著者一覧
森秀晴 山形大学
原口直樹 豊橋技術科学大学
緒方真希 立命館大学
松本浩輔 立命館大学
堤治 立命館大学
村上義彦 東京農工大学
桑田直明 (国研)物質・材料研究機構
長谷川源 (国研)物質・材料研究機構
小野篤史 静岡大学
水野文菜 静岡大学
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【特集】高分子微粒子の開発と活用
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光応答性架橋アゾベンゼン高分子微粒子の開発
Development of Photoresponsive Crosslinked Azobenzene Polymer Particles
光応答性のアゾベンゼンをもつモノマーを分散重合に適用することで,光の照射で形状を変化させる高分子微粒子を得た。この形状変化は微粒子内部でのアゾベンゼン部位の光異性化に伴う階層的な高分子構造の転移が引き起こしていた。さらに,架橋構造の導入で微粒子の光応答が可逆になり,再利用が可能な光応答性微粒子乳化剤となった。
【目次】
1 はじめに
2 異方的な形状をもつアゾベンゼン高分子微粒子の合成と光駆動変形
3 架橋アゾベンゼン高分子微粒子の合成と光機能
4 まとめ
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トレオニンを含有した多重刺激応答性ナノ粒子の開発
Development of Threonine-Containing Multi-Stimuli-Responsive Nanoparticles
アミノ酸の一つであるトレオニンを側鎖に有するポリアクリルアミドはカルボキシ基の解離状態変化や水酸基,アミド基の水素結合に由来する多重刺激(pH,塩,尿素)応答性を示す。また,カルボン酸部位のメチルエステル化により温度応答性を付与できる。本稿では,トレオニン残基をシェル部に持つコア架橋型発光性ナノ粒子とトレオニン/ビニルアミン含有共重合体から成るクラスター化トリガー発光を示すナノ粒子に関する筆者らの研究成果を紹介する。
【目次】
1 はじめに
2 トレオニンをシェル部に持つコア架橋型ナノ粒子の開発
3 トレオニン/ビニルアミン含有共重合体から成るクラスター化トリガー発光を示すナノ粒子の開発
4 おわりに
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官能基化コア-コロナ型高分子微粒子の創製と触媒機能
Synthesis and Catalytic Function of Functionalized Core-Corona Polymer Microspheres
スルホン酸エステルを有するモノマーに用いた沈殿重合,表面開始原子移動ラジカル重合およびスルホン酸の再生反応により,スルホン酸を有するコア-コロナ型高分子微粒子の精密合成に成功した。イオン結合型コア-コロナ型高分子微粒子固定化キラル触媒は不斉反応における不均一系キラル触媒として,高い触媒性能を示した。
【目次】
1 はじめに
2 スルホン酸を有するコア-コロナ高分子微粒子(CC)の合成
3 イオン結合型コア-コロナ高分子微粒子固定化キラル有機分子触媒(ICCC)の合成
4 ICCCを用いた不斉Diels-Alder反応
5 まとめ
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キラルネマチック液晶高分子微粒子の光学機能
Optical Properties of Chiral-Nematic Liquid Crystal Polymer Particle
液晶分子がらせん状に配向したキラルネマチック液晶は,らせんピッチに対応した波長の光を選択的に反射する特性をもつ。ここでは,われわれが開発した単分散キラルネマチック液晶高分子微粒子について概説する。微粒子内部のらせん軸配向に起因する特異的な光学機能を検証した。
【目次】
1 はじめに
2 N*LC
2.1 N*LCの構造
2.2 選択反射特性
2.3 らせん軸が三次元配向したN*LC液滴・微粒子
3 N*LC高分子微粒子の調製と光学機能特性
3.1 微粒子調製と分子配向評価
3.2 反射スペクトル測定
3.3 入射角依存性
3.4 微粒子間反射
3.5 混色によるマルチバンド化
4 おわりに
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多糖のゾル-ゲル転移を利用した温度応答性粒子の開発
