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高分子微粒子ハンドブック《普及版》

Handbook of Polymer Particles(Popular Edition)

2017年刊「高分子微粒子ハンドブック」の普及版。
高分子微粒子の作製、構造制御・機能化、測定・分析など多岐にわたる研究を詳述し、各項目末には実験条件や素材、器具、測定技術をまとめた「実験項」も掲載した1冊!

※こちらの商品は弊社電子書籍専用販売サイト「CMCeBook」にて電子版(DL版)を販売しております。電子版(DL版)のご注文はコチラ(別サイトに移動します)

商品コード:
B1433
監修:
藤本啓二
発行日:
2024年5月13日
体裁:
B5判・316頁
ISBNコード:
978-4-7813-1769-4
価格(税込):
5,280
ポイント: 48 Pt
関連カテゴリ:
新材料・新素材
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)
新材料・新素材 > 微粒子・ナノマテリアル

Review

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キーワード:

乳化重合/シード重合/コロイド/レオロジー/サイズ分布/異形微粒子/表面グラフト/交互積層化/ハイブリッド化/コアシェル/ゲル/カプセル/リキッドマーブル/ゼータ電位/分散/凝集/塗料/フィルム/粘着剤/接着剤/フィラー/化粧品/DDS

刊行にあたって

 今回、「高分子微粒子ハンドブック」と題する書籍をまとめる機会をいただいた。ハンドブックというのは、いつも傍らにあって頼りになる書物のことを指す。本書には高分子微粒子に関する様々な事柄、物性、作製、構造、機能、応用、そして将来展望などが濃縮されている。微粒子に出会った様々な人が相談できるようなハンドブックを目指した。

 今回、同じ思いを持っている微粒子研究者に、ご自分の専門分野について語っていただいた。カバーしている範囲は、高分子微粒子の作製、高分子微粒子の構造制御・機能化、そして高分子微粒子の測定・分析に及ぶ。高分子微粒子の研究動向の把握だけでなく、体系化された内容を読み通すことで、自分の中にも微粒子の世界が育まれていくことを意図して編集している。このハンドブックのもう一つの狙いは、高分子微粒子という研究分野のさらなる進展とこれから参入しようと考えている研究者をリクルートすることにある。何かを画策しているのではなく、この分野に携わってきた研究者としての素直な気持ちである。高分子材料の中に微粒子という分野があるのを知った方、自らの研究課題として自覚し、これから微粒子研究を始めてみようと思っている方、すでに微粒子研究を始めており自分の専門分野以外の微粒子についても知りたいと思った方、自分の微粒子研究をこれからますます拡大して高機能材料として世の中に出していこうと考えている方、いろんな方に読んでいただければ幸いである。
                             
(「はじめに」より一部抜粋)
本書は2017年に『高分子微粒子ハンドブック』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり、加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

著者一覧


藤本啓二   慶應義塾大学
鈴木 清   福井大学
福井有香   慶應義塾大学
榎本航之   山形大学
菊地守也   山形大学
川口正剛   山形大学
安田昌弘   大阪府立大学
清水秀信   神奈川工科大学
谷口竜王   千葉大学大学院
杉原伸治   福井大学
酒井健一   東京理科大学
酒井秀樹   東京理科大学
高見 拓   理化学研究所
村上義彦   東京農工大学
小関英一   ㈱島津製作所
塚田雄亮   ホソカワミクロン㈱
辻本広行   ホソカワミクロン㈱
福井 寛   福井技術士事務所
神谷秀博   東京農工大学大学院
田中克史   京都工芸繊維大学
中野政身   東北大学

渡部花奈子  東北大学大学院
長尾大輔   東北大学大学院
藤井秀司   大阪工業大学
中村吉伸   大阪工業大学
藪 浩    東北大学
菊池明彦   東京理科大学
小石眞純   東京理科大学
不動寺浩   (国研)物質・材料研究機構
三ツ石方也  東北大学
高宇     東北大学
朱慧娥    東北大学
山本俊介   東北大学
宮下徳治   東北大学
竹岡敬和   名古屋大学
桑折道済   千葉大学
木俣光正   山形大学
松尾亮太郎  スペクトリス㈱
則末智久   京都工芸繊維大学
池田純子   日本ルフト㈱
村田 薫   日本エフイー・アイ㈱
高橋幸生   大阪大学

