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フレイル予防と予防医学 ―諸研究分野の視点から「フレイル予防」及び「予防医学」を考える―

Frail Measures and Preventive Medicine

★フレイル(虚弱)とは健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味し、予防するには適度な運動と栄養バランスそして社会活動への参加が重要とされている!
★筋肉・脳などの相関と栄養・運動・休養による予防医学を解説!
★ロコモ、フレイル対策としての運動系・抗疲労系機能性食品素材の有効活用も解説!
★保健機能食品、トクホ、栄養機能食品、スポーツ施設、運動機能補助用具などの市場動向も解説!

商品コード:
S0851
監修:
矢澤一良
発行日:
2021年6月23日
体裁:
B5判・214頁
ISBNコード:
978-4-7813-1605-5
価格(税込):
88,000
ポイント: 800 Pt
関連カテゴリ:
マーケット情報・業界動向・その他
エレクトロニクス > ウェアラブル・ヘルスケア
バイオテクノロジー > バイオ医薬品
食品 > 保健機能食品

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キーワード:

フレイル予防/抗疲労/サルコペニア/ロコモティブシンドローム/認知症/フリーラジカル障害/免疫フレイル/脂質代謝/口腔フレイル/社会的フレイル/栄養学/うつ病/要介護/高齢者スポーツ/フレイル予防関連産業/スポーツ施設/運動機能補助/機能性食品/保健機能食品/トクホ/栄養機能食品

刊行にあたって

 日本において世界に先駆けた超高齢化が進行しており,人生100 年時代を迎え2040 年に向けて85 歳以上人口が1000 万人近くに達すると見込まれている。
 そのような状況の下で,2014 年の日本老年医学会のステートメントにより,加齢に伴い生理的予備能が少しずつ低下し,身体的,精神・心理的,社会的側面の恒常性が失われていく,健康な状態と要介護状態との中間の状態がフレイルと定義され,そこに包含されている可逆性に着目して高齢者のQOL の向上を目指すべきとされたことが大きく注目されている。
 今後は,政策的には介護予防の早期の対応としてのフレイル予防の体系が極めて重要となる。栄養(食と口腔機能),身体活動,社会参加の三つの要素に着目し一つの要素だけでなく包括的に対応することが重要であり,特に人とのつながりが重視されるなど,学術面での様々な研究成果も示される中で,ポピュレーションアプローチを基本においた産官学民一体のフレイル予防推進体制の確立が急がれている。フレイル予防は,基本的には,自助互助の領域であり,我々一人ひとりの自己努力とそれと相まったフレイル予防産業の発展も期待されているのである。
 以上のような視点に立って,「フレイル予防と予防医学」と題して取りまとめられたのが本書である。本書が,フレイルについての正しい理解の下で産学官民関係者が挙って国家的課題としてのフレイル予防に取り組んでいく上での参考になることを願っている。(「はじめに」より抜粋)

著者一覧

辻 哲夫   医療経済研究・社会保険福祉協会;東京大学
矢澤一良   早稲田大学
孫 輔卿   東京大学
飯島勝矢   東京大学;未来ビジョン研究センター
橋本正史   (一社)健康食品産業協議会
葛谷雅文   名古屋大学;未来社会創造機構
鈴木隆雄   桜美林大学
大澤俊彦   愛知学院大学;人間総合科学大学
長竹貴広   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所
國澤 純   (国研)医薬基盤・健康・栄養研究所;大阪大学;神戸大学;東京大学;早稲田大学
山口浩平   東京医科歯科大学
戸原 玄   東京医科歯科大学
田中友規   東京大学
香川靖雄   女子栄養大学
功刀 浩   帝京大学
安藤 進   IMS グループクローバーのさと;東京都老人総合研究所
大渕修一   (地独)東京都健康長寿医療センター研究所

目次 +   クリックで目次を表示

【技術編】
第1章 フレイル対策の実践
1 運動:種類の組み合わせ効果
2 栄養:運動や口腔との組み合わせ効果
3 ウイズ・ポストコロナ社会における「社会参加」の創意工夫

第2章 「抗フレイル」普及にあたって
1 本執筆の意義
2 「抗フレイル普及」における産業界の役割
3 産業界が「抗フレイル普及」のために役割を果たすための要件
4 技術革新に対する期待

第3章 フレイル,サルコペニア,ロコモティブシンドロームの概念
1 はじめに
2 フレイルの概念
3 サルコペニア
4 ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
5 フレイル,サルコペニア,ロコモティブシンドロームとの相互関係
6 さいごに

第4章 フレイルと認知症
1 フレイルと予防対策
2 認知的フレイルについて
3 認知症予防としての軽度認知障害の重要性
4 BDNFと脳機能
5 わが国の地域在宅高齢者を対象としたBDNFに関する研究の紹介

第5章 フレイルとフリーラジカル障害
1 「フレイル」と「サルコペニア」
2 「酸化ストレス障害」はなぜ生じるか?
3 「フレイル」の予防における「酸化ストレス障害バイオマーカー」の開発への期待
4 「フレイル」予防における「抗酸化物質」への期待
5 抗酸化評価系のヒト臨床への応用

