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マルチマテリアルの異種材料接着・接合技術

Dissimilar Materials Bonding and Joining Technology for Multi-Materials Fabrication

★自動車や車両の車体軽量化のためのマルチマテリアル化!
★接着法、射出成形、高エネルギービーム接合、摩擦攪拌接合、超音波接合、溶融接合、ろう接合、標準化などの技術を網羅!
★材質、板厚、形状、接合部への要求性能、車体の組立位置などにより、選択される最適な接合プロセスを解明!
★Fe/樹脂・CFRP、Al/樹脂・CFRP、Fe/Al、Al/Ti、Cu/Al、ゴム/金属、樹脂/金属などの異材接合を詳述!

商品コード:
T1096
監修:
中田一博
発行日:
2018年11月22日
体裁:
B5判・349頁
ISBNコード:
978-4-7813-1356-6
価格(税込):
94,600
ポイント: 860 Pt
関連カテゴリ:
新材料・新素材
新材料・新素材 > 無機・金属材料
新材料・新素材 > 製造・加工プロセス

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キーワード:

マルチマテリアル/異材接合/接着法/CeNF/射出成形/レーザ接合/金属・プラスチック直接接合/電子ビーム溶接/摩擦攪拌接合/超音波接合/CFRP/異材FSW接合/自動車/宇宙航空機/溶融溶接/ろう接合/レーザろう付/マグネシウム合金/ロータス型ポーラス金属/国際標準化/耐久性評価

刊行にあたって

 近年、「マルチマテリアル」という言葉が製造産業において注目されている。これは異なる性質を有する材料を適材適所で組合せて、最大の材料パフォーマンスを得ようとする考え方、あるいは設計思想である。
 しかし、この「マルチマテリアル」を実現するためには、接合が困難な鉄とアルミニウム合金のような金属材料同士の異材接合のみならず、最近では、まったく材料構造が異なる金属と樹脂、あるいは金属とCFRPとの接合までもが要求されてきている。すなわち文字どおりの異種材料接合技術が必要とされてきているのである。
 本書は、異種材料接合技術の接合メカニズムや評価法の基礎から、接合継手の作製方法の実際や継手特性に関して、最新のデータに基づいて、特に関心の高い金属/樹脂・CFRPの組合せを中心に、金属材料/高分子材料/セラミクス材料に関して、幅広い異種材料接合技術を、学術界ならびに産業界の専門家が、分かりやすく解説したものである。
 異種材料接合技術を包括的に理解し、また実用技術として使いこなすための知識を得るための最適の一冊であり、材料技術開発、生産技術開発、あるいは構造設計技術に係わる研究者やエンジニアの方々などにご活用頂ければ、著者一同の喜びとするところである。
(本書「はじめに」より抜粋)

著者一覧


中田一博   大阪大学
山根 健   山根健オフィス
井上雅博   群馬大学
立野昌義   工学院大学
若林一民   エーピーエス リサーチ
塩山 務   ラバーコンサルオフィス ザルツ;高分子学会フェロー
鈴木靖昭   鈴木接着技術研究所
平瀬龍二   兵庫県立工業技術センター
長谷朝博   兵庫県立工業技術センター
板橋雅巳   大成プラス㈱
大串 亮   メック㈱
三瓶和久   ㈱タマリ工業
早川伸哉   名古屋工業大学
日野 実   広島工業大学
水戸岡 豊  岡山県工業技術センター

前田知宏   輝創㈱
花井正博   多田電機㈱
永塚公彬   永塚工業㈱
福田拓也   川崎重工業㈱
平野 聡   ㈱日立製作所
榎本正敏   ㈱WISE企画
永塚公彬   永塚工業㈱
佐伯修平   電元社トーア㈱
北本 和   電元社トーア㈱
岩本善昭   電元社トーア㈱
廣瀬明夫   大阪大学
瀬知啓久   鹿児島県工業技術センター
松 康太郎  東京ブレイズ㈱
宮下幸雄   長岡技術科学大学
堀内 伸   (国研)産業技術総合研究所

