キーワード:
固体と液体界面/ぬれの表し方/評価/接触角/定式化/低エネルギー表面/有機/高分子/高エネルギー表面/無機/セラミックス/金属/超撥水/超親水技術/応用技術/インクジェットプリンタ/接着/自動車関連/医用材料
著者一覧
1956年3月 東京都立大学(現・首都大学東京) 理学部 化学科卒業
1958年3月 東京都立大学 大学院理学研究科 化学専攻 修士課程修了
1961年3月 東京都立大学 大学院理学研究科 化学専攻 博士課程修了(理学博士)
同年4月 ㈱日立製作所 入社
中央研究所 第1部主任研究員,第1部長,主管研究員,参事を歴任
1985年2月 日立化成工業㈱ 転属
電子部品開発部長,参与を歴任
1989年4月 東京家政学院大学 家政学部 教授,家政学部長
1998年4月 文化女子大学 服装学部 教授
2009年4月 文化女子大学 名誉教授
執筆者の所属表記は、2011年当時のものを使用しております。
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1 ぬれは固体と液体の界面現象
2 物質の構成
3 粒子間の相互作用
3.1 相互作用の3つの型
3.2 酸・塩基相互作用
4 表面・界面張力
4.1 表面・界面張力とは
4.2 粒子間相互作用と表面・界面張力
4.2.1 分散力成文と他の成分の和としての表面張力
4.2.2 界面を形成している2つの物質の分散力成分によって界面張力を考える
5 表面・界面張力の評価法
5.1 表面張力
5.1.1 普通液体の表面張力
5.1.2 表面張力の時間的変化
5.1.3 溶融金属(高温における融体)の表面張力
5.1.4 固体の表面張力
5.2 液体と液体の界面張力
5.2.1 Antonoffの法則
5.2.2 毛管上昇法
5.2.3 液滴法
5.2.4 界面波法
5.2.5 スピニングドロップ法
6 界面活性剤とカップリング剤
6.1 界面活性剤
6.1.1 界面活性剤分子の構造
6.1.2 いろいろな界面活性剤
6.1.3 界面活性剤の機能
6.2 カップリング剤
6.2.1 シラン系カップリング剤
6.2.2 その他のカップリング剤
第2章 固体と液体界面を考えそして調べる
1 ぬれと固体・液体界面
2 固体と液体界面吸着
2.1 ぬれと固・液界面吸着
2.2 固・液界面吸着の基本的事項
2.3 吸着等温線
2.4 固・液界面吸着の実際
2.4.1 固体表面の性質
2.4.2 溶媒の種類と吸着
2.4.3 温度と吸着
3 界面吸着の評価
3.1 吸着の熱力学
3.2 吸着量の測定
3.2.1 固体表面の吸着量の直接測定
3.2.2 吸着前後の溶液中の温度変化から求める方法
3.2.3 間接的な方法
4 固体・液体界面を調べる
4.1 赤外分光法の応用
4.2 高感度ラマン分光法
4.3 非線形分光法
4.4 表面力測定の応用
4.5 スラブ光導波路分光法
4.6 その他
第3章 ぬれの表し方と評価
1 湿潤張力と接触角
1.1 ぬれの基本的な尺度
1.1.1 ぬれの3つの型
1.1.2 前進接触角と後退接触角
1.1.3 接触角の経時変化
1.1.4 接触角と温度
1.2 固体表面の性質と接触角
1.2.1 表面粗さと接触角
1.2.2 表面組成の均一・不均一性と接触角
1.2.3 酸・塩基特性と接触角
1.2.4 表面(高分子)の結晶性と接触角
1.2.5 表面の帯電と接触角
2 いろいろなぬれの表し方
2.1 液体中における液滴の接触角
2.2 ぬれ拡がり性
2.3 臨界表面張力とぬれ張力
2.3.1 臨界表面張力
2.3.2 ぬれ張力 JIS K 6768-1955
2.4 液滴の転落現象
2.5 液体の浸透性
2.5.1 単一毛細管への浸透
2.5.2 布に対する浸透力試験
2.6 湿潤熱
第4章 評価法の実際と接触角の定式化
1 代表的な測定法
1.1 固体の状態に対応した測定法
1.2 静滴法
1.2.1 測定法の基本
