器
5 聴覚器
 5.1 近距離音受容器
 5.2 遠距離音受容器
6 弦音器官の刺激フィルタリングと増幅
 6.1 周波数フィルタリング
 6.2 感覚細胞の自律運動
7 おわりに

第5章 昆虫がもつ脂肪酸-アミノ酸縮合物の生理的機能と生態学的役割
1 三者間相互作用
2 FACs類縁体と昆虫における生理機能
3 三者間相互作用の発展

第6章 持続型農業の創生に向けて:害虫防除とバイオミメティクス
1 食糧生産と害虫防除の変遷
2 殺虫による害虫防除
3 激増するワールドワイド害虫
4 制御による害虫防除
5 持続型害虫防除に向けて

第7章 持続型農業の創成に向けて:蛾の眼を模倣したモスアイ型反射防止フィルムの多機能性
1 はじめに
2 従来の反射防止フィルムとモスアイ型反射防止フィルム
3 ポーラスアルミナを用いたモスアイ金型とモスアイ型反射防止フィルムの作製技術
4 モスアイ型反射防止フィルムの光学特性
5 モスアイ型反射防止フィルムのその他の特性
6 おわりに

第8章 持続型産業の創成に向けて:光学材料とバイオミメティクス
1 はじめに
2 光の特性と構造色
3 自然界での微細構造に倣う構造色材料
 3.1 微細加工表面の利用
 3.2 螺旋状周期構造の利用
 3.3 薄膜構造の利用
 3.4 多層膜構造の利用
 3.5 スポンジ構造の利用
 3.6 粒子積層構造の利用
4 生物の素材に倣う構造色材料
 4.1 生物の発色におけるメラニンの重要性
 4.2 天然メラニンとポリドーパミン
 4.3 人工メラニン粒子による構造発色
5 おわりに

第9章 持続型工業の創成に向けて:粘着材料とバイオミメティクス
1 はじめに
2 リキッドマーブル
3 自然界のリキッドマーブル
4 粉体状粘着剤の開発
5 おわりに

第10章 持続型工業の創成に向けて:ナノ材料とバイオミメティクス
1 はじめに
2 金のナノ構造と表面プラズモン共鳴
3 閉鎖系(平衡系)と開放系(非平衡系)の自己組織化
4 高分子ゲルを利用した金ナノ粒子自己集合化薄膜の粒子間距離の動的制御
5 高分子ブラシを利用したロッド状金ナノ粒子の自律的な配向固定化と動的な配向制御
6 おわりに

第11章 持続型工業の創成に向けて:表面科学と濡れのバイオミメティクス
1 はじめに
2 動的なバイオミメティクス表面
 2.1 連続構造を利用したバイオミメティクス表面
  2.1.1 連続的なサメの歯列から着想を得た撥液表面
  2.1.2 ハリセンボンの表皮から着想を得た超撥水表面
 2.2 生物表面の動的挙動を模倣したバイオミメティクス表面
  2.2.1 葉脈状構造の利用
  2.2.2 ナメクジ体表の粘液分泌からの着想
  2.2.3 ミミズ体表の模倣
3 最後に

第12章 持続型工業の創成に向けて:表面微細構造と摩擦のバイオミメティクス
1 はじめに
2 微細構造と摩擦力の一般論
3 生物体表の微細構造と摩擦力
4 マダラシミ体表の微細構造と摩擦特性
 4.1 シミの生態
 4.2 マダラシミ体表の微細構造解析
 4.3 マダラシミ体表の摩擦力測定
5 まとめ

第13章 持続型インフラの創成に向けて:構造色を利用した構造体の検査技術
1 はじめに
2 社会インフラの高齢化問題
3 シーズ技術:新材料とモニタリングシステム
4 インフラ構造物への実装化技術の検証
5 歪み可視化シートの耐候性の検証
6 おわりに

第14章 持続型インフラの創成に向けて:アリの道選びを参考にした宅配ルートの計算方法
1 はじめに(アルゴリズムへの応用)
2 アリの道選びの仕組み
 2.1 アリのフェロモンについて
 2.2 フェロモンに引き付けられるアリの性質と,フェロモンの揮発性
 2.3 フェロモンを用いたアリの道選び
3 アルゴリズムの仕組み
 3.1 前提条件
 3.2 計算の流れ
  3.2.1 訪問先の決定手法
  3.2.2 フェロモンの蒸発と追加
  3.2.3 アリの行列のリセット
4 アリの行動を素朴にまねた計算v.s.実用的に改良された計算
5 他のアルゴリズムとの比較
6 最後に

第15章 持続型インフラの創成に向けて:再生可能エネルギーを支えるバイオミメティクス
1 はじめに
2 SLUG(Self-Lubricating Gels)
3 温度応答型SLUG
4 おわりに

第16章 持続型インフラの創成に向けて:インダストリー4.0とバイオミメティクス
1 はじめに
2 第4次産業革命
3 ドイツのインダストリー4.0
4 米国発のIndustrial Internet
5 モノづくりにおけるイノベーション
 5.1 AtomからBit,そしてAtomへ
 5.2 STEMからSTEAMへ
6 バイオミメティクスへの期待

第17章 持続可能な循環型社会を目指す生態系サービスとしてのエコミメティクス
1 はじめに
2 EBPMに求められるEconomicsとEcologyの共通課題
3 EconomicsとEcologyを結ぶTEEB
4 循環型経済とTEEB
5 循環型経済とBiological Transformation
6 バイオミメティクスにおける情報科学の役割
7 BXからEXへ

【コラム】
生物の世界観:協環覚とは
「物理が分かる生物学者」,「生物が分かる物理学者」
日本人の自然観とバイオミメティクス~科学と哲学の根幹~

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