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月刊BIOINDUSTRY 2023年11月号

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※月刊BIOINDUSTRYは2022年6月号より紙媒体の「雑誌版」と電子媒体の「DL版」の2プランにて販売しております。

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商品コード:
I2311
発行日:
2023年11月12日
体裁:
B5判
ISSNコード:
0910-6545
価格(税込):
5,280
ポイント: 48 Pt
関連カテゴリ:
雑誌・定期刊行物
雑誌・定期刊行物 > 月刊バイオインダストリー

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キーワード:

バイオコークス / ゼロ・カーボンスチール / 緑茶滓 / 積層複合軽量材 / 塩基性ガス検出 / グレー水素 / ブルー水素 / グリーン水素

著者一覧

植田充美 京都大学
須原義智 芝浦工業大学
岡本実佳 鹿児島大学
森田寛人 アサヒクオリティーアンドイノベーションズ(株)
蓑田 歩 筑波大学
鈴木秀之 京都工芸繊維大学
森 隆 埼玉医科大学
神山 翔 キッコーマン総合病院
西浦康正 筑波大学附属病院
原 友紀 NCNP病院
小川 健 (独)国立病院機構
井汲 彰 筑波大学
山崎正志 筑波大学

目次 +   クリックで目次を表示

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BIO ENERGY

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バイオエネルギーの転換―従来型のバイオエネルギーの新たなる変遷とカーボンフリー燃料への展開
Development of Next‒generation Bioenergy-New Biomass Energy and Carbon‒free Bioenergy

 地球温暖化防止への社会構造の変換を促すバイオエネルギー社会に,バイオマスエネルギー生産の考え方や技術をどのように取り込んでいけるのか,についてまとめるとともに,未来社会において,カーボンフリーなエネルギーをバイオテクノロジーの力を活用して,製造して輸送・貯蔵して使用していく社会システムについても言及する。

【目次】
1 はじめに
2 従来のバイオマスエネルギーの現況
3 新しいバイオエネルギーめざして
3. 1  カーボンフリーなエネルギーとしての水素製造の現状
3. 2  食品廃棄物のアンモニア生産への微生物利用
3. 3  好気性Azotobacter vinelandii微生物育種による空中窒素のアンモニアへの変換
4  カーボンフリー新型小型原子力発電への微生物潜在能力の活用
5 まとめ

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BIO REVIEW

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新型コロナウイルス感染症とその後遺症に対する治療効果を併せ持つ薬剤の創製
Discovery of Drugs with Combined Therapeutic Effects for Novel Coronavirus Infection and Its Sequelae

 我々は,核内受容体に対するアゴニスト作用や神経分化誘導作用を有するビタミンK誘導体の化合物ライブラリーから,抗SARS-CoV-2活性を示す化合物を見出した。これらは側鎖の末端にm-メチルフェニル基または1-ナフチル基が導入されたメナキノン-2(MK-2)誘導体であり,COVID-19の後遺症に対する作用と抗SARS-CoV-2活性を併せ持つ可能性が示された。

【目次】
1 はじめに
2 結果・考察 
  ビタミンK誘導体の抗SARS-CoV-2活性の評価
3 活性化合物の作用機序の検討
3. 1 化合物2, 3のRdRp活性阻害作用
3. 2 3CLプロテアーゼ活性に対する化合物2, 3の阻害作用
4 まとめ

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持久運動パフォーマンスの向上に関与するヒト腸内細菌の発見
A Discovery of Gut Microbe Involved in Exercise Performance

 腸内フローラはヒトの健康と密接に関わっているが,腸内フローラとホストの身体機能の関わりには不明な点が多い。我々は,長距離ランナーの腸内フローラを調べることにより腸内常在菌の1種であるBacteroides uniformisが運動パフォーマンスに関わっていることを見出したので紹介する。

【目次】
1 はじめに
2 日本人長距離ランナーの腸内フローラ解析
3 α-シクロデキストリンを被験物質としたヒト臨床試験
4 B.uniformis投与マウスの持久運動パフォーマンス
5 B.uniformisによる持久力向上メカニズム
6 おわりに

