著者一覧
矢代航 東北大学
笹田昌弘 同志社大学
寺門信明 東北大学
高橋儀宏 東北大学
藤原巧 東北大学
折原秀治 (有)折原製作所
折原芳男 (有)折原製作所
木村僚 京都大学
齊藤尚平 京都大学
米山明男 九州シンクロトロン光研究センター
馬場理香 (株)日立製作所
河本正秀 九州シンクロトロン光研究センター
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【特集】材料の特徴を知る―計測技術の開発と展開
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光コムによる三次元形状測定技術
Three-Dimensional Shape Measurement Method via Optical Frequency Comb Technique
光コムは周波数が等間隔に並んだスペクトルを持つ光信号であり,21世紀に入ってから急速に発展している技術である。この技術は精密分光測定として2005年にノーベル物理学賞を受賞したものであるが,最近では天文分野や高速通信分野などの様々な分野で活用できるとして,研究が進められている。本稿では,光コムについて基礎的な内容を説明し,弊社で製作している光コム干渉を利用した三次元形状測定装置を紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 光コムによる精密周波数測定とデュアルコム分光測定
3 光コムによる精密距離測定
4 距離測定から形状測定への応用
4.1 テレセントリックレンズとステージを用いた形状測定装置
4.2 円筒内面検査
5 まとめと今後の展望
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動的3D 観察を可能にする放射光マルチビーム化技術の開発
Development of Multi-Beam X-ray Optics for 4D Synchrotron X-ray Tomography
人間の目で認識できる限界をはるかに超える時間スケールであるミリ秒時間分解能の放射光X線CTについて紹介する。最近では,放射光マルチビーム化技術の開発により,試料を回転することなく1msでのX線CTに成功しており,これまで人類が目にすることのなかった様々な非平衡系の観察が可能になると期待される。
【目次】
1 はじめに
2 X線CT
3 試料回転あり放射光ミリ秒X線CT
4 放射光マルチビーム化による試料回転なしX線CT
5 まとめと今後の展望
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切断にともなう材料流動の可視化―金型を利用したせん断加工について―
Visualization of Material Flow in Shearing Using Metal Mold
様々な対策を行う際に,現象を可視化することは有効である。ここでは,金型を利用してアルミニウム材料を切断する際の材料変形を実験により可視化した結果を紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 材料流動の観察方法
3 せん断加工中のだれの形成に関係する材料の流動
4 まとめ
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ラマンスペクトルに基づく化学強化ガラスの局所応力評価式の構築
Establishment of a Formula for Local Stress Evaluation in Chemically Strengthened Glass Based on Raman Spectra
スマートフォンのタッチパネルにも使われる化学強化ガラスは,ガラスの弱点であった割れやすさを克服した機能材料である。本稿では,強さの源である圧縮応力を非破壊かつ非接触に局所評価する新手法について紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 “Stuffing effect”と化学強化
3 ラマン分光によるV,s,及びrの算出方法
4 圧縮応力の算出
5 化学強化の微視的描像
6 まとめと展望
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粘度測定のための「 羽ばたく蛍光分子」の開発
Development of Flapping Fluorescent Molecules for Viscosity Measurements
流体や高分子材料の粘度のムラを可視化して定量評価する方法として,対象となる物質に蛍光粘度プローブを分散させる方法がある。今回,従来の分子内の結合回転を利用して粘度を感じ取る蛍光プローブとは異なり,分子の羽ばたき運動を利用することで極めて低い粘度の違いに応じて蛍光量子収率と蛍光寿命を変化させる新しい蛍光粘度プローブを開発した。
【目次】
1 蛍光粘度プローブで局所粘度を定量化する
2 従来の課題を克服した「羽ばたく蛍光粘度プローブ」Perylene FLAPを新たに開発
3 羽ばたく蛍光プローブは低粘度領域で回転型蛍光プローブを上回る粘度応答機能を示す
4 今後の展望:光技術への応用
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X線後方散乱を用いた新しい元素イメージング法の開発
Novel Zeff Imaging Using X-ray Backscattering
サンプルに照射したX線のうち,照射側に散乱されたX線のエネルギー分析からサンプル内部の元素情報(実効原子番号及びその空間分布)を取得する新しいイメージング法(後方散乱元素イメージング)について,原理,装置,及び単色放射光を用いた原理実験の結果を紹介する。本法では高いエネルギーのX線を利用することで,表面に加えてこれまで不可能であったサンプル深部の元素情報も取得可能で,異物の混入検査や不良解析への展開が期待される。
【目次】
1 はじめに
2 後方散乱元素マッピングの原理
3 計測装置
4 放射光を用いた原理実験
4.1 蛍光スペクトルと散乱角度
4.2 原子番号とRC比の関係
5 ファントムを用いた試用イメージング
5.1 ファントムの計測結果
5.2 クラスター解析を用いたセグメンテーション
6 RC比とZeffの関係
7 まとめと今後の展開
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[Market Data]
フラットパネルディスプレイ用ケミカルスの市場動向
Market Trends of Chemicals for Flat Panel Displays
フラットパネルの世界市場は,約12兆3,000億円である。そのうち約80%を液晶ディスプレイが占めるが,有機ELディスプレイとの競合がテレビなどの大型パネルのみならずスマートフォンの中小型市場においても激しさを増し,かつては90%以上を占めていたシェアも約10%下がった。また,液晶は韓国から中国メーカーへと主導権が移りつつあり,同じ現象の兆候が次第に有機ELディスプレイにも見られるようになってきた。
【目次】
1 フラットパネルディスプレイ市場
2 液晶ディスプレイ市場
3 有機EL市場
4 電子ペーパー市場
5 液晶ディスプレイ構成材料
5.1 概要
5.2 光学フィルム
5.3 バックライトユニット
6 有機EL構成材料
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