著者一覧
久米晶子 広島大学
古川森也 北海道大学
山田 徹 慶應義塾大学
原田英文 三菱ガス化学(株)
成相健太郎 (株)IHI
鎌田博之 (株)IHI
遠藤 巧 (株)IHI
寺島健仁 東京農業大学
岡田 至 東京農業大学
冨澤元博 東京農業大学
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【特集】CO2資源化熱触媒の最新動向―カーボンリサイクルに向けた触媒開発―
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特集にあたって
Introduction
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酸化セリウム触媒を用いた低圧二酸化炭素の非還元的変換
Non-Reductive Conversion of Low Pressure CO2 Catalyzed by CeO2
酸化セリウムが二酸化炭素とアミンやアルコールからの尿素誘導体や炭酸エステル合成反応に有効であることが見出されてきた。これまでは,これらの反応に対して高圧の二酸化炭素が主として用いられてきたが,排ガス中や空気中の二酸化炭素の使用を想定すると,低圧の二酸化炭素の変換の重要性が高まると想定される。ここでは,低圧化の研究例を紹介する。
【目次】
1.はじめに
2.尿素誘導体および炭酸エステル合成反応の化学平衡
3.酸化セリウムを用いた尿素誘導体合成
4.酸化セリウムを用いた二酸化炭素吸収アミンからの尿素誘導体合成:外部からの二酸化炭素添加が
必要のないシステムの開発
5.酸化セリウムとニトリル脱水剤を用いた脂肪族ポリカーボネート合成
6.ニトリル脱水剤を用いない脂肪族ポリカーボネート合成
7.おわりに
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ナノ構造化された酸化銅と有機界面の協働による選択的CO2電解還元
Selective Electroreduction of CO2 at Modified Interface of Nanostructured Oxidized Copper
銅電極上では一度の電解でCO2からエチレン・エタノール等の高度還元物を生成でき,触媒の動的構造変化や物質供給設計などのユニークな特徴とともに非常な注目を集めている。本稿では,これらの触媒開発を概観するとともに,筆者らのCu2Oナノキューブ触媒の有機膜による被覆とCO2還元活性の展開について紹介したい。
【目次】
1.はじめに
2.Cu酸化種を前駆体とするCO2電解触媒
3.銅-有機物界面でのCO2還元性能向上
4.銅表面で自己制御されたCuAACによる有機膜成長とそのCO2還元性能
5.おわりに
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プロパン酸化脱水素に有効な高耐久性触媒の開発~CO2利用とプロパン製造の両立~
Development of Highly Stable Catalyst for the Oxidative Dehydrogenation of Propane
CO2を酸化剤としたプロパンの酸化脱水素は,基幹化学品であるプロピレンの製造とCO2の有効利用,既存子業プロセスのカーボンニュートラル化を同時に達成可能な有望な反応である。本稿では,CeO2担体上に担持されたPt-Co-In三元ナノ合金が本反応においてきわめて高い触媒活性,C3H6選択性,安定性,CO2利用効率を示すことを解説する。
【目次】
1.緒言
2.多元素合金触媒の設計指針
3.Pt-Co-In/CeO2の構造解析
4.Pt-Co-In/CeO2の触媒性能
5.反応機構に関する検討
6.結言
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銀触媒による二酸化炭素固定化反応
Carbon Dioxide Incorporation Reaction by Silver Catalyst
二酸化炭素分子は熱力学的安定性から「不活性小分子」とされてきたが,安全安価なC1合成ユニットでもある。本稿では,最大圧力で2MPa程度,温度条件も60℃以下の穏和な反応条件で,アルコール性水酸基の酸素原子やアミノ基の窒素原子のほか,有機塩基で平衡的に発生するエノラートの炭素原子とも二酸化炭素は十分に反応し,銀触媒で活性化された炭素-炭素三重結合に捕捉されさまざまな有機化合物に変換される反応群について紹介したい。
【目次】
1.はじめに
2.銀触媒による二酸化炭素捕捉反応
2.1 プロパルギルアルコール/アミン類の環状炭酸エステルへの変換反応
2.2 二酸化炭素の捕捉と転位反応を伴うα,β-不飽和カルボニル化合物の合成反応
2.3 触媒的不斉二酸化炭素捕捉反応
3.二酸化炭素への炭素-炭素結合形成反応
3.1 エノラートとの反応
3.2 アルキニルアニリン誘導体との反応
3.3 生物活性化合物合成への適用
3.4 二酸化炭素と求電子剤の連続導入反応
4.二酸化炭素捕捉反応の展開
4.1 常温常圧条件のKolbe-Schmitt型反応
4.2 脱炭酸を駆動力とする選択的反応
4.3 二酸化炭素を用いるN-ホルミル化反応
5.おわりに
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二酸化炭素とアルコールからのカーボネート合成の実用化