執筆者の所属表記は、2017年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

【第1編 高分子微粒子とは】
1 はじめに
2 高分子微粒子の特徴
3 微粒子を測定する
4 微粒子をデザインする
 4.1 微粒子で集める
 4.2 微粒子で見る・検出する
 4.3 微粒子で分ける
 4.4 微粒子が立ちなおらせる
 4.5 微粒子で作る
 4.6 微粒子で運ぶ
 4.7 微粒子で形作る
5 高分子微粒子をつくる
 5.1 単量体(モノマー)からつくる
 5.2 ポリマーからつくる
6 高分子微粒子を集める
7 まとめて次へ

【第2編 高分子微粒子の作製】
第1章 合成的手法
1 乳化重合
 1.1 はじめに
 1.2 乳化重合と類似の不均一系でのラジカル重合と,それらの利点
 1.3 様々な不均一系ラジカル重合
 1.4 乳化重合の操作の一例
 1.5 典型的な乳化重合での系の状態の変化
 1.6 粒子直径への仕込み条件の影響の典型的なパターン
 1.7 ソープフリー乳化重合
 1.8 シード乳化重合
 1.9 マイクロエマルション重合
 1.10 乳化重合などの微粒子分散系ラジカル重合の重合速度
実験項:スチレンの乳化重合

2 ミニエマルション重合
 2.1 はじめに
 2.2 炭酸カルシウムハイブリッドナノ粒子の作製
 2.3 蛍光性ハイブリッドナノ粒子の作製
 2.4 まとめ
実験項:炭酸カルシウムハイブリッドナノ粒子の作製

3 分散重合
 3.1 はじめに
 3.2 不均一系重合における分散重合法の特徴と合成指針
 3.3 線状およびブロック共重合体を分散剤として用いた微粒子合成
 3.4 マクロモノマーを用いた微粒子合成
 3.5 分散重合による微粒子核形成機構と微粒子径制御
 3.6 おわりに
実験項:非極性媒体分散重合法によるpoly(MMA-co-AN)微粒子の合成

4 懸濁重合
 4.1 はじめに
 4.2 懸濁重合の重合動力学
 4.3 懸濁重合における粒径制御
 4.4 単分散な高分子微粒子の調整
 4.5 ガラス球充填層と管型反応器を組み合わせた新しい連続懸濁重合
 4.6 ガラス球充填層によって作製されるモノマー液滴径の支配因子
 4.7 管型反応器を用いたエマルションの連続重合
実験項:連続液滴作製および連続管型反応器による高分子微粒子の連続合成

5 沈殿重合
 5.1 はじめに
 5.2 沈殿共重合によるポリアクリルアミド粒子の作製
 5.3 NCPAMとアクリルアミドの沈殿共重合
 5.4 N-イソプロピルアクリルアミドの水中沈殿重合
 5.5 おわりに
実験項:酸不溶性カルボン酸モノマーを含むヒドロゲル粒子の作製

6 高分子微粒子表面からのATRPによるグラフト鎖の導入
 6.1 はじめに
 6.2 リビングラジカル重合による高分子微粒子の表面修飾
 6.3 おわりに
実験項:高分子微粒子表面からのATRPによるグラフト鎖の導入

7 RAFT分散重合
 7.1 はじめに
 7.2 分散重合
 7.3 RAFT分散重合とブロックコポリマーの自己組織化
 7.4 RAFT水系分散重合と種々の自己組織体
 7.5 おわりに
実験項:RAFT水系分散重合によるPMPC-PHPMAブロックコポリマー組織の合成

第2章 コロイド化学的手法
1 機能性界面制御剤(AIM)による乳化
 1.1 はじめに
 1.2 AIM乳化系の特徴
 1.3 シリコーン系両親媒性高分子による乳化
 1.4 ホスホリルコリン類似基を有するジェミニ型両親媒性物質による乳化
 1.5 おわりに

2 一段階乳化による多孔質高分子微粒子の形成
 2.1 はじめに
 2.2 自己乳化現象を利用した「一段階乳化による」多孔質高分子微粒子の形成
 2.3 最後に
実験項:高分子微粒子の作製と物性評価

