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テレワーク社会を支えるリモートセンシング

Advanced Remote Sensing for Supporting Telework

★コロナ禍の今「リモートセンシング」が大注目!
★5Gによる高速通信の普及に伴い拡大する医療・ヘルスケア領域のリモート生体計測市場!
★家庭内通信環境の充実ですすむホームセキュリティ、多様な産業のネットワーク化、宇宙や海洋の遠隔計測およびイメージングなど最新技術動向を専門家が解説!

商品コード:
T1180
監修:
三林浩二
発行日:
2021年4月26日
体裁:
B5判・275頁
ISBNコード:
978-4-7813-1602-4
価格(税込):
69,300
ポイント: 630 Pt
関連カテゴリ:
エレクトロニクス
エレクトロニクス > 情報通信技術(ICT)・IoT

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キーワード:

テレワーク/リモートセンシング/マウスガード型センサ/ICT医療/遠隔医療/オンライン診療/ウエアラブル生体センサ/ウエアラブルバイタルセンサ/ホームモニタリング/リモート計測/スマート農業/スマート酒造/ドローン計測/ゲリラ豪雨検知/放射線量モニタリング/衛星データセンシング

刊行にあたって

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるコロナ禍のなかテレワーク人口が増加し、全国でのテレワーク導入率は約25%、東京都内にける企業の導入率は約57%(2021年1月)に達している。テレワークでは高速通信が可能なネットワーク環境が求められ、また遠隔からの情報収集や非接触での計測が行える「リモートセンシング」が重要な役割を担っている。一般的にリモートセンシングとは「離れた場所から対象を観察」することであるが、広義では望遠鏡による天体観測やレーダーによる飛行物の認識に加え、「顕微鏡による細胞観察」のような微細情報の非接触収集や、近年ではネットワーク環境の充実と整備によりホームモニタリングや農業監視のように、生活を支える計測技術なども含まれ、近年の通信インフラの整備に伴い急速に普及している。

 本書では、最先端のリモートセンシングの機能や有用性を理解すると共に、コロナ禍において新しい生活様式として増加するテレワーク社会での可能性と展開に焦点をおき、第一編では健康および医療における無拘束計測を含む、多様なリモートセンシング技術と応用について、第二編ではホームネットワークの整備に伴い、可能となった暮らしの中での遠隔計測および操作の可能性、第三編では我々の生活圏を離れた宇宙や海洋を対象とした遠隔計測およびイメージングの最新技術と応用に関して、各分野にて活躍されている第一線の研究者に最新の研究と世界の動向を概説していただいた。本書が当該の学術領域および関連産業の発展の一助になることを強く願うものである。

三林浩二
(「刊行にあたって」より抜粋)

著者一覧

三林浩二  東京医科歯科大学
荒川貴博  東京医科歯科大学
當麻浩司  東京医科歯科大学
野添由照  ㈱エー・アンド・デイ
尾﨑 忍  ㈱エー・アンド・デイ
川嶋健嗣  東京大学
杉田典大  東北大学
吉澤 誠  東北大学
新津葵一  東海国立大学機構 名古屋大学;科学技術振興機構
飯谷健太  日本学術振興会;東京医科歯科大学
長谷川高志 日本遠隔医療協会
吉田慎哉  東北大学
宮口 裕  東北大学
中村 力  東北大学
宮本浩二  TDK㈱
橋本和則  TDK㈱
笠岡 衛  TDK㈱
各務正一  TDK㈱
太田裕貴  横浜国立大学
安本慶一  奈良先端科学技術大学院大学
荒川 豊  九州大学
渡辺達郎  ㈱渡辺製作所
竹井義法  金沢工業大学
平澤一樹  金沢工業大学
丹 康雄  北陸先端科学技術大学院大学
山本 彩  リモート・センシング技術センター
加藤善一  リモート・センシング技術センター
荒木健太郎 気象庁
遠藤英明  東京海洋大学
呉海云   東京海洋大学
志垣俊介  大阪大学
野田和俊  立命館大学
増田陽介  防衛装備庁
石垣 陽  電気通信大学
中島広子  防災科学技術研究
島崎 敢  名古屋大学
南戸秀仁  金沢工業大学
岡田 豪  金沢工業大学
桐谷浩太郎 宇宙航空研究開発機構

目次 +   クリックで目次を表示

【健康・医療 編】
第1章 マウスガード型センサおよびコントローラー
1 はじめに
2 温度センサを搭載したMG型センサによる口腔内温度の連続計測
3 口腔内の温度計測のためのサーミスタとMG型センサの作製
4 MG型温度センサによるヒト口腔内温度の連続計測
5 MG型温度センサによる種々の条件でのヒト口腔内温度の連続計測
6 マウスガード型コントローラの作製
7 MG型コントローラの作製とポインティングアプリの開発
8 MG型コントローラのファントムによる咬合圧の測定と基礎特性の評価
9 マウスガード型コントローラによる電子端末の操作
10 まとめ

