カテゴリ

  • 近日発売の新刊情報
  • CMCeBOOK

電波吸収材およびシールド材の開発とその応用《普及版》

Development of Electromagnetic Wave Absorbers and Shielding Materials and Its Application(Popular Edition)

2016年刊「電波吸収材およびシールド材の開発とその応用」の普及版。
様々な電子機器・スマートフォン・大容量通信の普及により悪化する電磁波環境への対策が求められているなか、大容量・高速通信網や電子マネー、RFIDタグによる流通管理、ITS、建築分野など多くの分野で高まり続ける電波吸収・シールド材料を徹底解説!

商品コード:
B1389
監修:
橋本 修
発行日:
2022年10月6日
体裁:
B5判・247頁
ISBNコード:
978-4-7813-1643-7
価格(税込):
4,840
ポイント: 44 Pt
関連カテゴリ:
エレクトロニクス
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)
エレクトロニクス > 半導体・電子材料
新材料・新素材 > 無機・金属材料
新材料・新素材 > 複合材料・ハイブリッド材料

Review

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。

キーワード:

国内外の規格/回折波の解析/抵抗膜/イプシロン型/ダイオード/パッチ配列型/圧延銅箔/液状導電性ポリマー/フレキシブルプリント基板/電磁干渉対策/スマートフォン/カーエレクトロニクス/物流システム/建築

刊行にあたって

 最近の電波利用はスマートフォンや自動車レーダに代表されるように、様々な周波数帯においてますます急増し、それにともないMHz帯からミリ波帯に至る各種の周波数帯において電波を効率良く吸収・シールドし、電波環境を整える必要性も急速に高まっている。その例を思いつくまま挙げても、室内無線LANにおける室内環境,ITSにおける自動料金システム周辺,自動車レーダ周辺や自動車内の搭載電子機器、電子機器の匡体内など、カーエレクトロニクス分野から建築分野などに幅広く及んでいる。

 本書は、そのような時代の背景の中で、電波吸収技術とシールド技術について、その基礎から応用までをまとめたものである。すなわち、第1編では、電波吸収技術とシールド技術について、設計法を中心にその基礎と、国内外の規格について説明した。第2編では、種々の電波吸収材とシールド材の開発事例を、電波吸収技術、シールド技術およびノイズ抑制技術に分類して紹介した。続いて、第3編では、近傍界と遠方界について、種々の測定技術を述べた。最後の第4編では、電波吸収材とシールド材の応用分野について、通信分野、自動車分野、物流分野、建築分野さらには電波暗室など各種分野において具体例を紹介した。

 以上のように、本書は最近の電波吸収技術とシールド技術をまとめたもので、この分野に興味を持たれる方々や、この分野に実際に携わっている方々の役に立てて頂きたいと考えている。(本書「はじめに」より抜粋)

本書は2016年に『電波吸収材およびシールド材の開発とその応用』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり、加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

著者一覧


橋本 修   青山学院大学
山中 稔   ㈱UL Japan
青柳貴洋   東京工業大学
亀井利久   防衛大学校
畠山賢一   兵庫県立大学
大越慎一   東京大学
生井飛鳥   東京大学
北川真也   青山学院大学
鎌田香織   東京工業大学;防衛医科大学校
朴 貞子   東京工業大学
彌田智一   東京工業大学
荻野 哲   ㈱新日本電波吸収体
須賀良介   青山学院大学
船橋真吾   JX金属㈱
西村 剛   出光興産㈱
深津文起   出光興産㈱

小林英宣   トーヨーケム㈱
阿部正和   NECトーキン㈱
齋藤章彦   大同特殊鋼㈱
永澤志保   山形大学
日高貴志夫  山形大学
戸高嘉彦   キーサイト・テクノロジー合同会社
土屋明久   神奈川県産業技術センター
井上 浩   放送大学
田島 宏   タツタ電線㈱
山内志朗   タツタ電線㈱
尾崎清和   タツタ電線㈱
西澤振一郎  青山学院大学
岡野好伸   東京都市大学
川瀬隆治   東急建設㈱
遠藤哲夫   大成建設㈱
吉敷由起子  ㈱構造計画研究所
石塚一男   ㈱リケン環境システム

執筆者の所属表記は、2016年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

【第一編 基礎】
第1章 電波吸収体・電磁波シールドの基礎
1 はじめに
2 電波吸収体の基礎
3 シールドの基礎

第2章 国内外のEMC規制概要
1 はじめに
2 日本のEMC規制概要
3 欧州のEMC規制概要
4 米国のEMC規制概要
5 中国のEMC規制概要
6 韓国のEMC規制概要
7 台湾のEMC規制概要