3 転相温度乳化法により得られるO/W型ナノエマルションモノマー油滴の
重合による高分子微粒子の合成
 3.1 はじめに
 3.2 転相温度乳化によるO/W型ナノエマルションの調製
 3.3 O/W型ナノエマルションモノマー油滴の重合による高分子微粒子の合成
 3.4 おわりに
実験項:PITにより得られるO/W型ナノエマルションモノマー油滴の重合による高分子微粒子の合成

4 ポリマー鎖の会合によって微粒子を作る
 4.1 分子間力によるポリマー鎖の会合
 4.2 疎水性相互作用による微粒子化
 4.3 静電相互作用による微粒子化
 4.4まとめ
実験項:ジスルフィド結合による内部架橋型微粒子の作製

5 ポリ乳酸系両親媒性ポリマーミセル
 5.1 はじめに
 5.2 ラクトソームの粒径制御
 5.3 ラクトソームへの薬剤内包および標識剤の担持によるTheranostics
 5.4 おわりに
実験項:ICG標識ポリ乳酸内包ラクトソームの作製
   低濃度ICG標識ポリL乳酸内包ラクトソーム(2 nmol/mg)

第3章 生分解性高分子PLGA微粒子の調製と医薬・化粧品応用
1 はじめに
2 PLGA ナノ粒子の特徴
3 PLGA ナノ粒子の調製
4 PLGA ナノ粒子の医薬・化粧品への応用
5 おわりに
実験項:水中エマルション溶媒拡散法によるPLGAナノ粒子の調製手順例

【第3編 高分子微粒子の構造制御・機能化】
第4章 分散技術・安定化
1 粒子分散および表面処理の基本
 1.1 粒子の分散
 1.2 表面処理
実験項:酸化チタンへのポリメチルシロキサンの被覆

2 界面設計によるナノ粒子の分散制御
 2.1 はじめに
 2.2 ナノ粒子の分散機構と阻害要因
 2.3 界面構造設計によるナノ粒子分散法の事例
 2.4 ナノ粒子の分散機構の解析法,コロイドプローブAFM法
 2.5 終わりに
実験項:オレイル基を修飾したFe3O4ナノ粒子合成法

3 ナノ粒子分散系におけるレオロジー
─微細間隙における電場・無電場での流動と流体の微細構造
 3.1 はじめに
 3.2 無電場での流動と流体の微細構造
 3.3 直流電場での流動と流体の微細構造
 3.4 まとめ
実験項:微粒子分散系のレオロジー測定

第5章 形状制御
1 コアシェル微粒子の作製と機能化
 1.1 コアシェル微粒子の特徴と作製方法
 1.2 コアシェル微粒子の機能化と応用
 1.3 微小な反応容器(アトリアクター)としてのコアシェル微粒子
 1.4 微粒子ナノインプリントによるナノ表面層の創製
実験項:シード重合によるコアシェル微粒子の開発

2 Yolk/Shell構造粒子
 2.1 はじめに
 2.2 Yolk/Shell構造粒子の合成法
 2.3 可動性コア粒子内包型Yolk/Shell構造粒子
 2.4 おわりに
実験項:ポリマー層の焼成除去を利用した可動性コア内包型Yolk/Shell構造粒子の合成

3 高機能化リキッドマーブル
 3.1 はじめに
 3.2 リキッドマーブル
 3.3 機能性リキッドマーブルの合成
 3.4 おわりに
実験項:光応答性リキッドマーブルの作製

第6章 相分離
1 自己組織化析出法による微粒子の創製と機能化
 1.1 自己組織化析出法
 1.2 ポリマーブレンド微粒子
 1.3 ブロック共重合体微粒子
 1.4 反応を利用したナノ構造の形成
 1.5 ナノ構造を持つ微粒子の機能化
 1.6 まとめ
実験項:自己組織化析出法による微粒子の創製と機能化

第7章 異形化〜ロッド状微粒子の作製〜
1 はじめに
2 ロッド状微粒子
 2.1 無機材料,金属材料からなるロッド状微粒子
 2.2 高分子からなる異形微粒子
 2.3 刺激に応答して形状が変化する微粒子の調製
3 おわりに
実験項:球状微粒子からロッド状微粒子への形状変換方法