第2章 血圧計などのICT医療・健康機器
1 はじめに
 1.1 医療機器と健康機器
 1.2 血圧計における医療機器と健康機器
 1.3 体重計における医療機関向け機器と家庭向け機器
 1.4 その他,日本における医療機器規制の動向
2 ICT医療健康機器と通信
 2.1 概要
 2.2 ICT医療健康機器の通信方式
 2.3 医療健康機器の通信の標準化
3 アプリケーションとサービス
 3.1 個人の健康管理
 3.2 地域住民の健康増進
 3.3 東北大震災時の血圧遠隔モニタリング
 3.4 病院内におけるワイヤレスモニタリングと在宅医療モニタリング
 3.5 在宅での血圧モニタリングと住環境情報
4 課題とまとめ

第3章 遠隔コンピュータ外科
1 はじめに
2 手術支援ロボットの現状
3 力覚提示機能を有する手術支援ロボット
4 模擬的な遠隔手術実験
5 おわりに

第4章 医療・ヘルスケア向けサイバーフィジカルシステムのための近赤外光映像脈波モニタリング
1 はじめに
2 映像脈波の生成要因
3 可視光及び近赤外光を用いた映像脈波の比較
 3.1 実験条件
 3.2 実験結果
4 まとめ

第5章 テレワーク社会を支える自立駆動型コンタクトレンズ型センサ
1 はじめに
2 研究背景
3 グルコース発電素子と融合した単独自立動作可能な持続血糖モニタリング機能付きスマートコンタクトレンズ
4 さいごに

第6章 体内成分評価のための経皮ガスイメージング
1 はじめに
2 アルコール脱水素酵素を用いたエタノールガスイメージングの原理
3 エタノールガスのイメージングシステムの再現性,定量特性,および選択性
4 皮膚ガス中エタノールのイメージング
5 むすび

第7章 オンライン診療の概況,遠隔医療の視点から
1 概論
2 遠隔医療とは何か
 2.1 概観
 2.2 オンライン診療
 2.3 遠隔モニタリング
 2.4 遠隔ICU
 2.5 救急車からの12誘導心電図送信
3 リモートセンシング技術と遠隔医療
 3.1 遠隔モニタリング
 3.2 ビッグデータ,AI
 3.3 デバイス治療機器の発達
 3.4 オンライン診療によるモニタリング
4 医療制度とリモートセンシング
 4.1 医師法,医療法,指針
 4.2 診療報酬
 4.3 技術と制度
5 まとめ

第8章 安全・安価な「飲む体温計」の開発と応用
1 概略
2 はじめに
3 飲み込み型デバイスの技術動向
 3.1 変遷とデバイスの種類
 3.2 用いられるエネルギ源の種類
4 普段使いできる「飲む体温計」の構想と試作
 4.1 深部体温およびそのリズムの測定
 4.2 胃酸発電蓄電システムの必要性
 4.3 システム概要
 4.4 昇圧回路を経由した蓄電特性
 4.5 錠剤型実装デバイスの試作
 4.6 通信方法,符号化,変調法の選定
 4.7 動物適用実験
5 おわりに

第9章 ウェアラブルセンサ Silmee™
1 はじめに
2 リストバンド型ウェアラブルセンサ Silmee™ W22
3 ハードウェア
4 活動量・睡眠測定
5 脈拍測定
6 会話量測定
7 応用実例紹介
 7.1 認知症の予測と予防介入 大分大学
 7.2 心房細動の検出 東京医科歯科大学
 7.3 高齢者の虚弱体質の症状軽減 兵庫医療大学
8 まとめ
9 おわりに

第10章 リモート健康管理に向けた柔軟材料によるウェアラブルバイタルデバイス
1 はじめに
2 柔軟ゴム材料の3Dプリンティングを用いたスマートデバイス開発
3 深部体温計測のためのイヤラブルデバイス
4 液体金属を利用したトランスフォーマブル心電計
5 新生児用バイタル検出ウェアラブルセンサ
6 おわりに

【くらしの中のリモート計測 編】
第11章 スマートホームと生活行動認識
1 生活行動とは
2 生活行動認識とは
3 生活行動認識とスマートホーム
4 生活行動認識システムの要件と主要な生活行動認識手法
5 位置と電力情報を使った生活行動認識
6 ECHONET Lite家電と人感センサを使った生活行動認識
7 導入・維持コストの低減を目指した生活行動認識手法
8 複数居住者がいる場合の生活行動認識手法

第12章 ホームネットワーク
1 ホームネットワークの概要
2 ホームネットワークの通信技術
3 ホームネットワークの機器
4 ホームネットワークにおけるリモートセンシング
5 おわりに

第13章 超小型マルチセンサボードSenStickを用いた動作センシング
1 はじめに
2 SenStickの概要
3 SenStickを用いた動作センシングの流れ
 3.1 事例1:観光中の頭部動作センシング
 3.2 事例2:IoTベルトによる姿勢センシング
 3.3 事例3:複数センサによる筋トレ時の動作センシング
 3.4 事例4:IoT竹刀による剣道打突動作センシング
4 おわりに

