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最新フォトレジスト材料開発とプロセス最適化技術《普及版》

Advanced Technologies for Functional Resist Materials and Process Optimization(Popular Edition)

2017年刊「最新フォトレジスト材料開発とプロセス最適化技術」の普及版。
フォトレジスト材料および露光技術の特長を最大限に発揮させるためのレジストプロセス技術の最適化を徹底解説した1冊。

※こちらの商品は電子書籍専用販売サイト「CMCeBook」にて電子版(DL版)を販売しております。電子版(DL版)のご注文はコチラ(別サイトに移動します)

商品コード:
B1438
監修:
河合 晃
発行日:
2024年8月8日
体裁:
B5判・320頁
ISBNコード:
978-4-7813-1774-8
価格(税込):
5,280
ポイント: 48 Pt
関連カテゴリ:
エレクトロニクス
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)
エレクトロニクス > 半導体・電子材料

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キーワード:

フォトレジスト/リソグラフィープロセス/g・i線/KrF/ArF/EUV/半導体微細加工/超集積回路/3次元微細構造/露光/シランカップリング処理/精密制御/平坦化/トップダウン/ボトムアップ/離型/付着/評価・解析/ナノインプリント/ウェアラブル端末

刊行にあたって

 リソグラフィー技術は、1500年頃のルネッサンス時代の銅版エッチングに始まり、世界の産業の基盤技術として長い歴史を築いてきた。20世紀後半の半導体LSI産業の急速な発展においては、技術革新を牽引する役割を担うことで飛躍的な進歩を遂げてきた。また、リソグラフィー技術は、デバイス製造プロセスの最初の工程にあり、常にデバイス設計基準の厳しい要求に応えてきた。その中でも、フォトレジスト技術は、超微細半導体デバイス及び機能的先進デバイスを構築するための基幹技術に位置付けられる。また、近年のIoT (Internet of Things) に向けた個別半導体実装の需要が増える見込みであることから、フォトレジストの品質向上やプロセスの最適化がさらなる課題となっている。実用的な微細なレジストパターン形成は、レジスト材料、露光、プロセス、装置など多くの技術分野の集積によって構築されており、これらのバランス的な運用が必須である。さらには、この分野に携わる技術者は、高分子化学に始まり、精密制御、光学、界面化学など広範囲な技術の習得が求められる。よって、厳しいデバイス製品規格をクリアできる量産技術に完成させるには、これらの個別技術の基礎及びノウハウの習得が必須となる。
 しかしながら、近年、電子産業を担ってきた貴重な人材の多くがリタイアの年代を迎え、フォトレジスト技術の継承が危ぶまれている。最近では、1980~90年代に完成された技術を、最新の学会などで報告するケースも少なからず見られる。長年構築されてきた多くの基盤技術が、若い世代に十分に継承されずに埋没の危機に直面している。よって、フォトレジストに関する基盤技術やノウハウを集約した機能的な書籍への要求が高まっている。
 このような背景から、本書では、フォトレジスト技術に関する幅広い分野をカバーし、実用書としても有意義な内容を構成している。具体的には、フォトレジスト材料、プロセス、精密制御、評価・解析、処理装置、応用展開までを幅広く網羅し、パターン欠陥などの歩留り改善に必須な技術も含まれており、フォトレジスト材料を扱う技術者の一助となるように構成されている。
本書では、フォトレジスト分野における第一人者の方々に執筆いただいている。ご多忙の中、執筆いただき、ここに感謝申し上げる。

長岡技術科学大学
河合 晃

本書は2017年に『最新フォトレジスト材料開発とプロセス最適化技術』として刊行されました。普及版の刊行にあたり、内容は当時のままであり、加筆・訂正などの手は加えておりませんので、ご了承ください。

著者一覧


河合 晃   長岡技術科学大学
佐藤和史   東京応化工業㈱
工藤宏人   関西大学
有光晃二   東京理科大学
古谷昌大   東京理科大学
髙原 茂   千葉大学
青合利明   千葉大学
岡村晴之   大阪府立大学
青木健一   東京理科大学
山口 徹   日本電信電話㈱
藤森 亨   富士フイルム㈱

白井正充   大阪府立大学
堀邊英夫   大阪市立大学
柳 基典   野村マイクロ・サイエンス㈱
太田裕充   野村マイクロ・サイエンス㈱
関口 淳   リソテックジャパン㈱
小島恭子   ㈱日立製作所
新井 進   信州大学
清水雅裕   信州大学
渡邊健夫   兵庫県立大学
佐々木 実  豊田工業大学
宮崎順二   エーエスエムエル・ジャパン㈱