第8章 組織化・集積化
1 ハイブリダイゼーションによる微粒子の複合・組織化
 1.1 はじめに
 1.2 微粒子複合・組織化実験

2 コロイド結晶薄膜の形成とその機能発現
 2.1 はじめに
 2.2 コロイド結晶薄膜の成膜
 2.3 構造色が応力で可逆変化する新材料
 2.4 構造材料の歪みの可視化とインフラ検査への応用
 2.5 おわりに
実験項:単分散コロイド粒子懸濁液の合成と調製

3 フッ素系両親媒性高分子を利用した微粒子薄膜の作製と機能
 3.1 はじめに
 3.2 フッ素系両親媒性高分子微粒子薄膜の作製
 3.3 フッ素系両親媒性高分子微粒子薄膜の機能
 3.4 まとめ
実験項:フッ素系両親媒性高分子を利用した微粒子薄膜の作製

4 コロイド系における構造発色
 4.1 はじめに
 4.2 コロイド結晶の構築
実験項:インバースオパールと刺激応答性高分子ゲル微粒子を複合した構造発色性材料

第9章 複合化
1 ポリドーパミンシェルを有する微粒子の作製と機能
 1.1 はじめに
 1.2 PDAの特徴
 1.3 PDAシェルを有する微粒子の作製
 1.4 透明PDA薄膜による表面改質
 1.5 PDA複合粒子を用いた構造色材料
 1.6 おわりに
実験項:PSt粒子をコアとしPDAシェルを有する微粒子の作製

2 ミネラル架橋による微粒子の作製
 2.1 はじめに
 2.2 生体高分子の集積化とミネラル架橋
 2.3 ミネラル架橋部位を利用した物質の担持と放出
 2.4 まとめ
実験項:CaP架橋型DNAゲル微粒子(DNA-CaP2)の作製

【第4編 高分子微粒子の測定・分析】
第10章 微粒子およびその表面を測定する分析法
1 はじめに
2 サンプリング法
3 機器分析装置による粒子表面分析
4 微粒子の流動性
5 おわりに
実験項:SEMおよびTEM観察試料の作成

第11章 微粒子のサイズ・ゼータ電位測定
1 はじめに
2 粒子径測定
 2.1 動的光散乱法(DLS:Dynamic Light Scattering)
 2.2 光子相関法(PCS:Photon Correlation Spectroscopy)
 2.3 3つの粒子径分布(散乱強度,体積,個数)
3 粒子径測定の判断基準と測定時の注意点
 3.1 自己相関関数を確認する
 3.2 典型的な自己相関関数の例
 3.3 DLS測定での注意点
4 ゼータ電位測定
 4.1 微粒子に働く力
 4.2 ゼータ電位と電気的二重層
 4.3 電気泳動
 4.4 電気浸透流の影響
 4.5 ゼータ電位を変化させる要因
 4.6 ゼータ電位測定時の注意点
5 測定事例
 5.1 DLS測定事例〈熱応答性ポリマー〉
 5.2 ゼータ電位評価事例〈無機イオンの吸着〉
6 最後に

第12章 微粒子形状・運動性測定(超音波)
1 はじめに
2 動的超音波散乱法
3 超音波スペクトロスコピー法
4 おわりに
実験項:超音波スペクトロスコピー法のセットアップと解析の流れ

第13章 微粒子の分散凝集状態評価および界面特性評価(NMR)
1 はじめに
2 測定原理
 2.1 緩和時間測定による分散凝集状態の評価及び比表面積の比較
 2.2 緩和時間測定による界面特性評価
3 評価事例
 3.1 カーボンナノチューブの比表面積相対比較~MWCNTの最適な分散条件
 3.2 界面が異なる粒子の添加剤2種の吸着状態~分散剤のスクリーニング
 3.3 分散剤の最適量評価
 3.4 2種以上分散剤の吸脱着挙動評価
4 おわりに

第14章 微粒子の切片・断面観察
1 はじめに
2 FIBとは
3 FIBによる断面加工の特長
4 FIBのための試料準備
5 高分子材料断面に役立つFIBの機能
 5.1 高分解能イメージング機能
 5.2 微細加工機能
6 FIBの化学反応処理
7 FIBによる断面加工プロセス
8 Cryo-FIB加工

第15章 ナノ粒子の粒度分布と内部組織の複合分析
1 はじめに
2 CXDIの原理
3 X線自由電子レーザー施設SACLA
4 SACLAにおける金属ナノ粒子のCXDI実験
5 金属ナノ粒子のナノ組織と粒径の複合分析
6 おわりに

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