Development of Temperature-Responsive Particles Using Sol-Gel Transition of Polysaccharides
固有の温度においてゾルからゲルに状態が変化する性質(ゾル-ゲル転移)を有する多糖を利用することによって,温度に応答して内包物を放出する粒子を作製することができる。本稿では,薬物(あるいは,薬物の入れ物である薬物キャリア)を吸入して肺へ送達する手法(経肺投与)への応用を目指した温度応答性粒子の開発について概説する。
【目次】
1 経肺投与
2 刺激応答性粒子
3 カラギーナン
4 ゾル-ゲル転移を利用したκ-カラギーナン粒子の作製
5 カラギーナン粒子の温度応答挙動
6 カラギーナン粒子の肺送達能
7 おわりに
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[Material Report-R&D-]
全固体電池材料における粒界拡散を定量化する新しい手法
New Technique for Quantifying Grain Boundary Diffusion in All Solid-State Battery Materials
次世代蓄電システムとして期待されている全固体電池ではリチウムイオンの粒界拡散が課題となっている。粒界拡散の向上のためには原理解明に資する正確な定量評価が必要である。本稿では二次イオン質量分析法(SIMS)に基づく拡散測定法を紹介する。試料を冷却しながら観測するクライオSIMSを用いることで高分解能なイメージングを実現し,粒構造に基づく粒界拡散係数の評価が可能となった。
【目次】
1 はじめに
2 SIMSを用いた同位体拡散測定
3 LLTO固体電解質における同位体分布のイメージング
4 長距離拡散の計測と粒界・バルク拡散との比較
5 まとめ
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金ナノ粒子でできた高色彩性カラーフィルム
Highly Chromatic Film Made of Gold Nanoparticles
金属コロイドは局在型表面プラズモン共鳴により固有の色を呈し,半永久的に褪色しない着色剤としてステンドグラス等に古くから利用されている。金コロイドはマゼンタ色を呈することがよく知られているが,金ナノ粒子の粒径や形状を変えるとシアン色,青色,緑色を示すようになる。本研究ではこれら金ナノ粒子のフィルム化に成功した。
【目次】
1 はじめに
2 局在型表面プラズモン共鳴
3 金ナノ粒子単層集積膜の表面プラズモン共鳴特性
4 プラズモニックカラーフィルムの開発
5 結論
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[Market Data]
有機顔料工業の市場動向
2022年の有機顔料の生産量は前年比93.1%の1万1,297トンとなった。有機顔料の主要需要分野である印刷インキや塗料への需要はここ数年低迷しており,2021年には回復傾向がみえたが,フタロシアニン系顔料,アゾ顔料ともに再び生産量は減少した。また,原材料となる基礎有機化学品の価格が上昇していることに加え,有機顔料の生産大国である中国とインドにおいて,排水処理等の環境対策の強化が進み,製造コストの上昇が続いている。原料価格の上昇は今後も続く可能性があり,各メーカーともに原料の安定供給が求められる。今後は新興国への販売拡張に向けた生産拠点の整備と顧客のニーズへの対応が求められるだろう。
【目次】
1 生産概要
2 需要先概要
3 輸出入の概要
4 メーカー動向
5 製品開発動向
6 環境問題への対応
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印刷インキ工業の市場動向
2022年の印刷インキ生産量は前年比98.4%の約27万5,777トン,出荷量は前年比99.0%の31万8,099トン,出荷額は前年比101.0%の2,663億9,300万円と微増した。新型コロナウイルスの影響による経済活動の停滞を受け,各種インキの需要は低迷したが,包装業界の成長が市場を牽引している。
【目次】
1 需要動向
2 製品別動向
3 輸出入動向
4 メーカー動向
5 環境対応製品開発動向
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[Material Profile]
ジクミルパーオキサイド
ジフェニルアミン
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