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合成生物工学の隆起《普及版》 ―有用物質の新たな生産法構築をめざして―

Development of Synthetic Bioengineering -For Construction of Novel Production Technologies of Useful Compounds-(Popular Edition)

2012年刊「合成生物工学の隆起」の普及版!
有用物質の高効率生産に特化した代謝経路の構築技術を一挙紹介!
微生物、酵素を扱われる皆様にお薦めする一冊!

商品コード:
B1266
監修:
植田充美
発行日:
2018年12月10日
体裁:
B5判・227頁
ISBNコード:
978-4-7813-1303-0
価格(税込):
4,950
ポイント: 45 Pt
関連カテゴリ:
テクニカルライブラリシリーズ(普及版)

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キーワード:

合成生物学/ゲノム工学/代謝工学/オミクス解析/システムバイオロジー/ミニマムゲノムファクトリー/培養工学/進化工学/微生物育種/バイオプロセス/人工遺伝子回路/バイオリファイナリー/バイオアルコール/有機溶媒耐性/発酵/酵素/酵母/大腸菌

著者一覧


植田充美   京都大学大学院
柘植謙爾   慶應義塾大学
板谷光泰   慶應義塾大学
西沢正文   慶應義塾大学
原島 俊   大阪大学
穴澤秀治   (一財)バイオインダストリー協会
北本勝ひこ  東京大学大学院
木賀大介   東京工業大学
光永 均   大阪大学大学院
馬場健史   大阪大学大学院
Danang Waluyo  大阪大学大学院
畠中治代   サントリービジネスエキスパート㈱
福崎英一郎  大阪大学大学院
清水 浩   大阪大学
古澤 力   大阪大学
白井智量   三井化学㈱
吉川勝徳   大阪大学
平沢 敬   大阪大学
古林真衣子  千葉大学大学院
梅野太輔   千葉大学大学院
臼田佳弘   味の素㈱
厨 祐喜   九州大学
岡本正宏   九州大学
花井泰三   九州大学大学院
荒 勝俊   花王(中国)研究開発中心有限公司

東田英毅   旭硝子㈱
田村具博   (独)産業技術総合研究所
黒田浩一   京都大学
道久則之   東洋大学
本田孝祐   大阪大学
岡野憲司   大阪大学
大竹久夫   大阪大学
蓮沼誠久   神戸大学
近藤昭彦   神戸大学大学院
乾 将行   (公財)地球環境産業技術研究機構
湯川英明   (公財)地球環境産業技術研究機構
高久洋暁   新潟薬科大学
宮 達雄   新潟薬科大学
脇坂直樹   新潟薬科大学
山崎晴丈   新潟薬科大学
鯵坂勝美   新潟薬科大学
高木正道   新潟薬科大学
岩田英之   ㈱耐熱性酵素研究所
浦野信行   大阪府立大学
片岡道彦   大阪府立大学
吉田 聡   キリンホールディングス㈱
村田幸作   京都大学
渡辺剛志   北海道大学
越智杏奈   北海道大学
田口精一   北海道大学

執筆者の所属表記は、2012年当時のものを使用しております。

目次 +   クリックで目次を表示

【技術編】
第1章 ゲノムからの視点
1 ゲノム再構築技術の応用と課題:汎用性,迅速性,コスト
 1.1 ゲノム丸ごとクローニング時代の幕開け
 1.2 全塩基配列とゲノム工学
 1.3 世界初のバクテリアゲノム丸ごとクローニング:KEIO法
 1.4 酵母を用いたゲノム丸ごとクローニング:JCVI法
 1.5 ゲノム丸ごとクローニングの課題(汎用性,迅速性,コスト)
  1.5.1 汎用性
  1.5.2 宿主依存性
  1.5.3 配列依存性
  1.5.4 ゲストゲノムサイズ
  1.5.5 迅速性:シリアルとパラレル
  1.5.6 金銭的コスト
 1.6 ゲノム丸ごとクローニングからゲノム丸ごとデザインへ
 1.7 ゲノム丸ごとデザインのための基盤技術
 1.8 まとめ
2 出芽酵母ゲノムの自在な操作と細胞育種への応用
 2.1 はじめに
 2.2 ゲノム操作技術の開発とゲノム削除株の創製
 2.3 ゲノム削除・分断株の性質
 2.4 ゲノム削除・分断株の遺伝子発現プロファイルの変化
 2.5 ゲノム削除株による炭素代謝物の生産
 2.6 ゲノム削除の遺伝子操作によるエタノール生産株の育種
3 ミニマムゲノムファクトリーの発想
 3.1 有用物質生産菌の探索
 3.2 培地・培養条件の検討
 3.3 変異育種による生産性向上
 3.4 遺伝子組換え技術を駆使した育種
 3.5 システムバイオロジー技術とオミクス情報
 3.6 変異株ライブラリー
 3.7 ミニマムゲノムファクトリー(MGF)
  3.7.1 汎用性ミニマムゲノム宿主とMGF
  3.7.2 発酵生産菌のMGF
4 有用タンパク質生産のための麹菌セルファクトリー(細胞工場)の開発
 4.1 はじめに
 4.2 異種タンパク質を高分泌生産する変異株の取得
 4.3 プロテアーゼ遺伝子多重破壊株による異種タンパク質の高生産
  4.3.1 異種タンパク質分解に関与するプロテアーゼ遺伝子の絞り込み
  4.3.2 プロテアーゼ遺伝子10重破壊株の取得と異種タンパク質生産
 4.4 RNA干渉(RNAi)を用いたα-アミラーゼ発現抑制による異種タンパク質の高生産
 4.5 液胞タンパク質ソーティングレセプター遺伝子破壊株による異種タンパク質の高生産
 4.6 オートファジー制御株による異種タンパク質の高生産
 4.7 様々な手法による異種タンパク質生産麹菌宿主の開発
5 細胞内における人工遺伝子回路の構築
 5.1 はじめに
 5.2 人工遺伝子回路と数理モデルの関係
 5.3 工学一般としての人工遺伝子回路の構築
  5.3.1 つくるもののコンセプトを明確にする
  5.3.2 遺伝子回路を描く
  5.3.3 DNA「パーツ」の入手・創作
  5.3.4 定式化と鍵となるパラメータの判定
  5.3.5 鍵となるパラメータの測定
  5.3.6 計算機を用いた数値シミュレーション
  5.3.7 作製されたプロトタイプの挙動とシミュレーション結果との比較によるファインチューニング
 5.4 完成したネットワークが示した興味深い挙動:細胞密度に依存した多様化の度合いの変化
 5.5 まとめ