1.2.2 測定条件
1.3 ウィルフェルミ法(Wilhelmy)
1.3.1 測定原理
1.3.2 市販装置による測定
1.3.3 粉体試料の接触角の測定
2 接触角の定式化
2.1 Dossの式
2.2 Goodの式
2.3 Fowkesの式
2.4 玉井の式
2.5 Wuの式
2.6 その他の式
第5章 ぬれの調節技術―基本ルートと実際―
1 調節技術の基本ルート
1.1 粒子間相互作用とぬれの調節
1.1.1 粒子間相互作用
1.1.2 ぬれとの関連
1.2 表面粗さによるぬれ特性の促進
1.2.1 Wenzelの原理
1.2.2 フラクタル概念の利用
1.2.3 粗化表面の作製と接触角
2 調節技術の実際
2.1 液の改質による親液化
2.1.1 液体の表面張力を固体の臨界表面張力以下にする
2.1.2 液体に界面活性剤などを添加することによる親液化と疎液化
2.2 表面の改質による親液化と疎液化
2.2.1 高分子材料
2.2.2 セラミックスと金属材料
3 界面活性剤の利用
3.1 ぬれ効果の評価
3.2 非イオン系界面活性剤
3.3 イオン系界面活性剤
第6章 低エネルギー表面(有機・高分子)のぬれ
1 有機・高分子の臨界表面張力
2 高分子共重合体と有機単分子膜のcosθと液体表面張力
3 表面改質高分子のぬれ特性
3.1 フッ素系高分子のプラズマ処理による親水化について
3.2 ポリプロピレン(PP)とポリエチレンテレフタレート(PET)の空気中におけるコロナ放電処理による親水化について
3.3 硫酸クロム酸処理によるポリオレフィンの親水化
3.4 ポリエチレン表面に―SH基を作り,さらに薬品処理してさまざまな官能基を生成させ,いろいろな臨界表面張力γCの表面にする
3.5 ポリエチレン表面にグロー放電処理を利用してpoly(ethylene oxide)-poly(propylene)-poly(ethylene oxide)(PEO-PPO-PEO)を固定化して親水化する
3.6 ポリスチレンの硫酸処理による親水化
3.7 ゴムの塩素化処理による親水化
3.8 ポリビニルアルコールのフッ素化による疎水化
3.9 低密度ポリエチレンのCF4プラズマによる疎水化
3.10 ポリエチレンのフッ素蒸気による疎水化
3.11 レーザーとCF4ガスを利用した表面の部分的な疎水化
3.12 エポキシ樹脂の含フッ素脂肪酸による疎水化
3.13 CF4プラズマによる疎水化
4 有機・高分子材料の接触角データ
5 溶融ポリマーによる金属のぬれ
第7章 高エネルギー表面(無機,セラミックス,金属)のぬれ
1 単体である炭素,シリコン,硫黄のぬれ
1.1 炭素のぬれ
1.1.1 黒鉛
1.1.2 カーボンブラック
1.1.3 石炭
1.1.4 ガラス状カーボン(Glassy Carbon:GC)
1.1.5 カーボンナノチューブ
1.2 シリコン
1.2.1 シリコン表面
1.2.2 ぬれのデータ
1.3 硫黄
2 粉体・セラミックスのぬれ
2.1 極性とぬれ
2.2 液体の付着エネルギー
2.3 粉体特性とぬれ
2.3.1 粒径とぬれ
2.3.2 表面化学構造とぬれ
2.3.3 接している2液体に対するぬれ
2.3.4 セラミックスのいろいろな液体に対する湿潤熱のデータ
2.4 溶融金属によるセラミックスのぬれ
2.4.1 一般論
2.4.2 アルミナAl2O3
2.4.3 シリカSiO2
2.4.4 ジルコニアZrO2
2.4.5 炭化ケイ素SiC
2.4.6 窒化ケイ素Si3N4
2.4.7 炭素材料
2.4.8 添加剤の効果
2.4.9 酸化物系セラミックスのぬれの機構
2.4.10 炭化物,窒化物セラミックスのぬれのデータ
2.5 ガラス
2.5.1 内部と表面の構造
2.5.2 接触角
2.5.3 臨界表面張力
2.5.4 汚染防止の技術
2.6 金属
2.6.1 巨視的な表面構造とぬれ
2.6.2 金属膜のぬれ
2.6.3 金属のぬれに関する種々な現象