執筆者の所属表記は、2017年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

【第I編 総論】
第1章 リソグラフィープロセス概論
1 はじめに
2 リソグラフィープロセス
3 3層レジストプロセス
4 DFR積層レジストプロセス
5 マルチパターニング技術
6 表面難溶化層プロセス
7 ナノインプリント技術
8 PEB(Post exposure bake)技術
9 CEL(Contrast enhanced lithography)法
10 反射防止膜(BARC)
11 イメージリバーサル技術
12 液浸露光技術
13 超臨界乾燥プロセス
14 シランカップリング処理
15 位相シフトプロセス

第2章 フォトレジスト材料の技術革新の歴史
1 はじめに
2 技術の変遷
3 ゴム系ネガ型レジスト
4 ノボラック-NQDポジ型レジスト
5 化学増幅レジスト―i線ネガ型レジストからKrFネガ型レジスト―
6 KrF化学増幅ポジ型レジスト
7 ArF化学増幅ポジ型レジスト
8 ArF液浸露光用化学増幅レジスト
9 EUVレジスト
10 その他のリソグラフィ用材料
 10.1 EB
 10.2 DSA
 10.3 ナノインプリント
11 まとめ

【第II編 フォトレジスト材料の開発】
第1章 新規レジスト材料の開発
1 はじめに
2 極端紫外線露光装置を用いた次世代レジスト材料
3 分子レジスト材料
4 分子レジスト材料の例
 4.1 カリックスアレーンを基盤とした分子レジスト材料
 4.2 フェノール樹脂タイプ
 4.3 特殊骨格タイプ
 4.4 光酸発生剤(PAG)含有タイプ
 4.5 金属含有ナノパーティクルを用いた高感度化レジスト材料の開発
 4.6 主鎖分解型ハイパーブランチポリアセタール
5 おわりに

第2章 酸・塩基増殖反応を利用した超高感度フォトレジスト材料
1 はじめに
2 酸増殖レジスト
 2.1 酸増殖ポリマーの設計と分解挙動
 2.2 感光特性評価
 2.3 EUVレジストとしての評価
3 塩基増殖レジスト
 3.1 ネガ型レジストへの塩基増殖剤の添加効果
 3.2 塩基増殖ポリマーの設計
4 おわりに

第3章 光増感による高感度開始系の開発
1 はじめに
2 増感反応
3 励起一重項電子移動反応
4 光誘起電子移動反応を用いた高感度酸発生系
5 光電子移動反応を用いた高感度光重合系
6 連結型分子による分子内増感
7 光増感高感度開始系の産業分野での応用

第4章 光酸発生剤とその応用
1 はじめに
2 光酸発生剤の開発
3 光酸発生剤の応用研究
4 おわりに

第5章 デンドリマーを利用したラジカル重合型UV硬化材料
1 はじめに
2 デンドリティック高分子を利用したUV硬化材料の研究背景
3 デンドリマー型UV硬化材料の大量合成
 3.1 “ダブルクリック”反応によるデンドリマー骨格母体の合成~多段階交互付加(AMA)法
 3.2 デンドリマーの末端修飾によるポリエンデンドリマーの合成
4 デンドリマーを用いたUV硬化材料の特性評価
 4.1 エン・チオール光重合
 4.2 ポリアリルデンドリマー系UV硬化材料の特性評価
 4.3 ポリノルボルネンデンドリマー系UV硬化材料の特性評価
 4.4 多成分混合系UV硬化材料
5 おわりに

第6章 自己組織化(DSA)技術の最前線
1 はじめに
2 ブロック共重合体の誘導自己組織化技術
 2.1 ブロック共重合体リソグラフィ
 2.2 グラフォエピタキシ技術
 2.3 化学的エピタキシ技術
3 DSA材料
 3.1 高χブロック共重合体材料
 3.2 中性化層材料
4 終わりに

第7章 EUVレジスト技術の現状と今後の展望
1 はじめに
2 フォトレジスト材料の変遷
3 EUVレジスト材料
 3.1 化学増幅型ポジレジスト
 3.2 化学増幅型ネガレジスト(EUV-NTI(ネガティブトーンイメージング))
 3.3 新規EUVレジスト(非化学増幅型メタルレジスト)
4 おわりに