第2章 分子メカニズムの視点
1 タンパク質の輸送メカニズム―細胞表層を新しい反応プラットフォームとして―
 1.1 はじめに
 1.2 タンパク質の輸送情報の活用
 1.3 細胞表層への輸送シグナルの分子情報
 1.4 細胞表層工学(Cell Surface Engineering)
 1.5 新しい反応場の創成

第3章 オミクス解析の視点
1 メタボローム解析を用いたキシロース資化性酵母の育種
 1.1 はじめに
 1.2 酵母のメタボローム解析システムの構築
  1.2.1 試料調製方法の検討
  1.2.2 酵母細胞内基幹代謝物分析系の構築
 1.3 キシロース資化性酵母のメタボローム解析による問題箇所の特定
 1.4 メタボロームデータを用いた重回帰モデル構築による代謝改変戦略
 1.5 まとめと今後の展望
2 ゲノムスケール代謝デザインとフラックス解析による微生物細胞創製
 2.1 はじめに
 2.2 代謝フラックス
 2.3 ゲノムスケール代謝モデルと代謝デザイン
 2.4 13C標識を用いる代謝フラックス解析と細胞評価
 2.5 まとめ
3 代謝ネットワーク建設のための進化分子工学―進化的デザインによる非天然代謝経路の創出―
 3.1 はじめに
 3.2 非天然アミノ酸の生合成
 3.3 非天然アルコール
 3.4 非天然カロテノイド
 3.5 非天然アルカロイド
 3.6 展望
4 アミノ酸発酵における代謝工学
 4.1 はじめに
 4.2 アミノ酸生産株のゲノム解析
 4.3 アミノ酸生産におけるオミクス解析
 4.4 アミノ酸生産における代謝フラックス解析
 4.5 アミノ酸生産における代謝シミュレーション
 4.6 おわりに
5 代謝工学によるバイオアルコール生産の向上
 5.1 はじめに
 5.2 ABE発酵のキネティックモデル
 5.3 動的感度解析
 5.4 おわりに
6 合成代謝経路によるバイオアルコール生産
 6.1 はじめに
 6.2 合成代謝経路
 6.3 イソプロパノール生産合成代謝経路の構築
 6.4 イソプロパノール生産の培養工学的な最適化
 6.5 最後に

【応用編】
第4章 ミニマムゲノム―枯草菌
1 はじめに
2 枯草菌MGF(Minimum Genome Factory)細胞の創製
 2.1 合成生物学を支える枯草菌ゲノム改変技術
 2.2 枯草菌ゲノムの最適化
  2.2.1 枯草菌遺伝子の機能性評価
  2.2.2 宿主ゲノムの縮小化による酵素高生産化
3 枯草菌高性能宿主の創出
 3.1 枯草菌の窒素代謝経路の最適化
 3.2 枯草菌の翻訳装置の専有化
 3.3 枯草菌の分泌装置構成遺伝子の集約化
4 おわりに

第5章 分裂酵母ミニマムゲノムファクトリーを用いた組換えタンパク質生産システム
1 はじめに
2 分裂酵母Schizosaccharomyces pombe
3 分裂酵母ミニマムゲノムファクトリー
4 プロテアーゼ削除などによる組換えタンパク質生産性の向上
5 培地添加物や分子シャペロンの改良による分泌生産性の向上
6 結語―組換えタンパク質生産における課題と今後の発展に向けた取組み