2.6.4 疎水化
2.7 溶融金属による金属のぬれ
2.7.1 ぬれに影響する要因
2.7.2 Fe/溶融金属
2.7.3 Cu/溶融金属
2.7.4 W,Re,Mo/溶融金属
2.7.5 Ge,Si,GaAsなどの半導体/溶融金属
2.7.6 総合的なデータ
2.8 自己疎液現象
第8章 超撥水・超親水技術
1 超撥水性と超親水性
2 撥水材料
2.1 有機材料
2.2 無機材料
3 表面粗さ
4 超撥水性の発現
4.1 透明超撥水性表面
4.2 フラクタル構造
4.3 ドライプロセスによる方法
4.4 吸着膜形成による方法
4.5 複合めっきによる方法
5 超親水性の発現
第9章 ぬれが重要な要素機構となる技術
1 接着・接合技術とぬれ
1.1 接着力向上の要素
1.2 表面における結合とぬれ特性
2 防曇性とぬれ
2.1 防曇性付与の必要性
2.2 防曇性付与の基本的方法
2.3 具体的方法
2.4 種々な例
2.4.1 ポリオレフィン
2.4.2 アクリル系樹脂
2.4.3 ポリカーボネート
2.4.4 塩化ビニル
2.4.5 ガラス表面
3 微粒子分散とぬれ
3.1 液中への分散とぬれ
3.2 分散剤とぬれ
3.2.1 極性粉体の水への分散
3.2.2 極性粉体の溶剤への分散
3.2.3 非極性粉体の分散
3.3 ぬれが大きな効果を持つ分散の例
4 洗浄とぬれ
4.1 汚れの除去とぬれ
4.2 洗浄後に表面に残っている水あるいは油の溶剤による置換
5 含浸
5.1 含浸に関係する毛細管浸透
5.1.1 Poiseuilleの式について
5.1.2 Washburnの式について
5.1.3 Darcy則について
5.1.4 Kozeny‐Carmanの式について
5.1.5 Carman定数について
5.2 含浸の具体例
5.2.1 真空含浸
5.2.2 ボイドの生成と消滅
5.2.3 高圧コンデンサ
第10章 いろいろな応用技術
1 印刷適性
1.1 印刷機とインキについて
1.2 版におけるぬれの問題について
1.3 ブランケットにおけるインキと水のふるまいについて
1.4 水を使わない印刷について
1.5 グラビア・フレキソインキにおけるぬれの問題について
2 インクジェットプリンタ
2.1 インク供給系の材料のぬれについて
2.2 記録媒体とぬれについて
2.3 ノズルフェイスのぬれについて
3 接着
3.1 接着に関係する材料とその表面について
3.2 接着剤について
3.3 表面処理と接着性
4 接合
4.1 ろう接のプロセスについて
4.2 ろう接における接合機構について
4.3 溶融金属のぬれについて
4.4 軟ろう(はんだ)について
4.5 アルミニウムのろう接について
4.6 硬ろうについて
4.7 フラックスについて
5 撥水・撥油剤
5.1 撥水・撥油剤として用いられるフッ素系材料の種類について
5.2 処理の方法について
5.3 材料のぬれに関するデータについて
5.4 市販されている材料について
6 光触媒を利用したぬれ制御
6.1 酸化チタンに光照射することによるぬれの変化について
6.2 親水化の機構について
6.3 他の親水化材料
6.4 疎水化について
7 自動車関連
7.1 ノーワックス塗装のためのフッ素樹脂塗料について
7.2 車体の外板における塗膜の構成について
7.3 塗膜の性能について
7.4 撥水ウインドガラスの開発について
7.5 撥水ガラスの作り方について
7.6 特性について
8 医用材料
8.1 生体適合性および生体との相互作用について
8.2 水中における接着について
8.3 生体成分の付着しにくい表面について
8.4 表面の含水率が高く,しかも材料強度も高い人工材料を創る方法について
8.5 潤滑性の表面を作るには
8.6 生体組織が接着する表面を作ること
9 粉末冶金
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