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高分子圧電材料と無機圧電セラミックスの基礎から応用《普及版》

Fundamental Study of Piezoelectric Polymers and Ceramics, and their Application(Popular Edition)

2014年刊「高分子圧電材料と無機圧電セラミックスの基礎から応用」の普及版。
ウェアラブル端末時代の到来により期待が高まる無機・高分子圧電材料の基礎から応用、その歴史を最前線の研究者が解説している。

商品コード:
B1357
監修:
田實佳郎
発行日:
2021年6月3日
体裁:
B5判・237頁
ISBNコード:
978-4-7813-1569-0
価格(税込):
4,730
ポイント: 43 Pt
関連カテゴリ:
新材料・新素材
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)
エレクトロニクス > その他の電子機器・材料
新材料・新素材 > 高分子・プラスチック

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キーワード:

セラミックス/キラル高分子/無機圧電材料/有機圧電材料/強誘電体/薄膜/厚膜/単結晶/ポリ乳酸/ふっ素/PZT/非鉛圧電材料/PVDF/ポリ尿素/PLA/生体材料/スマート材料/エネルギーハーベスティング/環境発電/遮音/タッチパネル/スマートフォン/ウェアラブルエレクトロニクス/センサ/トランスデューサー/モニタリング/ヘルスケア

刊行にあたって

 本書は無機圧電セラミックス、圧電性高分子、そしてそれらの現在進む応用を解説した編から構成されている。原稿をいただいた先生方は現在考えうる最高の執筆陣と言っても過言ではない錚々たる方々である。ある読者の方々は無機圧電セラミックスの研究の基礎から応用と重厚な構成に驚かれると思う。と同時に圧電性高分子の解説がほぼ本書の半分をしめ、応用編ではむしろ多いことに目を見張るのではないだろうか。圧電性高分子は今熱い季節を迎え、モバイル機器がwearable端末へと進化したこのときに、いよいよその透明性、柔軟性という高分子らしさを活かし、主役になりつつある。
 今後の高分子圧電体のさらなる目を見張る発展を望み、次代へつながるその一助に本書がなることを切に願いたい。
「はじめに」より

本書は2014年に『高分子圧電材料と無機圧電セラミックスの基礎から応用』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり、加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

著者一覧


田實佳郎   関西大学
塩嵜 忠   奈良先端科学技術大学院大学
木村雅彦   ㈱村田製作所
永田 肇   東京理科大学
神野伊策   神戸大学
武田博明   東京工業大学
和田智志   山梨大学
深田栄一   (一財)小林理学研究所;(独)理化学研究所
森山信宏   ㈱クレハ
高橋善和   ㈱TI

吉田哲男   帝人㈱
米田哲也   日本バルカー工業㈱
伊達宗宏   (一財)小林理学研究所
安藤正道   ㈱村田製作所
山本 健   関西大学
宝田 隼   東京理科大学
若槻尚斗   筑波大学
竹内敬治   ㈱NTTデータ経営研究所
表 研次   ㈱イデアルスター

執筆者の所属表記は、2014年発行当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

【無機圧電材料の基礎編】
第1章 総論
1 はじめに
2 圧電性と焦電性と強誘電性
3 圧電材料の特質
4 圧電振動の理論
 4.1 力学的関係
 4.2 電気的関係
 4.3 線形圧電方程式
 4.4 境界条件
 4.5 圧電基本式の変形
 4.6 電気機械結合係数

第2章 セラミックス圧電材料
1 はじめに
2 鉛系セラミックス圧電材料
3 非鉛系セラミックス圧電材料
4 セラミックス圧電材料の作製方法
5 まとめ

第3章 無機圧電材料の評価技術
1 はじめに
2 圧電諸定数
3 共振―反共振法
 3.1 電気機械結合係数:k
 3.2 周波数定数:N
 3.3 弾性コンプライアンス:sE,sD
 3.4 圧電定数:dおよびg
 3.5 機械的品質係数:Qm
 3.6 測定上の注意点
4 準静的圧電正効果法(Berlincourt法,d33メータ法)