第14章 リモートセンシングシステムによるスマート酒造の実現
1 はじめに
2 CES
3 BOF温度センサー
4 権田酒造でのリモートファイバーセンシング
5 おわりに

第15章 スマート農業―農業における水とセンシング―
1 農業と水のかかわり
2 農業用水
3 ハウス栽培における水センシング
4 植物の生育モニタリングのための水センシング
 4.1 茎内水分センシング
 4.2 茎内水分センシングに関する現状技術
5 課題と展望

【宇宙・海洋のセンシングとイメージング 編】
第16章 人工衛星によるリモートセンシング
1 人工衛星によるリモートセンシングとは
2 衛星リモートセンシングの歴史
3 衛星リモートセンシングの概要
 3.1 観測方法
 3.2 衛星リモートセンシングの特徴
 3.3 対象物の観測・解析
 3.4 地球観測衛星の軌道
 3.5 地球観測システム
4 衛星リモートセンシングの技術と利用
 4.1 地球観測衛星の分類
 4.2 高度36,000 km(静止軌道)の光学センサ衛星
 4.3 高度数百㎞の光学センサ衛星
 4.4 高度数百㎞の合成開口レーダ衛星
 4.5 高度数百kmのその他マイクロ波センサ衛星
5 衛星リモートセンシングデータのポータルサイト
6 衛星リモートセンシングの将来
 6.1 衛星の小型化,撮像の高頻度化,衛星情報の増加
 6.2 衛星リモートセンシングデータの公開・無償化とプラットフォーム

第17章 地上マイクロ波放射計による大気のリモートセンシング
1 はじめに
2 地上リモートセンシングによる大気観測
 2.1 数値予報に用いられるリモートセンシングデータ
 2.2 ライダーとマイクロ波放射計の観測特性の比較
3 地上マイクロ波放射計による大気の状態の推定手法
 3.1 大気物理量のリトリーブ手法
 3.2 鉛直1次元変分法データ同化(1DVAR)による大気物理量のリトリーブ
4 地上マイクロ波放射計を用いた大気観測例
 4.1 強い竜巻をもたらすスーパーセルの大気環境場
 4.2 夏季山岳域で発生する積乱雲の大気環境場
 4.3 冬季関東平野で発生する積乱雲の大気環境場
5 おわりに

第18章 魚の体調センシング
1 はじめに
2 魚類のストレス応答モニタリング
3 ストレス応答の可視化

第19章 小型ドローンによる匂い計測技術
1 環境の匂い計測
2 匂い源探索問題に対する解決手法
3 手のひらサイズドローンを用いた匂い計測技術
 3.1 システム構成
 3.2 匂いセンサのモデル化
 3.3 浮上動力を利用した匂いセンサへの吸気
4 匂い源探索性能評価実験
 4.1 探索実験条件
 4.2 探索実験結果
5 まとめ

第20章 自由対流圏での水銀計測―水晶振動子式センサを利用した富士山での測定―
1 はじめに
2 富士山測候所の概要
3 水晶振動子を利用した水銀測定原理
4 QCM-Hg測定システム
5 富士山頂における測定結果
6 富士山頂での測定に関わる課題
7 まとめ

第21章 化学剤・生物剤遠隔検知技術と実用化の動向
1 はじめに
2 化学剤・生物剤
3 化学剤・生物剤遠隔検知の原理
 3.1 赤外分光法
 3.2 ラマン分光法
 3.3 蛍光分光法
 3.4 原子発光分光法
4 化学剤・生物剤遠隔検知技術の研究開発動向
5 諸外国の試験評価施設
6 化学剤・生物剤遠隔検知装置の実用化例
7 おわりに

第22章 ゲリラ豪雨の検知と通知技術
1 ゲリラ豪雨とは
2 ゲリラ豪雨をもたらす積乱雲のセンシング
3 ゲリラ豪雨と情報伝達
4 気象・防災用語における認識のズレ
5 学習心理学の知見を利用した避難行動の誘発
6 今後の展開

第23章 放射線量モニタリングとイメージング
1 はじめに
2 放射線量モニタリングの基礎
 2.1 放射線とは
 2.2 放射線センサの種類とその応用分野
3 環境放射線モニタリング
4 雷からのガンマ線バーストのモニタリング
5 おわりに

第24章 災害時の衛星データセンシング
1 概要
2 地球観測衛星による災害観測
 2.1 人工衛星の種類
 2.2 地球観測衛星による観測
3 レーダ衛星による災害検出
 3.1 合成開口レーダ(SAR)の原理
 3.2 浸水域の検出
 3.3 土砂移動の検出
4 光学衛星による災害検出
5 防災利用実証実験について
6 衛星災害監視の国際協力
 6.1 国際災害チャータ
 6.2 センチネルアジア
7 まとめ

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