目次 +   クリックで目次を表示

【総論編】
第1章 総論
1 マルチマテリアル化に必要な異種材料接合技術
 1.1 異種材料接合技術の現状
 1.2 マルチマテリアル化に必要な接合プロセスのマルチ化
 1.3 異材接合への接合プロセスの適用性
 1.4 異材接合の接合性の難易度
 1.5 異材接合継手の課題
2 マルチマテリアル車体と異種材接合技術の動向
 2.1 はじめに
 2.2 今日の自動車を取り巻く環境と開発の方向性
 2.3 電気自動車の開発
 2.4 BMWの目指すクルマづくり
 2.5 軽量化を実現する新材料
 2.6 異種材料の接合
3 接着・接合技術のための化学結合論
 3.1 はじめに
 3.2 化学結合とは何か
 3.3 2つの分子間に発生する化学的相互作用
 3.4 化学的相互作用を解析するための古典モデル
 3.5 分子軌道論に基づく界面結合形成の解析
 3.6 接着界面近傍の構造
 3.7 おわりに
4 異種材料接合界面の力学
 4.1 はじめに
 4.2 異種材料接合界面端近傍における力学的問題点
 4.3 セラミックス/金属接合体の引張り強度と破壊様式
 4.4 おわりに

【技術開発編】
第2章 接着法
1 マルチマテリアル化対応の異材接着技術
 1.1 まえがき
 1.2 被着材の性質を知る
 1.3 被着材の表面処理
 1.4 異種材料の接着事例
 1.5 接着剤を使用しない金属と樹脂の接合
 1.6 あとがき
2 ゴムと金属の直接接着技術
 2.1 はじめに
 2.2 ゴム固有の問題
 2.3 直接加硫接着技術
 2.4 今後の技術開発について
3 複合材料の接合
 3.1 複合材料の接合法とその特徴
 3.2 機械的接合法
 3.3 接着接合法
 3.4 エッチングまたはレーザー処理後の被接合材に樹脂(CFRTP・GFRTP)射出成形または融着による接着力発現と耐久性向上のメカニズム
 3.5 樹脂(CFRP・GFRP)どうしの融着による接合の場合の接着強度発現の原理
 3.6 CFRP用接着剤の種類および特徴
 3.7 CFRPの各種接着・接合法
 3.8 プリプレグを用いた成形法における接着接合法
 3.9 その他の複合材料接合法
4 セルロースナノファイバーとゴムとの界面接着による補強効果の改善
 4.1 はじめに
 4.2 CNFの化学修飾手法の確立
 4.3 化学修飾CNFとゴムとの複合および補強効果の評価
 4.4 おわりに

第3章 射出成形
1 射出成形による異種材料接合技術およびその応用技術
 1.1 はじめに
 1.2 マルチマテリアル
 1.3 NMTとは
 1.4 NMT応用技術 NAT(異種材料接着接合技術)
 1.5 おわりに
2 金属粗化エッチングによる樹脂・金属接合技術「アマルファ」
 2.1 はじめに
 2.2 アマルファ処理について
 2.3 各種金属の粗化形状
 2.4 インサート射出成形による接合強度測定サンプルの作成
 2.5 市場商品への採用例
 2.6 今後の展開

第4章 高エネルギービーム接合
1 レーザ技術を用いたCFRP・金属の接合技術と今後の課題
 1.1 はじめに
 1.2 自動車の軽量化と材料の変遷
 1.3 自動車構成材料のマルチマテリアル化と異材接合
 1.4 樹脂材料のレーザ溶着技術
 1.5 樹脂と金属のレーザ溶着技術
 1.6 CFRPと金属材料の接合
 1.7 今後の課題と展望
2 金属と樹脂のレーザ接合における接合面微細構造と接合強度
 2.1 はじめに
 2.2 レーザ接合の原理
 2.3 アルミニウムとアクリルの接合
 2.4 樹脂の流入深さと接合強度の関係
 2.5 微細孔の面積割合と接合強度の関係
 2.6 おわりに
3 インサート材を用いた異種材料のレーザ接合のための金属表面処理
 3.1 はじめに
 3.2 接着に適した金属表面の改質
 3.3 熱可塑性エラストマーをインサートしたアルミニウム-プラスチックレーザ接合
 3.4 接着性に優れたアルミニウム合金へのダブル陽極酸化処理
 3.5 おわりに
4 熱可塑性エラストマーからなるインサート材を用いた異種材料のレーザ接合技術
 4.1 はじめに
 4.2 インサート材を用いたレーザ接合
 4.3 現在の取り組み
 4.4 今後の展開
 4.5 おわりに
5 ポジティブアンカー効果による金属とプラスチックの直接接合
 5.1 はじめに
 5.2 金属-プラスチック直接接合技術の概要
 5.3 ポジティブアンカー効果による金属とプラスチックの接合
 5.4 PMS処理
 5.5 金属とプラスチックの接合
 5.6 おわりに
6 電子ビーム溶接による銅とアルミニウム等の異種金属接合
 6.1 はじめに
 6.2 電子ビーム溶接法について
 6.3 異種金属材料の溶接事例
 6.4 電子ビーム加工機について
 6.5 現状の課題と今後の展望について