Practical Application of Carbonate Synthesis from Carbon Dioxide and Alcohol
二酸化炭素の有用化合物への変換において重要なターゲット物質の一つが,当社の基盤事業に位置付けられているポリカーボネートである。三菱ガス化学(株)(MGC)はマテリアリティとして「エネルギー・気候変動問題解決」を特定しており,その一環として,環境適合性が高く,安全かつ効率的なポリカーボネート製造プロセスの研究開発に取り組んでいる。
【目次】
1.はじめに
2.ポリカーボネートとは
3.ポリカーボネートの製造方法
4.三菱ガス化学におけるポリカーボネートの歴史
5.三菱ガス化学におけるDPC製造プロセス研究開発の取り組み
6.三菱ガス化学におけるCO2 to DPC製造プロセスの研究
7.CO2を原料としたDPC製造研究
7.1 2014年10月~2015年9月(東北大,日本製鉄,日鉄エンジニアリング,MGCの4者共同研究)
7.2 2015年10月~2020年5月の取り組み(日本製鉄,日鉄エンジニアリング,MGCの3者共同研究等)
7.3 2020/6~2021/3:2020 年度「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム〔エネルギー・環境
新技術先導研究プログラム及び新産業創出新技術先導研究プログラム〕」CO2を原料利用した含酸素
化合物などを直接合成するカーボンリサイクル技術:プロジェクトコードP14004(東北大,日本製鉄,日鉄
エンジニアリング,MGCの4者共同研究)
7.4 2022年3月~:グリーンイノベーション基金事業への参画
8.最後に
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炭素循環型社会に向けたCO2水素化による有価炭化水素製造技術
CO2 Hydrogenation to Hydrocarbons for the Carbon Recycling Society
炭素循環型社会の構築に向けて(株)IHIではカーボンリサイクル技術の確立に取り組んでいる。本稿ではCO2と水素を原料としてカーボンニュートラルなメタンであるe-methane製造およびその実装に向けた取り組みを紹介する。同じくCO2を原料とした化学原料である低級オレフィン類や液体炭化水素燃料の合成技術についても紹介する。
【目次】
1.はじめに
2.メタネーション技術
2.1 メタネーション触媒
2.2 メタネーション反応器・プロセス
2.3 小型メタネーション装置
2.4 今後の展開
3.低級オレフィン合成およびSAF向けの炭化水素合成
4.まとめ
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[連載]ピリダジン系機能性化学品(染料,農薬,医薬品など)
第3回(終):ムクロロ酸,二環式ピリダジンおよびフタラジン誘導体
Mucochloric Acid, Bicyclic Pyridazine and Phthalazine Derivatives
前回までに二~三置換ピリダジンの製法と用途について述べた。今回(終)は,ムコクロロ酸,二環式ピリダジンおよびフタラジン誘導体について述べる。
【目次】
7.ムコクロロ酸誘導体
7.1 1-フェニル-4,5-ジクロロピリダジン-6-オン(69)
1-(3-トリフルオロメチルフェニル)-4,5-ジクロロピリダジン-6-オン(68)
7.2 3-(4,5-ジクロロ-6-オキソピリダジン-1-イル)プロピオン酸(71)
7.3 2-(4-クロロスルホフェニル)-4,5-ジクロロピリダジン-3(2H)-オン(72)
7.4 2-tert-ブチル-4,5-ジクロロピリダジン-3(2H)-オン(75)
7.5 5-アミノ-2-フェニルピリダジン-3(2H)-オン(77)
7.6 4-エチルアミノピリダジン(82)
8.二環式ピリダジン系
8.1 6-ベンゾイル-3-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-c]ピリダジン(88)
8.2 イミダゾ[1,2-b]ピリダジン(90)
8.3 2,6-ジクロロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(94)
8.4 3-ブロモイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(95)
8.5 3-エチニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン(97)
9.フタラジン系
9.1 フタル酸ヒドラジド(98)
9.2 3-ニトロフタル酸ヒドラジド(100)
9.3 1,4-ジヒドラジノフタラジン(102)
9.4 1-クロロフタラジン(105)
9.5 4-(4-クロロベンジル)フタラジン-1(2H)-オン(107)
10.おわりに
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[ケミカルプロフィル]
1,4-ナフトキノン(1,4-Naphthoquinone)
トリフェニルホスフィン(Triphenylphosphine)
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[ニュースダイジェスト]
・海外編
・国内編
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