第6章 加齢による免疫フレイル・炎症・脂質代謝
1 はじめに
2 加齢による胸腺の退縮とT細胞の変容
3 加齢による二次リンパ組織の変容とワクチン応答の減弱
4 炎症制御における脂質代謝の重要性
5 ω3脂肪酸代謝物による新たな炎症制御機構
6 おわりに

第7章 口から始める,フレイル予防
1 オーラルフレイルとは?
2 オーラルフレイル理解の第一歩,口腔機能って何??
 2.1 口腔乾燥
 2.2 口腔衛生環境
 2.3 舌圧
 2.4 咬合力
 2.5 咀嚼能力
 2.6 嚥下機能
3 オーラルフレイルの勘所 口腔と全身の関連について
4 オーラルフレイルを広げるために〜高齢者のニーズを捉える〜
5 まとめ 〜オーラルフレイルからの抗フレイル〜

第8章 社会的フレイル
1 フレイルとは?
2 社会的フレイルとは?
3 社会的フレイル対策はなぜ必要か?
4 社会的フレイルに性差はあるのか?
5 社会的フレイル対策「人とのつながり」の重要性
6 さいごに

第9章 抗フレイルのための栄養学
1 フレイル検診
2 心身活動と食事多様性で予防
3 低栄養とサルコペニアの予防
 3.1 三大栄養素の最適な割合
4 フレイル予防のビタミン・ミネラル
5 炎症性老化を防ぐ食事
6 フレイルからの回復運動
7 遺伝子対応抗老化栄養
8 おわりに

第10章 フレイルと老年期の精神疾患:うつ病,認知症との関連を中心に
1 はじめに
2 うつ病とフレイル
3 認知機能障害とフレイル
4 抗フレイル対策
5 おわりに

第11章 後期高齢期に要介護にならないために
1 はじめに
2 認知症を回避する試み
 2.1 中枢神経系の老化─シナプス老化から説明
 2.2 中枢神経機能の改善─シナプス機能の改善から
 2.3 高次脳機能を向上させる─脳可塑性の賦活によって
 2.4 認知症のリスク要因─疫学研究からわかってきたこと
 2.5 認知症予防─臨床試験の現状から
3 免疫系の賦活
 3.1 免疫系の老化─高齢者の易感染性の理由
 3.2 免疫力を高める方法─自然免疫力を高めるのがベターか
 3.3 ビタミンD(VD)による感染症流行の抑え込み─有望な臨床効果
4 おわりに

第12章 フレイルと高齢者スポーツ
1 はじめに
2 介入
3 スポーツ
 3.1 運動機能低下
 3.2 認知機能低下
 3.3 口腔機能低下
4 おわりに

【市場編】
第1章 フレイル予防と関連産業
1 フレイルおよびフレイル予防施策の概要
2 政府のフレイル対策
3 フレイル予防関連事業(神戸市の例)
4 地域社会におけるフレイル予防への取り組み
5 大手スポーツクラブのフレイル対応
 5.1 セントラルスポーツ
 5.2 コナミスポーツクラブ
 5.3 東急スポーツオアシス
 5.4 カーブス
 5.5 ルネサンス
6 フレイルをめぐるデイサービス事業者の動向
7 医療機関におけるフレイル外来の状況

第2章 フレイル予防と医療対応
1 ロコモティブシンドロームとフレイル予防
 1.1 概要
 1.2 ロコモティブシンドロームにつながる疾患と対応
2 認知症とフレイル予防
3 慢性疾患とフレイル予防
4 抗酸化,低栄養とフレイル予防
5 免疫老化とフレイル予防
6 口腔衛生とフレイル予防
7 フレイル予防医薬品の開発

第3章 フレイル対応医療機器とシステム
1 運動機能補助機器
 1.1 杖
 1.2 歩行器
 1.3 シルバーカー
 1.4 歩行車
 1.5 手すり
 1.6 メーカー動向
2 口腔ケア用品
 2.1 粘膜ケア用品
 2.2 保湿ケア用品
 2.3 メーカー動向
3 フレイル予防とICT
 3.1 歩容センシングシステム(NEC)
 3.2 歩行姿勢測定システム(NEC)
 3.3 「Tablet PaPeRo」によるコミュニケーションシステム(NEC)
 3.4 日立グローバルライフソリューションズと東京大学の共同プロジェクト

第4章 フレイル予防と機能性食品
1 概要
2 フレイル予防につながる機能性関与成分
 2.1 グルコサミン塩酸塩/N-アセチルグルコサミン
 2.2 非変性Ⅱ型コラーゲン
 2.3 コラーゲンペプチド
 2.4 サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン
 2.5 鶏冠由来ヒアルロン酸ナトリウム
 2.6 ロイシン40%配合必須アミノ酸
 2.7 HMB
 2.8 大豆イソフラボン
 2.9 β-クリプトキサンチン
 2.10 ブラックジンジャー由来5,7ジメトキシフラボン
 2.11 ハス胚芽エキス
 2.12 クリルオイル由来EPA/DHA
 2.13 カツオ由来エラスチンペプチド

第5章 フレイル予防と感染症/免疫
1 フレイルと感染症
2 ご当地体操
3 フレイルと免疫力

第6章 広がりつつあるフレイル対策
1 オーラル・フレイル対策
 1.1 口腔機能とフレイル
 1.2 オーラル・フレイル
2 フレイル対象の拡大

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