第5章 摩擦攪拌接合
1 摩擦攪拌接合による異種材料接合の展望
 1.1 状態図から見た金属材料同士の異材接合の可能性評価
 1.2 異材接合が可能となる接合界面構造
 1.3 摩擦攪拌接合(FSW)法
 1.4 FSWによる異材接合継手形成例
 1.5 摩擦攪拌点接合FSSWによる異材接合
2 摩擦重ね接合法による金属と樹脂・CFRPの接合
 2.1 はじめに
 2.2 摩擦重ね接合
 2.3 金属/樹脂の接合
 2.4 金属/CFRTPの接合
 2.5 金属への表面処理が接合特性に及ぼす影響
 2.6 種々のCFRPの接合
 2.7 ロボットFLJによる金属/CFRTPの接合
 2.8 まとめ
3 摩擦攪拌点接合―鋼FSJロボットシステム―
 3.1 はじめに
 3.2 FSJロボットシステムについて
 3.3 超高張力鋼板への適用
 3.4 あとがき
4 摩擦攪拌による接合技術
 4.1 はじめに
 4.2 FSWの特徴
 4.3 FSWの金属組織の特徴
 4.4 FSW中の負荷と材料の拘束
 4.5 FSWツール
 4.6 特殊なFSW技術
 4.7 おわりに
5 AlとTiの摩擦撹拌接合
 5.1 緒言
 5.2 アルミニウム合金と純チタンの摩擦撹拌接合
 5.3 結言

第6章 溶融溶接・ろう接合
1 シリーズ抵抗スポット溶接による金属とCFRPの接合
 1.1 はじめに
 1.2 シリーズ抵抗スポット溶接を用いた金属/樹脂・CFRPの接合
 1.3 実験方法
 1.4 実験結果および考察
 1.5 コアキシャルシリーズRSW
 1.6 まとめ
2 酸化銀ペーストを用いた金属及びセラミックの接合
 2.1 はじめに
 2.2 酸化銀ペーストを用いた接合技術
 2.3 酸化銀ペーストを用いた金属の接合
 2.4 酸化銀ペーストを用いたセラミックスの接合
 2.5 おわりに
3 レーザろう付による金属とセラミックス・ダイヤモンドの接合
 3.1 はじめに
 3.2 接合方法と装置の特徴
 3.3 代表的な接合事例
 3.4 温度制御の精密化
 3.5 まとめ
4 マグネシウム合金とアルミニウム合金の異材接合
 4.1 はじめに
 4.2 マグネシウム合金とアルミニウム合金の異材接合の動向
 4.3 マグネシウム合金とアルミニウム合金の異材接合における金属間化合物の生成
 4.4 マグネシウム合金とアルミニウム合金のレーザ異材接合
 4.5 まとめ
5 ロータス型ポーラス金属の接合
 5.1 一般的なポーラス金属の溶接・接合
 5.2 ロータス型ポーラス金属の溶接・接合
 5.3 おわりに

第7章 標準化と評価
1 異種材接合評価法の国際標準化
 1.1 緒言
 1.2 樹脂-金属異種接合体界面特性評価方法の国際標準化―ISO19095
 1.3 マルチマテリアル化の進展に向けた異種材接合特性評価法の標準化整備
 1.4 まとめ
2 異種材料接合部の耐久性評価と寿命予測法
 2.1 接着接合部の劣化の要因ならびに加速試験と加速係数
 2.2 アレニウス式(温度条件)による劣化,耐久性加速試験および寿命推定法
 2.3 アイリングの式による応力,湿度などのストレス負荷条件下の耐久性加速試験および寿命推定法
 2.4 ジューコフの式を用いた応力下の継手の寿命推定法