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月刊ファインケミカル 2021年8月号

【特集】化粧品開発の最新動向Ⅱ―有用成分と機能性付与―

商品コード:
F2108
発行日:
2021年8月15日
体裁:
B5判
ISSNコード:
0913-6150
価格(税込):
7,700
ポイント: 70 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物 > 月刊ファインケミカル
ファインケミカル > 界面活性剤・溶剤
ファインケミカル > 香粧品素材
新材料・新素材 > 微粒子・ナノマテリアル

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著者一覧

山下裕司 千葉科学大学
関口孝治 日油(株)
内山博雅 大阪医科薬科大学
門田和紀 大阪医科薬科大学
戸塚裕一 大阪医科薬科大学
菅原知宏 東洋紡(株)
岸本憲人 小豆島ヘルシーランド(株)
土井萌子 大東化成工業(株)
岡部伊織 ポーラ化成工業(株)
出口 隆 元住友化学(株)
岩本正和 東京工業大学

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【特集】化粧品開発の最新動向Ⅱ―有用成分と機能性付与―

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界面活性剤自己組織体が創る化粧品製剤
Cosmetic Formulation Based on Surfactant Self-Assembly

 様々な化粧品製剤の品質および機能において界面活性剤は重要な役割を担っている。化粧品の剤型や用途,また近年では安全性や環境への配慮に応じて界面活性剤が使い分けられているが,化粧品を製剤化する上で界面活性剤の溶液挙動は重要なポイントである。本稿では,界面活性剤および自己組織体をレビューし,最近の化粧品の製剤研究動向を紹介する。

【目次】
1.化粧品と界面活性剤
2.製剤化の本質
3.自己組織体の形成理論
4.自己組織体の応用例
4.1 自己組織体の分散系(リポソーム/ベシクル,キュボソーム,ヘキソソーム)
4.2 両連続型の自己組織体
5.おわりに

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化粧品用保湿剤の特徴と両親媒性ポリエーテルの応用
Characteristics of Moisturizer for Cosmetics and Application of Amphiphilic Polyether
 
保湿剤は,乾燥による皮膚トラブルを防止する重要な化粧品基剤である。化粧品用保湿剤としては,ポリオールのような低分子からヒアルロン酸のような生体高分子まで多種多様な構造を有するものが知られている。我々は,感触と機能を両立した新規両親媒性ポリエーテルを設計し,その有用性について明らかにした。

【目次】
1.はじめに
2.化粧品用保湿剤の種類と特徴
2.1 NMF(類似)成分
2.2 ポリオール類
2.3 高分子保湿剤
3.水溶性保湿油WILBRIDEⓇ S-753の特性
3.1 新規水溶性保湿油の分子設計
3.2 WILBRIDEⓇ S-753の保湿効果
3.3 WILBRIDEⓇ S-753の皮膚浸透制御効果
4.非対称分子量分布を有する新規水溶性保湿油
4.1 ACROBUTEⓇ 60MB-63の洗浄製剤における有用性
4.2 保香剤としての応用展開
5.おわりに

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ポリフェノール化合物の化粧品への応用を指向したコンポジット製剤の設計    
Design of Composite Formulation Aimed at an Application to Cosmetics of Polyphenol Compounds
 
 ポリフェノール化合物は,抗酸化作用や抗炎症作用など優れた効能・効果を持つが,非常に低い溶解性を示すため,皮膚への応用は制限される。そこでポリフェノール化合物の皮膚への応用を目指し,酵素処理ステビアと水溶性ポリマーの間で形成されるコンポジットを用いて,ポリフェノール化合物の溶解性改善について試みた。

【目次】
1.はじめに
2.酵素処理ステビア-水溶性ポリマー間でのコンポジット形成によるケルセチンの溶解性改善
3.酵素処理ステビア-PVP間でのコンポジット形成によるクルクミンの溶解性改善とゲル製剤への応用
4.まとめと今後の展望

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マンノシルエリスリトールリピッド-B(MEL-B)の化粧品への応用     
Excellent Properties of Mannosylerythritol Lipid-B(MEL-B)for Cosmetics

 マンノシルエリスリトールリピッド-B(MEL-B)は,酵母Pseudozyma tsukubaensisが生産する糖脂質型バイオサーファクタントである。特性面では,バイオサーファクタントとしての界面活性に加え,優れたラメラ形成能や皮膚保湿作用などの機能性,特徴的な使用感を付与する点が明らかになっており,化粧品への採用が広がっている。本稿では,MEL-Bの化粧品素材としての研究について紹介する。

【目次】
1.はじめに
2.MEL-Bの有用性評価
2.1 MEL-Bのin vitro評価
2.2 MEL-Bのin vivo評価
2.3 MEL-Bの保湿メカニズム評価
3.MEL-Bの使用感に着目したアプローチ
4.おわりに