【第二編 材料開発】
<電波吸収体>
第1章 電波吸収体における回折波の解析
1 電波吸収体と回折波
2 ピラミッド型電波吸収体から発生する回折波
3 回折現象と電波吸収体
4 ピラミッド吸収体からの回折波の電磁界シミュレーションによる検討
5 ピラミッド型電波吸収体からの回折波の数値シミュレーション結果
6 まとめ

第2章 抵抗膜を用いた電波吸収体
1 はじめに
2 伝送線路理論による電波吸収体の設計
3 数値解析による検討
4 自由空間法による測定
5 試作電波吸収体の実験結果
6 実用例
7 おわりに

第3章 いぶし瓦製法によるピラミッド形電波吸収体
1 はじめに
2 製造法
3 電波吸収特性
4 耐熱性(大電力吸収の影響)
5 耐久性
6 吸収体に水分や汚れが付着することによる吸収特性への影響
 6.1 吸収体表面の水膜の影響
 6.2 ピラミッド下部に水が貯まることの影響
 6.3 汚れ付着の影響
7 おわりに

第4章 イプシロン型酸化鉄(ε-Fe2O3)磁性体を用いた高周波ミリ波吸収体の開発
1 はじめに
2 巨大な保磁力を示すイプシロン型酸化鉄の発見
3 イプシロン型酸化鉄の合成と発現メカニズム
4 金属置換型ε-Fe2O3の磁気特性と、ε-Fe2O3および金属置換型ε-Fe2O3の電磁波吸収特性
5 最後に

第5章 ダイオードを用いた電波吸収体
1 はじめに
2 電波吸収/反射切替板
3 電波吸収/透過切替板
4 まとめ

第6章 バイオテンプレートプロセスによる微小金属構造吸収体の開発
1 緒言
2 バイオマテリアルを利用した電磁波吸収材料
3 バイオテンプレートプロセスの電磁波吸収材料作製への応用
 3.1 微小コイルの電磁誘導特性
 3.2 蓮由来の金属マイクロコイルの電磁誘導特性
4 バイオテンプレートプロセスによる金属マイクロコイルの構造制御と電磁波吸収特性
 4.1 スピルリナを用いたバイオテンプレートプロセス
 4.2 作製したマイクロコイルの特性
5 おわりに

第7章 円形パッチ配列電波吸収体
1 はじめに
2 円形パッチ配列吸収体の構造
 2.1 構造
 2.2 パッチの配列周期
 2.3 基板厚
3 動作周波数および帯域幅
 3.1 動作周波数
 3.2 帯域幅
4 試作評価
5 まとめ

<電磁波シールド>
第8章 電磁波シールド材としての圧延銅箔
1 はじめに
2 二種類の銅箔:圧延銅箔と電解銅箔
3 圧延銅箔の電磁波シールド応用例:SnCuPET電磁波シールドフィルム
 3.1 電磁波シールド特性
 3.2 錫めっき
 3.3 編組および金属箔シールドの重量比較
 3.4 SnCuPETとAlPETの屈曲性比較
4 まとめ

第9章 導電性ポリマーを用いた電波吸収体/シールド材
1 はじめに
2 ポリアニリンの特長
3 抵抗被膜型電波吸収体への応用
 3.1 ミリ波帯用3層型電波吸収体
 3.2 設計チャート
4 シールド特性

第10章 フレキシブルプリント基板用電磁波シールドフィルム
1 はじめに
2 フレキシブルプリント基板
 2.1 片面フレキシブルプリント基板
 2.2 両面フレキシブルプリント基板
 2.3 多層フレキシブルプリント基板
 2.4 リジッド・フレックスプリント基板
3 フレキシブルプリント基板のノイズ対策
 3.1 ノイズの影響
 3.2 ノイズ対策の種類
 3.3 電磁波シールドの種類
 3.4 電磁波シールド効果
4 フレキシブルプリント基板用電磁波シールドフィルム
 4.1 使用例と求められる性能
 4.2 電磁波シールド性と接続抵抗値
 4.3 今後のトレンド(高速伝送化対策)
5 おわりに

<ノイズ抑制>
第11章 極薄型ノイズ抑制シート
1 はじめに
2 ノイズ抑制シートの特長と構造
3 ノイズ抑制シートの評価方法
4 ノイズ抑制シートの使用方法
5 ノイズ抑制シートの実用化例
6 むすび

第12章 柔軟性ゴムシートによる電子機器の電磁干渉対策
1 背景
2 不要な電磁結合問題の顕在化および検証実験例
3 主な対策手法
4 柔軟性電磁波吸収ゴムシートの設計手法
5 柔軟性ゴムシートの最適設計
6 まとめ

【第三編 測定】
第1章 電波吸収材料の特性・評価と効果的使用法
1 はじめに
2 インピーダンスアナライザ
3 ネットワークアナライザ
 3.1 空洞共振法
 3.2 マイクロストリップライン法
 3.3 同軸管法
 3.4 自由空間法
4 その他の評価法
5 効果的使用法
 5.1 ノイズ対策材料の必要性
 5.2 電波吸収・抑制材料の適切な選択
6 おわりに