第4章 圧電セラミックスの薄膜化と圧電特性測定技術
1 はじめに
2 圧電セラミックス材料とその薄膜化技術
 2.1 PZT圧電セラミックスの薄膜化プロセス
 2.2 ゾルゲル法およびスパッタ法によるPZT圧電薄膜形成技術の特徴
 2.3 スパッタ法によるPZT圧電薄膜の形成技術
 2.4 非鉛KNN圧電薄膜のスパッタ成膜
3 圧電薄膜の特性評価技術
 3.1 薄膜材料の圧電特性評価技術
 3.2 ユニモルフカンチレバーによる圧電特性評価
4 まとめ

第5章 厚膜無機圧電材料
1 はじめに
2 印刷法
3 水熱合成法
4 エアロゾルデポジション法
5 テープ成形法
6 低温焼結技術
7 まとめ

第6章 単結晶無機圧電材料
1 はじめに
2 リン酸ガリウム(GaPO4)
3 希土類カルシウムオキソボレート(RCOB)
4 ランガサイト型結晶
5 メリライト型結晶

第7章 ドメインエンジニアリングによる無機圧電材料
1 無機圧電材料の現状
2 PZTセラミックスに存在する組成相境界(MPB)による圧電特性向上機構
3 ドメインエンジニアリングによる圧電特性向上機構
4 ナノドメインエンジニアリングによる高性能非鉛系圧電セラミックスの創生
5 無機圧電材料の夢

【高分子圧電材料の基礎編】
第1章 有機圧電高分子の歴史的変遷
1 はじめに
2 木材セルロースの圧電性
3 コラーゲンの圧電性
4 キラル高分子の圧電性
5 合成極性高分子の圧電性
6 蒸発重合圧電高分子
7 エレクトレット圧電高分子
8 聴覚を司るタンパク質プレスチン
9 圧電応答顕微鏡と生体材料の圧電性
10 生体材料の強誘電性

第2章 強誘電性,poling型高分子の圧電性
1 ポリフッ化ビニリデン系高分子
 1.1 はじめに
 1.2 PVDFピエゾフィルムの特徴
  1.2.1 PVDF圧電・焦電体(発現メカニズム)
  1.2.2 PVDFピエゾフィルムの特徴
 1.3 応用関連
  1.3.1 各種応用例の紹介
  1.3.2 応用に当たっての留意点と設計手法
  1.3.3 新たな応用例(エナジーハーベスティング)
 1.4 おわりに
2 ポリ尿素系高分子
 2.1 はじめに
 2.2 ポリ尿素
 2.3 各種ポリ尿素膜の圧電性と焦電性
 2.4 機能性と応用例
  2.4.1 流体振動検出センサ
  2.4.2 可変フォーカストランスデューサ

第3章 ポリ乳酸
1 ポリ乳酸の圧電性
 1.1 はじめに
 1.2 キラル高分子の特異な物性としての圧電性
  1.2.1 キラル高分子結晶としてのPLLA結晶の圧電性
  1.2.2 結晶性高分子として複雑な高次構造を持つPLLAのマクロな圧電性
 1.3 圧電性の向上を目指した開発研究
  1.3.1 高次構造の改質
  1.3.2 無機物との複合化―延伸操作の実質効果―
 1.4 PLLA繊維の圧電性
  1.4.1 センシング材料としてのPLLA繊維
  1.4.2 繊維型piezoelectric actuator
 1.5 まとめ
2 ポリ乳酸を利用した新型圧電素子
 2.1 序文
  2.1.1 はじめに
  2.1.2 開発コンセプトと目的
 2.2 周辺技術
  2.2.1 PLAポリマーの重合
  2.2.2 ポリ乳酸の圧電特性
  2.2.3 PLA圧電体の変位方向の特徴
  2.2.4 フィルム製造技術
  2.2.5 共押出多層技術
 2.3 技術開発
  2.3.1 技術開発の目的
  2.3.2 積層数と圧電特性の関係
 2.4 総括
  2.4.1 開発の成果
  2.4.2 今後の課題および将来展望