【第III編 フォトレジスト特性の最適化と周辺技術】
第1章 最適化のための技術概論
1 はじめに
2 感度曲線とコントラスト
3 スピンコート特性
4 表面エネルギーによる付着剥離性の解析
 4.1 分散・極性成分
 4.2 接触角法による分散・極性成分の測定方法
 4.3 拡張係数Sによるレジスト液の広がり評価
 4.4 拡張係数Sによる液中での付着評価

第2章 UVレジストの硬化特性と離型力
1 はじめに
2 UVナノインプリントプロセス
3 UV硬化特性および硬化樹脂の特性評価方法
4 硬化樹脂の構造と機械的特性
5 離型力に及ぼす硬化樹脂の貯蔵弾性率の影響
6 おわりに

第3章 多層レジストプロセス
1 多層レジストプロセスの動向
 1.1 はじめに
 1.2 多層レジストプロセスの必要性
 1.3 3層レジストプロセス
 1.4 Si含有2層レジストプロセス
 1.5 DFR積層レジストプロセス
2 ハーフトーンマスク用の多層レジスト技術(LCD)
 2.1 はじめに
 2.2 実験
  2.2.1 下層レジストと上層レジストの決定
  2.2.2 下層レジストの感度に対するプリベーク温度依存性
  2.2.3 上層レジストの感度のプリベーク温度依存性
  2.2.4 プリベーク温度決定後のレジスト2層塗布
  2.2.5 中間層の検討
 2.3 結果と考察
  2.3.1 各レジストの感度曲線
  2.3.2 下層レジスト,上層レジストの感度曲線
  2.3.3 プリベーク温度決定後の2層レジスト
  2.3.4 中間層の検討
  2.3.5 3層レジストの評価
 2.4 おわりに

第4章 フォトレジストの除去特性(ドライ除去)
1 還元分解を用いたレジスト除去
 1.1 はじめに
 1.2 原子状水素発生装置
 1.3 レジストの熱収縮,レジスト除去速度の水素ガス圧依存性,基板への影響についての実験条件
 1.4 追加ベーク温度,時間に対するレジストの熱収縮率評価結果
 1.5 水素ガス圧力を変化させたときのレジスト除去速度
 1.6 到達基板温度とレジスト除去速度との関係
 1.7 原子状水素照射によるPoly-Si,SiO2,SiN膜のパターン形状への影響
 1.8 おわりに
2 酸化分解を用いたレジスト除去
 2.1 はじめに
 2.2 実験
  2.2.1 湿潤オゾンによるイオン注入レジスト除去
  2.2.2 イオン注入レジストの硬さ評価
 2.3 結果と考察
  2.3.1 湿潤オゾンによるイオン注入レジスト除去
  2.3.2 イオン注入レジストの硬さ
  2.3.3 イオン注入レジストの硬化のメカニズム
 2.4 結論

第5章 フォトレジストの除去特性(湿式除去)
1 はじめに
2 現状の技術
3 湿式によるレジスト除去方法の分類
 3.1 溶解・膨潤による方法
 3.2 酸化・分解による方法
4 湿式によるレジスト除去特性事例
 4.1 概要
 4.2 物性と特徴
 4.3 機構
 4.4 レジスト除去のシミュレーション
 4.5 レジスト除去速度比較
 4.6 金属配線のダメージ比較
 4.7 膜表面残留物比較
5 おわりに

第6章 フォトレジストプロセスに起因した欠陥
1 はじめに
2 レジスト膜の表面硬化層
3 濡れ欠陥(ピンホール)
4 ポッピング
5 環境応力亀裂(クレイズ)
6 乾燥むら

【第IV編 材料解析・評価】
第1章 レジストシミュレーション
1 はじめに
2 VLESの概要
3 VLES法のための評価ツール
4 露光ツール(UVESおよびArFESシステム)
5 現像解析ツール(RDA)
 5.1 測定原理
 5.2 現像速度を利用した感光性樹脂の現像特性の評価
6 リソグラフィーシミュレーションを利用したプロセスの最適化-1
 6.1 シングルシミュレーション
  6.1.1 CD Swing Curve
  6.1.2 Focus-Exposure Matrix
7 リソグラフィーシミュレーションを利用したプロセスの最適化-2
 7.1 ウェハ積層膜の最適化
 7.2 光学結像系の影響の評価
 7.3 OPCの最適化
 7.4 プロセス誤差の影響予測とLERの検討
8 まとめ