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生物材料を利用した低濃度の貴金属の選択的回収
Selective Recovery of Precious Metals in Biological Materials

 環境に優しい技術として生物材料を利用した低濃度の金属回収への関心は高まっている。金属廃液と同等の強酸性の溶液から,生物材料を利用した低濃度の貴金属回収の可能性と貴金属の選択的回収のメカニズムについて概説する。

【目次】
1 はじめに
2 シングルセル解析を利用した貴金属を吸着する細胞集団の挙動の変化
3 凍結乾燥処理細胞による強酸溶液からの貴金属の選択的回収
3. 1 凍結乾燥処理による耐酸性の向上と貴金属選択性
3. 2 強酸溶液からの白金族(Pd, Pt, Ir)の回収機構
3. 3 金の回収
3. 4 塩酸濃度による貴金属の選択的回収
4 おわりに

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京野菜・京漬物に含まれるポリアミンを調べる中で見出したde novo合成したスペルミジンを菌体外に排出する芽胞形成乳酸菌Bacillus coagulans YF1株
Bacillus coagulans YF1, a Spore‒forming Lactic Acid Bacterium that Excretes de novo Synthesized Spermidine from the Cells, was Discovered while Searching for Raw and Fermented Kyoto Vegetables Rich in Polyamines.

 京野菜のうち,万願寺甘トウ(京都万願寺2号),丹波黒大豆系の枝豆で秋に販売される紫ずきん,夏に販売される京夏ずきんにスペルミジンが特に多く含まれている。さらに,これらを加熱調理してもスペルミジン量に大きな変化はなく,優れた食材である。また,京都の農産品の中で,宇治緑茶にはスペルミジンばかりでなくスペルミンも多く含まれている。しかし,お湯で淹れた煎茶や玉露には茶葉に含まれているスペルミジンのごく一部しか,またスペルミンはほとんど抽出されない。茶葉を人工胃液で処理するとスペルミジンとスペルミンの大部分が抽出されることから,茶葉をそのまま摂るような食品の開発が望まれる。一方,代表的な京漬物である柴漬けにはプトレッシンが多く含まれているが,スペルミジンはほとんど見られない。それに対して,京都松ヶ崎地区に伝わる乳酸発酵を伴う菜の花漬にはスペルミジンが多く含まれている。菜の花漬から単離した乳酸菌のうち,YF1と名付けた株を同定したところBacillus coagulansであった。B. coagulansは胃酸に耐えて生きたまま腸に達する芽胞を形成することが知られている唯一の乳酸菌であり,プロバイオティクスとしての利用例もある。ポリアミンを含まない最少培地でYF1株を嫌気培養すると菌体外にスペルミジンを排出した。この株が,アルギニンからアグマチン,プトレッシン,カルボキシスペルミジンを経由してスペルミジンを合成していることを明らかにし,これらの反応を担う酵素の遺伝子を特定した。本菌は好気培養では酢酸を生成するが,嫌気培養では乳酸を生成し,呈味性の点からもヨーグルトなどの製造に十分使用できる。

【目次】
1 はじめに
2 京野菜のポリアミンについて
3 万願寺甘トウのスペルミジンに対する加熱調理の影響
4 宇治緑茶のポリアミン量
5 松ヶ崎の菜の花漬とそこから単離した乳酸菌
6 おわりに

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アルツハイマー病の新規治療法:アポリポ蛋白E-N端-アミロイド前駆体蛋白結合を標的
A New Therapeutic Strategy for Alzheimer’s Disease:Targeting Apolipoprotein E and N‒Terminal Amyloid β‒Protein Precursor Interaction