第4章 ふっ素系有機圧電材料の開発と応用
1 はじめに
2 開発品の特徴
 2.1 圧電特性
 2.2 高温特性
 2.3 高温高湿特性
3 使用例
 3.1 応答性制御の例
 3.2 測定事例
4 まとめ
5 今後の展望

【高分子・無機圧電材料の応用技術と今後の展望編】
第1章 圧電効果を往復で使う―弾性のリアルタイム制御・制振と遮音―
1 はじめに
2 圧電反作用
3 弾性を電気的に制御する方法
 3.1 圧電の基本式
4 負性容量について
 4.1 負性容量の安定条件と負性容量を実現させる回路
5 実現例
 5.1 圧電セラミックを用いた振動の遮断
 5.2 圧電性高分子を用いた音響フィルターと遮音
6 可変固さシステム作成上の注意点
7 まとめ

第2章 圧電性ポリ乳酸を利用したフレキシブルデバイス向けタッチパネル
1 はじめに
2 圧電性ポリ乳酸
3 PLLAフィルムによる曲げとねじりの検知
4 タッチパネルの構造と変位センサの追加による問題点
5 PLLAフィルム単層による2変位モード検知
6 曲げねじり検知タッチパネル
7 まとめ

第3章 圧電フィルムの超音波への応用
1 超音波トランスデューサー材料としての特徴
 1.1 音響インピーダンス
 1.2 誘電率
 1.3 誘電損失,力学損失
 1.4 低温特性
 1.5 その他の特徴
2 高分子超音波トランスデューサーの特徴
 2.1 水や生体との音響整合性が高い
 2.2 高周波化が容易
 2.3 広帯域,パルス波の送受信が可能
3 高分子超音波トランスデューサーの基本構造
4 医療用トランスデューサーへの応用
5 工業用トランスデューサーへの応用
6 ハイドロフォン
7 まとめ

第4章 複数の振動を利用する圧電センサ
1 まえがき
2 液体の粘度および密度センサの現状・課題
 2.1 粘度および密度計の現状
 2.2 近年の圧電式液体センサ研究例
 2.3 2つの振動形態を用いる圧電センサ
3 2つの振動形態を利用した粘度密度計測原理
 3.1 矩形型圧電振動子の2つの振動形態
 3.2 探触子面と液体との間に作用する力
 3.3 共振周波数を利用する粘度密度同時計測原理
4 液体センサによる計測実験
 4.1 接線および法線方向振動時の等価質量校正
 4.2 標準溶液による理論および計測結果の比較
 4.3 液体の粘度密度計測

第5章 ヘルスケア・メディカルケアに活用されるエネルギーハーベスティングと圧電エレクトロニクス
1 はじめに
2 エネルギーハーベスティング技術への期待
3 体内・ウェアラブル環境で得られるエネルギー
4 さまざまなエネルギーハーベスティング技術
 4.1 室内光などの弱い環境光でも発電可能で,薄膜・軽量・フレキシブルな太陽電池
 4.2 人間の動作(力学的エネルギー)を利用して発電する技術
 4.3 人間の体温と外部環境との温度差を利用して発電する技術
 4.4 携帯電話などの環境中の電波を収穫する技術
 4.5 体内物質を利用して発電する技術
5 今後の展望

第6章 ベンチャー企業での圧電素子応用技術の動向
1 はじめに
2 圧電素子開発におけるベンチャー企業の役割
3 新規圧電材料の開発
 3.1 高結晶化透明材料(我々は高分子単結晶状膜と命名している)
 3.2 ナノ粒子分散材料
 3.3 大きな伸び変形にも耐える材料
 3.4 不織布+圧電
 3.5 圧電不織布
 3.6 透明ファイバー
4 具体的応用技術の紹介
 4.1 透析患者用シャント音(血流音)モニターシステムへの応用
 4.2 タイヤ内の発電電源への応用
 4.3 ペーパースピーカーへの応用
 4.4 空中超音波の工業分野への応用
5 今後市場展開が期待される応用
 5.1 医療機器の高度化への応用
 5.2 圧力検知可能な3次元タッチパネルへの応用
 5.3 光音響素子への応用
 5.4 キャッシュカードへの応用
 5.5 機能性衣料への応用
6 おわりに

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