第2章 電波吸収体の測定・分析(遠方界用)
1 垂直・斜入射自由空間法―はじめに
2 アンテナの選択と測定感度改善
3 矩形・円形ホーンアンテナを使用する場合の測定条件
4 誘電体レンズ付きホーンアンテナの場合の測定条件
5 電波吸収体の反射量測定における校正法について
6 時間領域解析とゲーティングの応用
7 反射測定の感度改善のポイント
8 測定結果
9 短焦点誘電体アンテナを使用する上での注意点
10 垂直入射・自由空間Sパラメータ法

第3章 電波吸収体,電波シールドの測定・分析(近方界用)
1 はじめに
2 近傍界における電波吸収体の評価方法
 2.1 電磁界の入出力特性を利用した吸収量評価方法
 2.2 波源の結合特性の変化に着目した吸収量評価方法
 2.3 Q値の低下率から吸収量を評価する方法
 2.4 アンテナの反射特性を利用した吸収量推定法
3 ノイズ抑制シート(Noise suppression sheet:NSS)の評価方法
 3.1 相互減結合率(Intra-decoupling ratio:Rda)
 3.2 内部減結合率(Inter-decoupling ratio:Rde)
 3.3 伝送減衰率(Transmission attenuation power ratio:Rtp)
 3.4 輻射抑制率(Radiation suppression ratio:Rrs)
4 まとめ

第4章 フレキシブル導体シールドにおける伝送特性とシールド特性
1 伝送特性とシールド特性
2 時間領域でインピーダンスを計測
3 伝送特性
4 シールド特性の測定

【第四編 応用】
第1章 モバイル端末向け電磁波シールドフィルムとGND強化材料
1 はじめに
2 電磁波シールドフィルムの構造について
3 電磁波シールドフィルムの種類について
4 電磁波シールドフィルムの特性について
 4.1 シールド効果:モバイル端末の安定動作への貢献
 4.2 クロストークによる電磁波ノイズ低減効果:モバイル端末の小型化への貢献
 4.3 伝送特性:モバイル端末の高性能化への貢献
5 電磁波シールドフィルムを使用した一般的なFPCの工程フローと留意点
 5.1 電磁波シールドフィルムを使用したFPC工程フロー
 5.2 電磁波シールドフィルムを使用する際の留意点
6 GND強化材料について
 6.1 GND強化材料:FGF-500の製品構造および特徴
 6.2 GND強化材料:FGBF-700を使用したFPC構造および特徴
7 電磁波シールドフィルムおよびGND強化材を組み合わせた採用事例のご紹介
 7.1 スマートフォン:Micro USB Portとメイン基板を接続する両面FPCの採用事例-1
8 おわりに

第2章 車載用パワーエレクトロニクスにおけるシールドケーブルの役割
1 はじめに
2 インバータとコモンモードノイズ
3 ノイズ伝播とシールドケーブルの関係
4 シールドケーブルの特性と伝達インピーダンス

第3章 UHF-RFIDシステム用通信エリア制御ゲート
1 はじめに
2 電磁波吸収体の基本原理
3 制御ゲート
 3.1 UHF-RFIDゲートの構成
 3.2 Tag読み取り率
4 Tag認証エリアの解析結果
5 その他制御ゲート実用例
 5.1 電波シールド材料を利用したシールドゲート
6 結論

第4章 周波数選択性を有する鉄筋コンクリート壁
1 はじめに
2 解析結果にもとづく周波数選択型鉄筋コンクリート壁の存在確認
3 周波数選択性能の原理
4 周波数選択型鉄筋コンクリート壁の実測事例との比較
5 まとめ

第5章 建築分野におけるシールド技術
1 建築用電磁シールドの定義と目的
2 建築用電磁シールドの構成
3 建築用電磁シールドに用いられる材料と工法
4 電磁シールド建具の特徴
5 建物における電磁シールドの例

第6章 拡張3Dレイトレース法による電波暗室(ピラミッド型吸収体)解析
1 はじめに
2 レイトレース法
3 ピラミッド型吸収体
 3.1 多層平板近似
 3.2 吸収量の計算結果と多層平板近似法の比較
 3.3 電波吸収体の斜入射の散乱特性
4 拡張レイトレース法
 4.1 吸収体反射量のデータベース化
 4.2 レイトレース法の拡張
5 金属平板と床吸収体モデルの結果
 5.1 受信レベルの比較
 5.2 自由空間損失との偏差
6 暗室モデルの結果
 6.1 受信レベルの比較
 6.2 自由空間損失との偏差
7 まとめ

この商品を買った人はこちらの商品も購入しています。