第2章 EUVレジストの評価技術
1 EUVリソグラフィとEUVレジスト材料
 1.1 EUVリソグラフィの背景
 1.2 EUVレジスト材料と技術課題
2 EUVレジストの評価技術
 2.1 量産向けEUV露光装置
 2.2 EUVレジストの評価項目
 2.3 EUV光透過率評価
 2.4 EUVレジストからのアウトガス評価
 2.5 EUVレジストの感度・解像度に係わる評価
 2.6 新プロセスを採用したEUVレジストの評価

第3章 フォトポリマーの特性評価
1 はじめに
2 ベース樹脂の設計―部分修飾によるレジスト特性の制御と最適化―
 2.1 ベース樹脂の設計指針
 2.2 tBOC-PVPのtBOC化率とレジストの溶解速度および感度との相関
 2.3 tBOC-PVPのtBOC化率とレジスト解像度との相関
3 溶解抑制剤の設計(その1)―未露光部の溶解抑制によるレジスト高解像度化―
 3.1 溶解抑制剤の設計指針
 3.2 プロセス条件の最適化
 3.3 フェノール系溶解抑制剤の融点と未露光部の溶解速度との関係
 3.4 溶解抑制剤の化学構造と未露光部の溶解速度との関係
 3.5 カルボン酸系溶解抑制剤の分子量とレジストの溶解速度との関係
4 溶解抑制剤の設計(その2)―露光部の溶解促進によるレジスト高解像度化―
 4.1 溶解促進剤の設計指針
 4.2 溶解促進剤のpKaと膜の溶解速度との関係
 4.3 溶解抑制剤の化学構造とレジスト特性との関係
5 酸発生剤の設計―レジスト高感度化―
 5.1 酸発生剤の設計指針
 5.2 レジスト感度の酸発生剤濃度依存性
 5.3 酸発生剤の種類とレジスト感度との相関
6 高感度・高解像度レジストの開発
7 おわりに

第4章 ナノスケール寸法計測(プローブ顕微鏡)
1 はじめに
2 AFMを用いた寸法測定の誤差要因
3 高分子集合体の凝集性と寸法制御
4 LER(line edge roughness)

第5章 付着凝集性解析(DPAT法)による特性評価
1 はじめに
2 DPAT法
3 レジストパターン付着性の熱処理温度依存性
4 レジストパターン付着性のサイズ依存性
5 パターン形状と剥離性
6 溶液中のパターン付着性
7 レジストパターンのヤング率測定

【第V編 応用展開】
第1章 フォトレジストを用いた電気めっき法による微細金属構造の創製
1 諸言
2 各種微細金属構造の創製
 2.1 積層めっきと選択的溶解による微細金属構造の創製
 2.2 電気めっき法による鉛フリーはんだバンプの形成
 2.3 電気めっき法による金属/カーボンナノチューブ複合体パターンの形成
 2.4 内部空間を有する金属立体構造の創製
3 おわりに

第2章 ナノメートル級の半導体用微細加工技術と今後の展開
1 半導体微細加工技術について
2 極端紫外線リソグラフィ技術
3 EUVリソグラフィの現状と今後の展開
 3.1 EUV光源開発
 3.2 EUV用露光装置
 3.3 EUVレジスト
4 まとめと今後の展望

第3章 3次元フォトリソグラフィ
1 背景
2 スプレー成膜
3 スプレー成膜に関係する気流特性
4 露光技術
5 応用デバイス
6 まとめ

【第VI編 レジスト処理装置】
第1章 塗布・現像装置の技術革新
1 はじめに
2 スピン塗布プロセスの実際
 2.1 スピンプログラム
  2.2.1 塗布プロセスの影響
   {1}高速回転時間の影響
   {2}塗布時の湿度の影響
3 HMDS処理
 3.1 HMDSの原理
  3.1.1 HMDS処理効果の確認
4 プリベーク
5 現像技術の概要
 5.1 ディップ現像
 5.2 スプレー現像
 5.3 パドル現像
 5.4 ソフトインパクトパドル現像

第2章 密着強化処理(シランカップリング処理)の最適化技術
1 はじめに
2 HMDSによる表面疎水化処理
3 HMDS処理プロセスの最適化
4 HMDS処理装置
5 HMDS処理によるレジスト密着性と付着性制御
6 おわりに

第3章 露光装置の進展の歴史と技術革新
1 露光装置の歴史
2 ステッパー
3 超解像技術による微細化
4 スキャナー方式の登場と液浸露光による超高NA化
5 最新の液浸露光装置
6 EUVリソグラフィーの開発と最新状況