第6章 放線菌を多目的用途に利用可能な発現プラットフォームとする技術の開発
1 はじめに
2 新規トランスポゾンベクター
3 Rhodococcus erythropolisを宿主としたビタミンD3水酸化反応
4 ナイシンと物質透過
5 ナイシン処理した細胞を使用したVD3水酸化反応
6 おわりに

第7章 転写因子デザインによる有機溶媒耐性酵母の分子育種と耐性機構の解析
1 はじめに
2 有機溶媒耐性酵母の解析による耐性原因因子の単離
3 転写因子への変異導入による有機溶媒耐性付与
4 有機溶媒耐性に直接関与するABCトランスポーターの分類
5 おわりに

第8章 有機溶媒耐性大腸菌の溶媒耐性機構と応用
1 有機溶媒の微生物に対する毒性
 1.1 大腸菌の有機溶媒耐性度
 1.2 大腸菌の有機溶媒耐性機構
 1.3 薬剤排出ポンプ
 1.4 その他
2 有機溶媒耐性大腸菌の応用
 2.1 有機溶媒耐性大腸菌変異株を用いたインジゴの生産
3 まとめ

第9章 合成代謝工学―発酵生産のための新たなパラダイム構築への挑戦―
1 はじめに
2 合成代謝工学
3 耐熱性酵素モジュールの技術的優位性
4 合成代謝経路による化学品生産
5 合成代謝工学によるキメラ型解糖系の構築
6 おわりに

第10章 合成生物工学によるバイオ燃料生産のための微生物細胞工場の創製
1 はじめに
2 細胞表層工学技術による微生物の高機能化
3 システムバイオロジー解析技術による代謝機能の高効率化
4 システムバイオロジー解析技術に基づくストレス耐性能の強化
5 おわりに

【実用編】
第11章 コリネ型細菌の潜在能力を活用したバイオ燃料・化学品生産技術の開発
1 はじめに
2 RITEバイオプロセス
3 コリネ型細菌利用のための基盤技術の開発
 3.1 ベクターの開発
 3.2 トランスクリプトーム解析
 3.3 メタボローム解析
4 ソフトバイオマス利用技術の開発
 4.1 バイオ変換工程に必要な技術特性
 4.2 C6,C5糖類の同時利用
 4.3 醗酵阻害物質耐性
 4.4 高生産株の創製
5 おわりに

第12章 有用化学工業原料中間体2-deoxy-scyllo-inosose(DOI)の発酵高生産とその利用
1 はじめに
2 DOI発酵高生産大腸菌の構築とそのDOI発酵生産
3 DOI生産大腸菌より得られる培養液からのDOI精製法の開発
4 DOIを原料とした有用化学物質への変換技術
5 DOIを原料としたカルバ糖の系統的合成戦略
6 ジメチルケタール体1のランダムピバロイル化反応
7 DOIを原料としたカルバ-β-D-ガラクトースとカルバ-β-D-マンノースの合成
8 おわりに

第13章 耐熱性酵素を用いた無細胞エタノール生産系の構築
1 はじめに
2 無細胞エタノール生産系
3 耐熱性酵素を用いたグルコースからのエタノール生産
4 耐熱性酵素を用いたキシロースからのエタノール生産
5 耐熱性酵素を用いた無細胞物質変換技術の今後
6 おわりに

第14章 組換え微生物による1-プロパノール生産
1 はじめに
2 1-プロパノールとプロピレンについて
3 プロパノール生産経路の設計
4 1,2-PD生産E.coliの育種
5 組換えEscherichia blattaeを用いた1-プロパノール生産
6 組換えE.coliを用いた1-プロパノール生産
7 おわりに

第15章 実用酵母を用いたビール仕込み粕からのバイオエタノール生産と高効率乳酸生産法の開発
1 はじめに
2 ビール仕込み粕からのバイオエタノール生産
3 Candida酵母を用いたL-乳酸生産
 3.1 Candida boidiniiを用いたL-乳酸生産
 3.2 Candida utilisを用いた乳酸生産
 3.3 今後の展望
4 おわりに

第16章 海藻からエタノールを生産する微生物育種
1 はじめに
2 アルギン酸
3 アルギン酸資化細菌
4 アルギン酸代謝
5 エタノール生産株の育種
 5.1 エタノール合成系の構築
 5.2 プロモーターの強化
 5.3 pdcの多コピー化
 5.4 培養制御
 5.5 代謝側鎖の遮断
6 実際的生産に向けて
7 おわりに

第17章 微生物工場による「多元ポリ乳酸」創製のための合成生物工学
1 はじめに
2 背景
 2.1 微生物ポリエステルPHA
 2.2 PHAの生合成経路
 2.3 PHA重合酵素の進化工学によるPHAの高性能化
3 乳酸ポリマー生産微生物工場の誕生・発展
 3.1 乳酸重合酵素の発見
 3.2 微生物工場の構築・モデルチェンジ
  3.2.1 代謝工学
  3.2.2 酵素進化工学
4 多元ポリ乳酸への拡張
 4.1 P(LA-co-3HB-co-3HV)の生合成
 4.2 P(LA-co-3HB-co-3HHx)の生合成
 4.3 P(LA-co-3HB-co-3HA)の生合成
5 将来展望