 アルツハイマー病発生の危険因子として,アポリポ蛋白E(apolipoprotein E,apoE)のε4対立遺伝子の保有が知られている。アルツハイマー病の治療標的として,apoEとN端-アミロイド前駆体蛋白(amyloid β-protein precursor,APP)の結合に着目し,この結合阻害剤(6KApoEp)を開発した。本稿では,ヒトapoE2,apoE3,apoE4アイソフォームの何れか1つを発現させたアルツハイマー病モデルマウス(APP/PS1/E2/E3/E4マウス)への6KApoEpの治療効果を紹介する。ApoE-N端-APP結合を標的とした6KApoEp療法は,病態が最も悪化するapoE4アイソフォーム保有のアルツハイマー病患者への臨床応用が期待される。

【目次】
1 はじめに
2 APP代謝とAβ産生経路
3 ApoE-N端-APP結合に伴うAβの増産機構と結合阻害剤(6KApoEp)の作用部位
4 6KApoEp療法による行動・認知機能障害の改善効果
5 6KApoEp療法による脳アミロイド病変の軽減効果
6 6KApoEp療法による細胞膜APP代謝の抑制効果
7 6KApoEp療法によるp44/42・p38 MAPKsのリン酸化への影響
8 まとめ

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関節内骨軟骨病変の3次元モデル化による術前病変評価と手術シミュレーション-上腕骨離断性骨軟骨炎に対して-
Preoperative Lesion Evaluation and Surgical Simulation Using 3D Modeling of Intra‒articular Osteochondral Lesions -for Osteochondritis Dissecans of the Elbow-

 関節内骨軟骨病変は,骨と関節軟骨という,異なる二つの構造が同時に損傷するという点で,評価も治療も難しい。適切な評価ができなければ適切な治療方針を立てることができず,適切に治療しなければ当該関節の機能を大きく損なう可能性がある。しかし,現時点では手術以外に病変を正確に評価する方法がない。そこで,CTとMRIそれぞれの長所を組み合わせ,病変の三次元的な画像を作成することで,侵襲を加えることなく病変の重症度が評価できるのではないかと考えた。すなわち,CTからは骨の,MRIからは関節軟骨の3次元画像を作成し,それらを合成することで,病変をモニター上に再現しようとするものである。本稿ではその詳細について述べる。

【目次】
1 はじめに
2 対象
3 MRIの撮像
4 CTの撮影
5 MRIの三次元再構成
6 CTの三次元再構成
7 3D MRI-CT合成画像の作成
8 病変の評価
9 手術シミュレーション
10 評価項目
11 結果
12 考察
13 結語

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BIO BUSINESS

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芳香・消臭・脱臭剤工業

 2021年度の芳香・消臭・脱臭剤市場は前年より大きく拡大し約940億円規模となった。消費者の価値観やニーズの多様化に対応し,2021年も各社から様々な新商品が上市され,市場は活況を呈した。特定の悪臭の消臭に特化した機能や,よりナチュラルな香りを追求した商品が多く見られた。また,スプレー,ジェル,液体,スティックなど様々な形態の商品が発売され,消費者の選択肢が広がった。とりわけ女性をメインターゲットにした,インテリア性が高く,高単価な室内用スティックタイプの芳香・消臭剤が好調を博した。また,ウイルスや雑菌から守る効果や,雑菌やカビの繁殖を抑える効果など,除菌機能や介護用途を想定した商品の需要が高まっている。今後もさらなる付加価値商品の開発・投入が進むとみられる。

1 概要
2 種類・素材など
3 市場動向
4 主な企業動向
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BIO PRODUCTS

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グルコン酸カルシウム(Calcium gluconate)

セリンプロテアーゼ(Serine protease)

ショ糖脂肪酸エステル(Sucrose fatty acid ester)

月刊BIOINDUSTRY 年間購読(12冊)

価格(税込): 66,000 円

バイオエネルギー再燃

価格(税込): 63,800 円

乳酸菌の機能と産業利用

価格(税込): 71,500 円

藻類由来バイオ燃料と有用物質

価格(税込): 81,400 円

生薬・薬用植物の技術と市場

価格(税込): 88,000 円