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オリーブの部位別素材からサスティナブルで高機能な化粧品原料の開発        
Development of Sustainable,High-Performance Cosmetic Ingredients Extracted from
Olive-Tree Derived Matrices
 
 これまで廃棄物や未利用資源となっていた,オリーブの部位別素材(果実の搾り粕,葉,枝,樹皮)には,エイジングケアのための有用な機能性成分が含まれていることを見出してきた。サスティナブルで高機能な化粧品の原料を目指して,オリーブの部位別素材から抽出したエキスの開発におけるこれまでの研究成果をまとめた。

【目次】
1.はじめに
2.表皮の機能におけるオリーブ部位別エキスの有用性評価
2.1 抗酸化作用
2.2 紫外線防御作用
2.3 メラニン産生抑制作用
3.真皮の機能におけるオリーブ部位別エキスの有用性評価
3.1 抗糖化作用
3.2 線維芽細胞賦活作用
3.3 皮膚構造タンパク質分解酵素の阻害作用
4.おわりに

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サクランの皮膚保護作用と化粧品への応用
Function of Sacran as an Artificial Skin Barrier and the Application for Cosmetics
 
スイゼンジノリ(Aphanothece Sacrum)から抽出されるSacran(サクラン)は,構成単糖11種類からなる超高分子量の天然多糖体で,その独特な構成糖に由来するユニークな特徴を有している。今回はスキンケア成分としての有用性やアンチポリューション効果など,サクランのユニークな皮膚保護効果を中心とした化粧品への展開について紹介する。

【目次】
1.背景
2.皮膚の基本的な構造と機能
2.1 表皮の構造
2.2 角層の構造
2.3 皮膚のバリア機能
2.4 角層細胞由来パラメーターの意味
3.サクランの物理化学的性質
3.1 被膜形成能
3.2 乳化能
4.皮膚保護作用の観点から見たサクランゲル状シート(GS)の機能
5.サクランフィルムのアンチポリューション効果
6.アトピー性皮膚炎罹患歴のある健常人の皮膚機能に対するサクラン配合製剤の効果
7.サクランの効果

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抗シワ医薬部外品の現状
The Current State of Quasi Drugs for Anti-Wrinkle 
 
 シワは幅広い世代において改善ニーズの高い肌悩みである。本邦では2016年に初めて「シワ改善」の効能を標榜した医薬部外品の製造販売が承認され,現在では多くの製品が販売されている。本稿では,シワの発生機序と抗シワ有効性評価の国内ガイドラインについて触れた後,主要な抗シワ医薬部外品主剤,さらに抗シワ医薬部外品の開発事例としてNEI-L1Ⓡにおける抗シワ有効性評価ならびに作用機序について論じる。

【目次】
1.シワの発生機序
2.抗シワ有効性評価のガイドライン策定
3.抗シワ部外品の主剤
3.1 レチノール
3.2 ナイアシンアミド
3.3 NEI-L1Ⓡ
4.抗シワ部外品成分の開発事例~NEI-L1Ⓡの場合~
4.1 NEI-L1Ⓡの抗シワ有効性評価
4.2 NEI-L1Ⓡの作用機序
5.おわりに

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[連載]直接過酸化水素合成の理解はどこまで進んだか?

第4回:DFT計算による反応機構の検証
Verification of Reaction Mechanisms by DFT Calculation

 直接H2O2合成反応の機構を立証する手段が乏しい中で,量子力学に基づく理論計算が強力な武器として期待される。しかしながらハード,ソフトの両面から大きな制約があり,モデルの設定と結果の解釈には慎重を要する。本稿では我々独自の表面モデルを用いてDFT計算を行い,前回までに提案した種々の反応機構と合致する結果を得たので紹介する。

【目次】
1.はじめに
2.貴金属の活性化エネルギー特性評価
3.Pd触媒のサイト特性と添加物効果の検証
3.1 H2の解離吸着エネルギー
3.2 O2およびH2O2の吸着エネルギー
3.3 H2O2生成反応におけるエネルギー変化
3.4 ハロゲン化水素の吸着エネルギー
3.5 H2-O2反応へのH2Oの関与
4.貴金属の水素活性化能
4.1 Pd触媒への各種貴金属原子の添加効果
4.2 Au触媒へのPt添加効果
5.おわりに

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[ケミカルプロフィル]

アンスラニル酸(Anthranilic acid)
4-t-ブチルカテコール(4-t-Butyl catechol)
ベンジルアルコール(Benzyl alcohol)

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[ニュースダイジェスト]

・海外編
・国内編

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